トークスクリプトの作り方とは?作成手順や作成時のポイントを解説【2024年最新版】
トークスクリプトを作りたいと思う方の中には、以下のような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
- トークスクリプトを効率化して作成したいが方法がわからない
- 自社の内容に合わせたトークスクリプトの作り方がわからない
- 成果につながるトークスクリプト作成のポイントが知りたい
本記事では、トークスクリプトの作成方法、作成手順、作成時や活用時のポイント、作成事例、おすすめのツールを紹介します。トークスクリプトの作成にお困りの方はぜひ参考にしてください。
なお、営業代行会社の探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
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トークスクリプトとは、顧客と会話する際の台本です。会話する内容や流れを決めておき、共有することで、顧客に対してより効果的にアプローチできるようになります。
トークスクリプトがあることで、新入社員でも安定した質の営業活動がしやすくなるでしょう。教育コストを削減する上でも効果を発揮します。
トークスクリプトの具体的な流れは、どのような場面で活用するのか、商材の性質によってもゴールやゴールまでの流れが変わるため、目的にあわせて作成することが大切です。
トークスクリプトの代表的な型
トークスクリプトは以下の流れで構成されます。
- フロントトーク
- メイントーク
- クロージングトーク
フロントトーク
フロントトークは挨拶から本題に入る前までのトークです。具体的には以下の流れで進みます。
- 最初の挨拶・名乗り
- 商品やサービスの簡単な紹介
- キーマンの特定
これらの内容をできるだけ簡潔に、わかりやすく伝えることが大切です。最初の挨拶時点ではほとんどの場合、相手が話者に対して警戒心を持っているため、柔らかく、明るい印象で話すことを心がけましょう。
ただし、なれなれしくしすぎると逆効果になるため、丁寧な言葉遣いを意識することも大切です。
フロントトークで与える印象はその後の営業全体に影響します。そのため、トークスクリプトの中でも、特に練習が必要な部分です。
キーマンとはその商品やサービスを導入する際に、決裁権を持っている人のことです。決裁権を持っていない人に対して、アプローチしても効果は期待できません。キーマンが不在の際には、在籍している日時を確認します。
メイントーク
メイントークでは、相手の課題やニーズにあわせて自社の商品やサービスを紹介する段階です。最初に要件を説明した上で、相手の話を丁寧にヒアリングします。
要件を伝えるときには、相手にどのようなメリットがあるか意識しつつ伝えることが大切です。「〇〇のサービスについてお話ししたい」と伝えても、相手には魅力が伝わらず、失敗する可能性が高まってしまいます。
「業務効率を最大月100時間削減できる〇〇というサービスについて、お話ししたいのですが〜」などのように、相手が関心を持てるような内容にすることが大切です。
要件を伝えたら、詳細なメリットを説明する前に、ヒアリングを行います。相手に興味を持ってもらえるよう、丁寧にヒアリングすることで、興味や関心を持つポイントを的確に刺激できます。
メリットの説明時にも、相手が前向きに話を聞いてもらいやすくなり、ゴールまでスムーズに誘導しやすくなるでしょう。反対に相手の興味を引けていない場合、メリットを説明しても相手の関心を引き出せず、会話が終わる要因になってしまいます。
クロージングトーク
クロージングトークとは、トークスクリプトで設定したゴールに向けて話を進める段階です。アポイントの獲得を目的にしている場合であれば、具体的に日時を設定してアポイントを取ることが例として挙げられます。
クロージングトークのポイントは相手に考えさせないことです。「日程はいつごろであれば、都合がよいでしょうか」などのように相手に考えさせてしまうと、相手は断りやすくなり失敗する可能性が高まります。
「〇〇月〇〇日の〇〇時からでご都合いかがでしょうか?」のように、具体的な提案をすることがポイントです。
【無料】営業代行会社を紹介してもらうトークスクリプトの作成方法
トークスクリプトは、以下のようなツールで作成できます。
- エクセル
- テンプレート
- 作成ツール
それぞれどのような手法なのか、次で解説します。
エクセルなどで作成
エクセルで図表を使いながら、フローチャートを作ることで、トークスクリプトを作成できます。多くの企業で導入されており、使い方に困らないため、誰もが簡単にトークスクリプトを作成できることが特徴です。
ただし、図形の挿入などは手間が大きく、見やすいデザインに配慮することも簡単ではありません。
ワードで作成することもできますが、ワードではフローチャートが作りにくく、分岐が見づらくなります。パワーポイントで視覚的に整理することも可能です。1枚でまとめられれば、視覚的によりわかりやすく作成できます。
