セールスプロモーションとは?種類や実施時のポイントを紹介【2024年最新版】
「セールスプロモーションを任されてどうすればいいかわからない」とお悩みですか?セールスプロモーションといわれてもピンとこない人も多いのではないでしょうか。
- セールスプロモーションはマーケティングと違うの?
- セールスプロモーションのメリットやデメリットは?
- セールスプロモーションを実施するポイントは?
本記事では上記のようなセールスプロモーションの悩みにお答えします。ぜひご活用ください。
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【無料】営業代行会社を紹介してもらうセールスプロモーションとは
「セールスプロモーション」とは、消費者の購買意欲を刺激する活動のこと。セールスプロモーションを日本語に言い換えれば「販売促進活動」になります。
セールスプロモーションの対象は消費者だけにとどまりません。 流通業者や小売業者の販売意欲を刺激する、社内営業担当者の意欲を高めることもセールスプロモーションの一環。 たとえば、小売業者の場合は売上に応じたインセンティブの設定、社内営業では販売コンテストの実施などが該当します。
このように、世の中で自社の商品・サービスが売れやすくする仕組みづくりがセールスプロモーションの目的です。
では、セールスプロモーションとマーケティングに違いはあるのでしょうか。
セールスプロモーションはマーケティングの一部
セールスプロモーション(販売促進)はマーケティング活動の一部に含まれます。
上で示したとおり「マーケティング」には4つの重要な領域が存在します。商品・価格・流通・販売促進の4領域で、頭文字を取って「4P」と呼ばれます。このうち本記事で説明するのは「販売促進(セールスプロモーション)」の部分です。
ここからは、混同されやすい「広告」「PR・広報」とセールスプロモーションの違いについて、それぞれの役割について見ていきましょう。
広告の役割
広告とセールスプロモーションは混同されやすい用語の代表。どちらも「消費者に商品・サービスをアピールする」という点で共通しているのが理由でしょう。
セールスプロモーションを行う手段は、ビラ配り、店頭POP、イベントの開催など様々なものがあります。その中の一つの手段が「広告」という関係。特に、Web、テレビ、新聞雑誌などのメディアを活用して認知を広げたい場合に適した手段です。
広告 |
Web、テレビ、新聞雑誌などの メディアを活用して認知を広げることが目的 |
広報・PRとの役割
広報・PRも数あるセールスプロモーションの手段の一つ。広報とPR(Public Relations)は一緒に使われることが多く、混同して捉えられがちです。しかし、広報とPRには以下のような違いがあります。
広報 |
社会(消費者)に情報発信するのが目的 |
PR |
自社と社会(消費者)の良好な関係を構築・維持するのが目的 |
そもそもPRとは、自社と社会(消費者)がWin-Winの関係を構築するための活動。そのため、自社から情報を発信すると同時に、社会(消費者)からの要望(ニーズ)を受信することが求められます。
そして広報とは「自社から情報を発信する」活動を指します。概念的には広報はPRの一部なのです。
より具体的にいえば、広報では「Webサイトでの情報発信」「プレスリリース」などが該当します。一方でPRは「SNS上でのユーザーとの交流」「イベントの運営」が該当します。
とはいえ、マーケティング会社を除けば、厳密に運用している企業は多くないでしょう。
【無料】営業代行会社を紹介してもらうセールスプロモーションの種類とメリット・デメリット
セールスプロモーションは大きくわけて4種類に分類できます。
- キャンペーンプロモーション
- イベントプロモーション
- ダイレクトマーケティング
- インストアプロモーション
それぞれの特徴とメリット・デメリットについてご紹介します。
キャンペーンプロモーション
キャンペーンプロモーションは、期間限定で「今だけ」感を演出して販売促進をする方法。
「○月○日まで!全品20%オフ!」
「今だけ新規会員限定で2ヶ月無料!」
といったものがキャンペーンプロモーションに該当します。キャンペーンで集客したのち、メールアドレス、住所などのユーザー情報を収集も可能です。キャンペーン終了後にあらためてメールやDMなどで再アプローチできるようになります。
メリット
- 期間限定の効果で新規顧客に購買意欲を喚起できる
- 顧客情報を収集してダイレクトマーケティングにも展開できる
デメリット
- キャンペーンの規模によってはコストがかかり一時的に利益が減少する
イベントプロモーション
