BANT情報とは?営業に活用するメリットや収集方法を解説【2024年最新版】
BtoB営業で思うように成約件数が増えずお悩みの営業担当者の方もいるかと思います。
そこで本記事では、BtoB営業に効果的な「BANT情報」について徹底解説。BANT情報の概要からメリット、情報を揃えるコツまで詳しくお伝えします。
なお、営業代行会社の探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
【無料】自社に合った営業代行会社を紹介してもらうBANT情報(BANT条件)とは
BANT情報(BANT条件)とは、主にBtoB営業のヒアリングで使われる情報です。Budget(予算)、Authority(決裁権)、Needs(必要性)、Timeframe(導入時期)の頭文字を取ったもので、成約につなげるためにも必ず掴んでおきたい情報といえます。それぞれの条件の特徴を見ていきましょう。
Budget:予算
顧客に商品・サービスを購入するための予算があるか。あるいは予算を確保できるかです。こちらが提案した金額を相手が支払えるか、またはいつまでに用意できるのかを確認する必要があります。予算に余裕があるかどうかは、営業を滞りなく進める上でも大切です。
Authority:決裁権
決裁権をもつ人にアプローチできるかです。特にBtoB営業においては、決裁権を持っている人物に直接アプローチする方が効果があります。テレアポや商談時に、今目の前にいる相手に決裁権や決定権があるのかを把握し、なければ決裁権のある人に近づく方法を模索することが大切です。
Needs:必要性
相手にとって商品・サービスが必要かどうかです。主に「誰が必要としているのか」と「必要性の高さ」を把握します。営業相手の個人的な感想ではなく、企業全体としてのニーズを確認することが大切です。こちらの提案と相手の要望がマッチしていないと、営業が進むにつれて認識のズレが生まれてしまいます。
Timeframe:導入時期
商品・サービスの導入時期が決まっているかです。営業担当者は、相手の導入開始日だけでなく、検討段階から決済完了までプロセスを細かく把握しておく必要があります。具体的なスケジュールを知っておくことで営業案件の管理もしやすくなります。
【無料】自社に合った営業代行会社を紹介してもらうBANT情報を取り入れた営業を行うメリット
BtoB営業で成約を掴み取るために必須ともいえるBANT情報。具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
どのくらい成約見込みがあるかを把握できる
BANT情報を明確にすることで、相手の成約見込み度がわかります。たとえば、相手が予算、決裁権、必要性、導入時期すべての条件を満たしている場合、成約可能性は非常に高いです。
一方で、必要性や導入時期は定まっているものの予算や決裁権が満たされていない場合は、アプローチに時間がかかってしまうでしょう。当然ながら、BANT情報によって成約見込みの度合いが把握でき、営業の優先度が明確になります。
スムーズな情報共有によって営業力の底上げにつながる
BANT情報というわかりやすい基準によって、営業担当者同士の情報共有がスムーズになります。営業は、営業担当者の経験や直感によって進められることが多く、属人化しやすいです。
BANT情報という明確な基準設定によって、全員の共通認識を作ることができ、結果的に営業チーム全体の底上げにつながります。
【無料】自社に合った営業代行会社を紹介してもらうBANT情報が揃わないと何が起こる?
BANT情報が揃わなければ営業に支障が出てしまいます。どのような影響が出るのか、ここで詳しくお伝えします。
Budget(予算)が揃わない場合
決裁権をもっている人が商品サービスを気に入ったとしても、予算の折り合いが付かなければ成約には至りません。予算が準備できるまで商談が先延ばしされるか、場合によってはその場で失注してしまうこともあります。
Authority(決裁権)が揃わない場合
担当者が商品サービスに関心を示し、予算の用意があるといっても、最終的に決定するのは決裁者です。担当者本人が決裁者であれば成約可能性がありますが、そうでなければ、最終的に決裁者がOKするまで成約はできません。
Needs(必要性)が揃わない場合
相手に予算や決裁権があっても、商品サービスの必要性を感じていなければ成約には至りません。そもそも必要性がなければ意味がないので、少しでも必要性を感じてもらうためのセールストークを進める必要があります。
Timeframe(導入時期)が揃わない場合
相手に予算、決裁権、必要性があっても別のプロジェクトなどで忙しい場合、導入の目処が立てられないため成約は難しくなります。相手のスケジュールを変える訳にはいかないので、別のプロジェクトが落ち着くまで待つ必要があります。