テンプレートを使用
トークスクリプトのテンプレートを利用する方法もあります。Webサイトの中には、テンプレートを公開しているものもあります。
テンプレートを利用することで、トークスクリプトの内容を短時間で構成することが可能です。テンプレートの流れにはノウハウも必要なため、台本作りに慣れていない企業ほど効果的に利用できるでしょう。
ただし、テンプレートが自社の商品や目的に沿っていない場合には、大幅な改善が必要です。自社の商材やゴールにあわせてカスタマイズすることで、より質の高いトークスクリプトが作成できるでしょう。
作成ツールを活用
トークスクリプトを作成できるツールもあります。作成ツールは営業担当者の営業活動を録音し、文字起こしする機能や、必要な内容を入力し、台本を自動作成する機能が搭載されているツールなど様々です。
ただし、使い方がわからず、戸惑うリスクもあるため、使い勝手がわかりやすいツール選びをする必要があります。また、有料のツールがほとんどのため、コストに見合っているかどうかの検討が必要です。
トークスクリプトの作成手順
トークスクリプトは、適切な手順で作成することにより質の高いものが作成できます。具体的には以下の手順で進めるといいでしょう。
- ペルソナと目的の設定
- ヒアリング内容の明確化
- トークフローの作成
- 返答の用意
では次で具体的な手順を解説します。
ペルソナと目的の設定
最初にペルソナとトークスクリプトの目的を決めます。ペルソナとは、対象となる商品を購入する顧客を具体的にしたものです。できるだけ具体的に、実在するかのような人物像を設定し、年齢、職業、家族構成、抱えている悩みなどを具体化します。
具体的な人物像がイメージできることで、質問内容が顧客にとって効果的か判断しやすくなり、効果的なアプローチがしやすくなります。
目的はその営業活動でのゴールです。具体的にはアポイントの獲得や資料の送付、場合によっては商品やサービスの購入・成約も含まれます。状況によって設定すべき目的は変わるため、顧客やトークスクリプトをいつ利用するのかにあわせて検討しましょう。
ヒアリング内容の明確化
目的を達成するために、ヒアリングで聞くべき内容を具体的に決めていきます。ヒアリング内容を決める手法としては、BANTCH(バントシーエイチ)が効果的です。
BANTCHとは、以下の頭文字を取ったもので、質問を通して成約にどの程度つながるかの度合いを図ります。
- Budget:予算はどの程度か
- Authority:決裁権があるか
- Needs:必要性はどの程度か
- Timeframe:いつ導入できるか
- Conmpetitor:競合相手はいるか
- Human Resources:導入のための体制が整っているか
これらの情報をヒアリングできるよう、トークスクリプトに盛り込むことで、より質の高い商談を行えます。
トークフローの作成
トークフロートは、トークの流れ(シナリオ)をエクセルやテンプレートなどで整理したものです。事前に内容を固めておくことで、スムーズなやりとりをしやすくなります。
シナリオでは、状況や予想される返答にあわせてパターンを作ることがポイントです。事前に複数のシナリオパターンを作っておくことで、どのような状況下においても、トークスクリプト通りに会話を進めやすくなります。
例えばオープニングトークでは、「決裁者が電話を取った場合」「決裁者が忙しい場合」「決裁者が不在の場合」などのように場合分けして、スクリプトをすると効果的です。
トークスクリプトは、内容を細かく分けておくことで、課題が見つかりやすく、修正をスムーズに進められます。
返答の用意
営業でのやりとりは、相手からのやりとりも含まれるため、相手からどのような返答が帰ってくるか、事前に返答を用意しておくことが大切です。
事前に内容を想定していない返答があった場合、話者に焦りが生じてしまい、対応できなくなる可能性があります。また、焦りが相手に伝わることで、信頼を損ねることもあるでしょう。
予測される返事のパターンを複数例用意し、フローチャートを用意しておくと効果的です。
トークスクリプト作成時のポイント
トークスクリプトの質を高めるためには、以下の点を意識して作成することが大切です。
- 相手の状況や課題を引き出す質問を設ける
- 会話の流れを意識する
- 商品説明の解像度を高める
- 営業感満載の言い回しや言葉を避ける
- 話し方のテンポや抑揚にもルールを設ける
これらの点を意識して作成することで、より自然かつ密度の濃いやりとりができます。
相手の状況や課題を引き出す質問を設ける
トークスクリプトには、相手の状況や課題を引き出すための質問をすることがポイントです。相手が興味を持っていない段階で、商品やサービスの概要、メリットを説明しても相手に響きません。
そのため、トークスクリプトには相手の状況や課題を聞き出す質問を意識的に設けましょう。質問を盛り込むことで、一方通行にならないトークスクリプトが完成します。
会話の流れを意識する