イベントプロモーションは、イベントを開催することで販売促進をする方法。セミナーや展示会、SNSでのライブ販売などが挙げられます。
イベントプロモーションの特徴は商品・サービスを実際に体験できる点です。手触りや使い心地などを試せるため、これまで認知のなかった潜在顧客がイベント効果でそのまま購入に至るケースも珍しくありません。
顧客と直接コミュニケーションを取れるのも見逃せないポイント。疑問や感想を収集すれば次の施策のヒントにもなります。
また、セミナーや展示会は、その場で購入につなげる見込み客を呼び込めるのが魅力といえます。
メリット
- リアルな体験を通して製品・サービスの魅力を伝えられる
- 顧客の疑問や感想を収集できる
- その場で購入につなげることが可能
デメリット
- 人員や費用面で少なくないコストがかかる
- 集客数が天候に左右される(オンラインイベントを除く)
ダイレクトマーケティング
ダイレクトマーケティングは、その名のとおりダイレクトに顧客へアプローチする方法。DM(ダイレクトメール)がすぐ思い浮かびますが、ほかにもEメールやポスティングでアプローチする方法もあります。さらに、街頭や施設などで試供品を無料配布する「ルートサンプリング」もダイレクトマーケティングの一種です。
DM、Eメール、ポスティングではリストを元にアプローチする属性を絞り、属性にあわせて訴求するのが一般的です。とくに新製品のお知らせ、キャンペーン情報、お得情報などを魅力的に伝えることが重要です。
ダイレクトマーケティングでは、最初から期待通りの効果を得られるのはまれ。そのため開封率や集客率などをデータで可視化し、PDCAを回しながら何度も繰り返し行うことで精度を向上させていきます。
メリット
- 見込み客にダイレクトに訴求できる
デメリット
- 効果が出るまで一定の試行錯誤が必要
インストアプロモーション
インストアプロモーションは、来店した消費者に対して行われます。「店頭プロモーション」と呼ばれることもあります。
インストアプロモーションは、来店した購買意欲が高い消費者に対するプロモーション。そのため直接購買に結びつきやすいのが大きな特徴です。
方法としては以下が例として考えられます。
- 店内POP
- 試飲・試食販売
- デジタルサイネージ
- タイムセール
また、比較的低コストで実施できるのも魅力といえます。
メリット
- 低コストで実施できて、売上に直結するプロモーションができる
- 実施内容の反響を測定しやすい
デメリット
- 店舗の環境によって実施できるプロモーション内容に制限がある
セールスプロモーションの事例
ここからは、セールスプロモーションを使った事例をご紹介します。各社の事例を見ることで自社に活かせないか検討にお役立てください。
キリン株式会社
画像引用:CCCMK ホールディングス株式会社
キリンビール株式会社は、2022年に缶チューハイブランド「氷結」のリニューアルを実施。リニューアルにあたって「完璧なキリンチューハイ」のキャッチコピーと共にラベルのない「ミステリー缶」を計100万本サンプリングし、大きな話題を集めました。
サンプリングではコンビニ・スーパーだけでなく、TSUTAYA・蔦屋書店でも実施しました。書店でアルコール飲料をサンプリングするという一見変わったプロモーションですが、試したユーザーからの感想はポジティブなものが多かったとのこと。
また、あえてラベルのない状態で提供することで「完璧なキリンチューハイ」というキャッチコピーを実感できる顧客体験は、消費者にも斬新な取り組みに映ったことでしょう。
このプロモーションにより、ミステリー缶の配布者は非配布者よりも実購買率が向上する結果になりました。
チューリッヒ保険会社
画像引用:チューリッヒ保険会社
保険会社大手のチューリッヒ保険会社では、提携する企業の会員向けマーケティング施策「フリーケア・プログラム」を長年運用しています。
同社では長年にわたってDMでのダイレクトマーケティングを実施。すでに反応のいいセグメントはわかっています。しかし、1回あたりの加入率の調整が課題でした。
DMでの加入率は高ければ高いほどいいのかというと実はそうではありません。加入率を追い求め確度の高いユーザー層だけにDMを送るのは簡単ですが、そうするとユーザーを「先食い」してしまい、数年後に反応が下落してしまうためです。
そこで、反応のいいセグメントは一定数に抑えつつ、別のセグメントを混ぜるという施策を実施しています。さらにAIを活用して成約者データを多角的に分析し、セグメントを決定しているとのことです。
すでにマーケティング運用が軌道に乗っている企業ならではの施策といえるでしょう。
ハワイ州観光局
画像引用:ハワイ州観光局
日本国内でのハワイ観光促進活動を請け負っているハワイ州観光局は、Webと店頭プロモーションを掛け合わせたセールスプロモーションを実施しました。内容は観光誘致のために特設サイトを構築し、メールを配信、さらに蔦屋書店での店頭フェアを連動させたキャンペーンです。