【無料】自社に合った営業代行会社を紹介してもらうBANT情報を揃えるコツ
最後に、BANT情報を揃えるためのコツをご紹介します。営業時に以下のポイントを意識して、相手からBANT情報を引き出しましょう。
Budget(予算)を揃えるコツ
まずは、Budget(予算)を揃えるコツをご紹介します。
予算は商談の最初に抑える
BANTにおける予算は、商談の最初に抑えておくべきです。予算の把握は営業のヒアリングにおいて基本ともいえる項目ですが、しっかりと予算を確認せずに次に進んでしまう人も少なくありません。最初の段階では、具体的な数字ではなく、100万円、1,000万円といった「概算」が把握できればよいです。
予算の根拠を掴んでおく
予算額の根拠を掴んでおくことも重要です。そもそも予算を考えておらず、何となくの数字をいっているだけの場合は要注意。決裁者の意向をまったく確認せず担当者自身の感覚で答えている場合は、予算の根拠がありません。なぜその予算になっているのか、根拠を聞き出しましょう。
Authority(決裁権)を揃えるコツ
続いて、Authority(決裁権)を揃えるコツを見ていきましょう。
決裁権は集合体として捉える
まず決裁権の捉え方を意識する必要があります。具体的には、「決裁権=集合体」として捉えましょう。最終的に決断をするのは決裁者ですが、そこに至るまでには営業担当者が稟議を起案したり、各役職の社員が稟議に目を通したりします。そのため、決裁の関係者を洗い出したり、最初の商談が稟議フローに繋がることを意識した上で商談を進めたりすることが大切です。
稟議書が承認されるプロセスを把握する
決裁権を理解するためには、稟議書の承認フローを把握する必要があります。企業によって承認フローは異なりますが、基本的には以下の流れで行います。
- 申請者(営業担当者など)が稟議書を作成する
- 申請者が自社フローに従って稟議書の番号を取得する
- 稟議書を役職の低い順に回覧させる
- 決裁者に承認される
特に大きな商談の場合は、稟議には慎重になります。決裁者にたどり着くまでどのくらいの工程がかかるのか、商談で聞き出しておきましょう。ただし決裁権の確認は、聞き方によっては相手を不快にさせてしまう場合も。自然な流れで聞き出したり、次回の商談で決裁者に同席してもらえないかを聞いたりと工夫しましょう。
Needs(必要性)を揃えるコツ
次に、Needs(必要性)を揃えるコツをご紹介します。
ニーズとウォンツを区別して考える
BANTの必要性を理解するためには、ニーズとウォンツの区別が必要です。一般的に、ニーズは目的でウォンツは手段と捉えます。たとえば顧客が業務効率化ツールの導入したい場合、「業務を効率化したい」がニーズ、「ツールを導入したい」がウォンツです。
本来、営業担当者は顧客のニーズ(必要性)を掘り下げるべきですが、顧客の発言は常にウォンツ寄りなので要注意。顧客がウォンツによってどのような目的を達成したいのかを聞き出しましょう。
SPIN話法を取り入れる
SPIN話法とは、顧客自身がまだ気付いていない「潜在ニーズ」を掘り起こす営業手法です。潜在ニーズが明確になれば、顧客の本当のニーズに合った商品や解決方法を提案できるようになります。SPIN話法では、状況質問、問題質問、示唆質問、解決質問の4つを通して潜在ニーズを聞き出します。詳しくは以下の記事で解説しているのでご参考ください。
関連記事:商談効率を上げるSPIN営業とは?ヒアリング項目やトレーニング方法まで解説
Timeframe(導入時期)を揃えるコツ
最後に、Timeftame(導入時期)を揃えるコツを見ていきましょう。
自分からスケジュールを提案する
商品サービスの導入・利用開始のタイミングは、担当者自身が見通せないことも。そういった場合は、営業マンからスケジュールの提案をしましょう。導入したいと思っているものの、先延ばしにしている企業も少なくありません。先手でスケジュールを決めてあげることで、かえって喜ばれるケースもあるでしょう。
導入プロセスを把握しておく
商品サービスをいつ購入するかの「点」だけでなく、どのようなプロセスで導入されるのかの「線」で把握しておくことが大切です。たとえば、いつまでに見積書を作るのか、稟議を通すのか、いつ頃テスト導入をするのかなど、導入するにあたっての全体像を把握しておきましょう。
【まとめ】BANT情報の概要や揃えるコツを紹介しました
BANT情報を揃えることは、相手企業の成約見込みを把握できたり、自社の営業力の底上げができたりとメリットが大きいです。
ただし、情報が1つでも欠けると営業に支障が出る場合もあるため、予算・決裁権・必要性・導入時期すべてを揃えるのが理想です。この記事でお伝えした「コツ」を実践しながら、可能な限り相手から多くの情報を引き出しましょう。
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