場面にあった適切な会話時間や、会話内容を意識することがトークスクリプトの作成では大切です。トークスクリプトに記載する会話はそれぞれに意図があり、状況によって適切な会話時間の長さや内容が変わります。
実際にトークスクリプトを使って会話する際には、ステップを小分けにし、会話の流れに沿って、ステップを細かく分けておきましょう。そうすることで、会話の流れを把握しやすくなり、状況にあわせて会話を進めやすくなります。
例えば、会話の相手が20歳の場合と40歳の場合では、会話の内容や話し方にも変化があるはずです。その違いを意識し、複数のパターンを用意しておくと、相手にあわせて、自然なやりとりができるでしょう。
商品説明の解像度を高める
商品説明では、相手の興味を引きつける内容を盛り込むことが大切です。興味をもつポイントがどこなのか分析し、相手のニーズに合わせた内容を盛り込むことが大切です。
そのためには、自社の商品やサービスがどのような状況で役立つか、どのような人が必要とするか、解像度を高める必要があります。
商品の魅力や役立つ点を説明する際には、抽象的な説明ではなく、具体的にすることもポイントです。
「〇〇件の導入実績がある」「サービス導入の前後で、生産率が〇〇%変化した」など、商品の内容や効果を顧客が具体的にイメージできるようにします。そうすることで、相手のイメージも具体的になり、商品の購入意欲も高めやすくなります。
営業感満載の言い回しや言葉を避ける
営業の場面、特に初対面の場面で営業感を出してしまうと相手に警戒心を持たれてしまい、信頼関係の構築が困難になります。
そのため、無理に商品やサービスを売るのではなく、相手の需要を理解し、相手のニーズを理解した提案をすることが大切です。相手から興味や関心が引けていない段階で、商品の魅力やメリットのような営業トークを始めてしまうと、相手の信頼を損ねてしまいます。
最初の挨拶では、会話のスピードや話し方に注意し、できるだけ柔らかい印象を与えられるよう心がけましょう。
話し方のテンポや抑揚にもルールを設ける
営業時の会話では、会話のテンポや抑揚にも注意する必要があります。相手に与える印象は、話す内容だけではなく、話し方や抑揚も大きな影響を与えるためです。
どのくらいのスピードで話すのか、ゆっくり話すところと強調して話すところをトークスクリプト内に記載しておくと、トークスクリプトの質が向上します。青文字はゆっくり、赤文字は強調するなど、トークスクリプト内にルールを決めることも効果的です。
トークスクリプト活用時のポイント
トークスクリプトを最大限活用する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。
- 感情を込めて話す
- 話すときは相手のペースに合わす
- 事前のロールプレイングは必ずする
- トークスクリプトの改善は継続する
これらのポイントを踏まえて取り組むことで、より効果的な営業活動につながるでしょう。
感情を込めて話す
トークスクリプトを利用する際には、台本をただ読みあげるのではなく、感情をこめて話すことが大切です。ただし、感情を無闇に込めることではありません。具体的には、相手の調子にあわせて抑揚や言い回しを調整することを意識しましょう。
相手が感情的な表現をしない方の場合には、意図的に声の調子を相手にあわせて抑えるケースもあります。話すときは相手の顔色、声色に注意を払い、相手に寄り添うようなイメージで話しかけることを心がけましょう。
話すときは相手のペースに合わす
トークスクリプトを利用する際には、話すスピードや声のトーン、距離感などのペースを合わせましょう。営業時のトークは相手とのキャッチボールであり、話すスピードや適切な距離感は相手によって変わります。
相手が興味を持ちそうな話題があれば、適度に盛り込み、反応をみることも効果的です。
事前のロールプレイングは必ずする
トークスクリプトを利用する前に、事前のトークスクリプトを利用したロールプレイングが大切です。顧客役と営業役に分かれ、それぞれの役割を演じることで、どの程度効果があるか、問題点はないか分析できます。
事前にロールプレイングをしておくことで、トークスクリプトの内容理解を促し、自分のものにしやすくなります。より感情を意識して話す、相手にあわせて話すということもやりやすくなるでしょう。
トークスクリプトの改善は継続する
トークスクリプトは一度作成して終わりではなく、継続して改善することが大切です。運用する中で、トークスクリプトの流れにない返答があるケースや、ほとんど使われない部分、よりよい表現ができる場合など新しい改善点が見つかります。
また、商品情報や外部情勢の変化により、既存の表現が合わなくなることもあります。そのような場合には、トークスクリプトを見直し、改善することで、より効果的なトークスクリプトに近づくでしょう。
トークスクリプトのサンプル・例文
トークスクリプトは実際にどのようなものか、気になる方も多いでしょう。ここでは、トークスクリプトのサンプルを紹介します。
【フロントトーク】