同局の施策の目的は「 ハワイ島のアイランド・ブランディングと潜在顧客への渡航意欲の喚起 」でした。
画像引用:CCCMK ホールディングス株式会社
そこで、公式ポータルサイト「allhawaii」内に「ハワイ島旅スタイル診断」をオープンしました。診断では、いくつかの質問を答えると自分の旅のスタイルにあったハワイ島の過ごし方を提案。さらに、ハワイ島往復の航空チケットのプレゼントにも応募できる仕組みを作りました。
画像引用:CCCMK ホールディングス株式会社
また、Q&Aメールではアンケート形式でハワイ島の魅力を紹介し、「ハワイ島旅スタイル診断」への導線も設置。店頭フェアでは上画像のようなハワイ島らしさを表現した空間で来店客を呼び込み、こちらにも「ハワイ島旅スタイル診断」のQRコードでキャンペーンをアピールしました。
結果として、オンラインとオフラインの相乗効果を生み、潜在層にアプローチできたとのことです。
参照:ハワイ州観光局
セールスプロモーションのポイント
最後にセールスプロモーションのポイントを見ていきましょう。主に以下の5つです。
- 目的・目標の設定
- ターゲットの設定
- ターゲットのニーズやウォンツの分析
- データを元にPDCAを繰り返す
目的・目標の設定
まずはセールスプロモーションの目的・目標を設定します。
すでに解説したように、セールスプロモーションの施策は多彩なため、施策によって効果も変わってきます。目的を明確にして適切な施策を選ばなければ、期待した効果は得られないでしょう。
たとえば「新商品の店頭売上を来月までに30%向上させたい」といった明確な目標を設定すれば「夕方限定のタイムセールをやってみよう」などの施策が思いつきます。このように、ゴールから逆算していけば適した施策を選定できるでしょう。
ターゲットの設定
目的・目標の設定ができたらターゲットを明確にします。ターゲットが設定できると仕掛ける施策を選定しやすくなり、プロモーション効果も高まるためです。
「高齢者層」に向けてSNSプロモーションをかけても結果は目に見えているように、ターゲットがずれた施策も効果が出にくいためコストの無駄になります。
ターゲットは属性ごとに特性が異なるため、行動習慣などを把握することも大切。たとえば「主婦層はしっかり吟味してから購入するからインストアプロモーションで製品を実際に手に取ってもらおう」のように属性に応じた戦略をとる必要があるでしょう。
ターゲットのニーズやウォンツの分析
ターゲットが設定できたらニーズやウォンツを分析します。混同してしまいがちですが、ニーズとウォンツは次のような違いがあります。
ニーズ |
不足を補うための「目的」 |
ウォンツ |
不足を補うための「手段」 |
つまり、ターゲットのニーズ(目的)を満たすためのウォンツ(手段)に自社製品が選ばれるにはどうすればいいのか、ということになります。
注意したいのは、同じニーズに対してもウォンツは複数あるということです。「仕事用のパソコンがほしい」というニーズがあったとして「高性能なパソコン」が必要な人もいれば「必要最低限でも問題ない」人もいるのと同じです。
そのため、ターゲットの行動・心理も考慮した分析が求められます。
行動・心理を知るにはアンケートを実施する、SNS上でキーワード検索してユーザーの生の声を集める(ソーシャルリスニング)などの方法があります。もちろん、ターゲットの属性に合わせた情報収集方法を選択することが重要。ニーズの分析までしたら施策を決定しましょう。
データを元にPDCAを繰り返す
セールスプロモーションでは、施策を実施しただけで終わるのではなく、実施時のデータを収集して効果測定することが大切です。
実施前と実施後の売上だけでなく、クリック率、反応率やユーザーのリアクションなど多面的なデータを収集することがおすすめ。データを検証すると今回の施策のどこが悪いのか仮説を立て、次の施策に活かしていきましょう。
PDCAを繰り返すことでセールスプロモーションの精度も上がり、期待したとおりの効果を出せるようになっていきます。
自社に合ったセールスプロモーションを実施しよう
本記事では、セールスプロモーションについて、各施策のメリット・デメリットや事例、ポイントなどについて解説しました。
セールスプロモーションは、いかに購買行動に結びつけられるかが重要。セールスプロモーションを実施するのであれば、本記事のポイントを参考に、ターゲットにあわせた施策を選定してみてください。事例のように複数の施策を組み合わせることもおすすめです。
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