【挨拶】
「お忙しいところ失礼します。私は〇〇作業の生産性を高めるサービスを提供している〇〇社の〇〇と申します。御社で〇〇作業をしている担当者におつなぎいただけないでしょうか」
【メイントーク】
【本題】
「はじめまして。私は〇〇社で営業担当をしている〇〇と申します。弊社では〇〇作業を効率化するAIツールを提供しております」
【メリットの提示とヒアリング】
「導入された企業では、最大で50%生産性を高めた実績もございます。ちなみに現状〇〇作業はどのような形で実践しているのでしょうか?」
「現状はエクセルで管理していらっしゃるんですね。弊社のツールではパソコン作業に不慣れな方でもスムーズに導入できるよう、直感的に操作しやすいように操作画面がデザインされており、オンラインサポートもついているため、安心して導入できます。」
【クロージングトーク】
【アポイント】
「もしよければ実際にお話しし、どのようなツールなのかより詳しく説明させていただければと思うのですが、ご都合いかがでしょうか」
【日程調整】
「ありがとうございます。では〇〇月〇〇日の午前と午後でしたら、どちらがご都合よろしいでしょうか」
【終わりの挨拶】
「ありがとうございます。では、〇〇月〇〇日の〇〇時から、御社にお伺いいたします。貴重なお時間いただきありがとうございました。当日はどうぞよろしくお願いいたします」
【無料】営業代行会社を紹介してもらうトースクリプトを作るときの便利ツール
ツールを利用することで、トークスクリプト作成の手間を削減しつつ、質を高められます。
- Visio
- Cacoo
- UKABU
- NetReal!
ここでは、ツールごとの特徴やメリット、デメリットについて解説します。
Visio
画像引用:Visio
Visioは、Microsoft社が提供しており、作図を効率的にできるツールです。フローチャートや、組織図を効率的に作るのに役立ちます。作図したものはMicrosoft社のOneDriveで保存でき、クラウド上でデータ確認や編集が行えます。
テンプレートもいくつか用意されており、WordやExcelとも相性がいいため、1ヶ月594円(税込)からで利用可能です。Microsoft社のソフトを中心に使っている場合におすすめできます。
ただし、 MacBookではデスクトップ版が使えない点がデメリットです。また、サポートについては特に記載がなく、不自由さを感じることもあるでしょう。
Cacoo
画像引用:Cacoo
Cacooは、株式会社ヌーラボが提供する作図ツールです。100種類以上の豊富なテンプレートが用意されており、シンプルで使いやすいレイアウトとなっています。
OneDriveやSlackなど様々なツールで共有でき、各国際基準の認証に準拠した情報セキュリティマネジメント体制を確立していることが特徴です。1ヶ月あたり660円〜という低価格で利用できます。
その反面、作成できる量に上限があります。
UKABU
画像引用:UKABU
UKABUは、AIを搭載した商談ツールで、トークスクリプトを効果的に運用するのにも役立つツールです。価格については要問い合わせです。
1クリックで顧客と会話するためのスクリプトが自動生成され、作成負担が軽く運用できます。会話の流れに応じて、スクリプトがリアルタイムで切り替わるため、トークスクリプトを完全に覚えていなくても、使いやすい点が特徴です。
会話内容も記録され、誰がどのような質問を受けたかも可視化されるため、その後の商談にも役立ちます。
明確な料金は要問い合わせではあるものの、高機能である分費用が高めになりやすい点がデメリットです。
NetReal!
画像引用:NetReal!
NetReal!は、営業活動での集客や業務のコストダウンに役立つツールです。トークスクリプト面では、電話営業代行時に活用できるスクリプト作成ツールが利用できます。条件や、予備知識などを入力するだけで、自動で作成してくれるので、後からの編集も簡単です。
メール配信やハガキDMの発送など、様々な機能が利用できますが、利用する機能を選択して、必要なものだけ取り入れられます。
利用料金は使用量に応じて請求されるものか、月額請求かが選択できます。その反面、使用量に応じて利用する形の場合、ポイント制になっており、ポイントの管理しにくさを感じる点がデメリットです。
トークスクリプトの代表的な型や作成方法、作成手順について解説
本記事では、トークスクリプトの代表的な型や作成方法、手順、活用方法について解説しました。トークスクリプトを作成することで、営業活動の質を均一化でき、新入社員への教育もスムーズになります。
ただし、成果につなげるためには、質の高いトークスクリプトを作成する必要があり、定期的にブラッシュアップすることが大切です。
なお、営業代行会社の探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
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