インサイドセールス7つのメリット!知っておきたいデメリット・向いている企業も解説【2024年最新版】
本記事では、多くの企業が取り組みをはじめているインサイドセールスのメリット、知っておきたいデメリットを解説!取り組みに迷っている方の参考になるよう、インサイドセールスがマッチする商材や業務プロセスも紹介していきます。
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インサイドセールスとは
インサイドセールスとは、メールや電話を活用し、非対面でリード(見込み顧客)にアプローチする営業手法・スタイルのこと。訪問・対面でアプローチするフィールドセールスと異なり、文字通り社内(インサイド)で営業活動するのが特徴。国土が広く、フィールドセールスの難しいアメリカで発展した営業手法です。
ビジネスモデル / 取り扱い商材 / 組織体制によって違いはありますが、インサイドセールスを取り入れた大まかな営業プロセスは以下の通り。
営業プロセス全体を、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス各部門で分担する一般的なケースの場合、それぞれの担当・役割は以下の通りです。
営業プロセス |
担当 |
手法 |
役割 |
01:リード創出 |
マーケティング |
Webサイト、広告、 展示会、セミナーなど |
潜在顧客からの リード掘り起こし / 獲得 |
02:リードのランク付け |
インサイドセールス |
メルマガ |
獲得したリードの育成 |
03:見込みの高いリードを選別 |
インサイドセールス |
メールフォロー |
確度の高いリードを抽出 |
04:リードへのアプローチ |
インサイドセールス |
電話 |
案件化 / アポイント獲得 |
05:商談 |
フィールドセールス |
訪問 |
プレゼン / 交渉 |
06:クロージング |
フィールドセールス |
訪問 |
契約 / 顧客化 |
独立したインサイドセールス部門を持たない組織であれば、リード創出からアプローチまでをマーケティング部門が担当することも。営業部門がインサイドセールス / フィールドセールスを兼ねるパターンや、ビデオ会議ツールを活用して営業プロセスすべてを非対面で完結するパターンもあります。
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ここまでで、業務プロセスも含めたインサイドセールスの概要 / 特徴をおさらいしました。それでは、インサイドセールスの持つ特徴は、営業活動にどのようなメリットをもたらすのか。以下から、インサイドセールスの主なメリットを紹介していきましょう。
多数のリードにアプローチできる
訪問先を移動する時間のかからないインサイドセールスなら、多数のリードへ効率的にアプローチできるメリットが得られます。これは、アポイントを獲得してフィールドセールスにつなぐ場合だけでなく、ビデオ会議ツールで商談まで完結する場合にも共通したインサイドセールスのメリットです。
成約確度の高いリードを絞り込んでアポイント獲得 / 商談に臨めるのも、インサイドセールスが効率的である理由。訪問してみなければ相手の温度感がわからない、移動の時間がかかる従来型の営業活動に比べれば、効率性の差は明白です。
リードの興味度合いに応じた適切なアプローチが可能
入手したリストへ順にアプローチしていくテレアポと異なり、インサイドセールスなら興味度合いに応じた適切な手法でリードにアプローチできるメリットが得られます。たとえば、獲得したリードにはメルマガを、ホワイトペーパーをダウンロードしたホットなリードにはテレアポするなど。
近年では、MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用して、リードの行動を追跡・分析し、インサイドセールスに役立てる場合が一般的。特性に応じてリードを分類し、パーソナライズされたメルマガを配信する、リードの興味度合いを数値化するなど、営業活動の自動化・効率化が推し進められています。
タイミングのあわなかったリードもフォローできる
興味度合いに応じてアプローチ手法を変更できるインサイドセールスなら、「売りたい」「買いたい」のタイミングがあわなかったリードもフォローし続けられます。商談が不調に終わってしまった場合でも、定期的なメルマガの配信、最新情報の個別メール配信などでリードの興味をつないでおくことが可能です。
フィールドセールスだけではこうはいきません。商談の結果が不調だったから、その後も継続して訪問を続ける、というわけにはいかないからです。「自然とリードをフォローしなくなってしまい、その結果、競合他社に決められてしまった」という苦い経験を持つ営業マンの方は少なくないはずです。
役割分担によるコア業務への集中
リード創出からクロージングまでのプロセスを役割分担できれば、それぞれの部門がコア業務に集中できるメリットが得られます。コア業務への集中が進めば、マーケティング / インサイドセールス / フィールドセールそれぞれの効率化・生産性も向上するでしょう。
日本では、まだまだメンバーシップ型の考え方が中心ではありますが、効率性・生産性を高めていくにはジョブ型の思考を取り入れることも必要です。それは営業に関しても同じ。役割分担の明確な欧米型の働き方が、高い生産性を示していることからも明白です。
属人化を排除した営業活動の標準化
MAツールを駆使したインサイドセールスなら、獲得したリードの育成からアポイント獲得まで、営業プロセスを標準化 / 自動化できるメリットが得られます。
リード獲得からクロージングまで、一貫して1人の営業マンが担当する従来の手法では、スキルに応じて結果が異なる「属人化」が課題になりがちでした。特定のスタッフに依存する属人化を避け、安定的に売上を確保するには、業務標準化による営業部門全体の底上げが必須。インサイドセールスは、営業部門が抱えがちな課題を解決できるメリットもあるのです。
データドリブンな営業活動を展開できる
顧客の行動をデータとして集約し、活用するインサイドセールスは、営業活動をデータドリブンに展開できるメリットがあります。
たとえば、Webサイトでホワイトペーパーをダウンロードしたリードには、セミナー参加を促すなど、行動データにもとづいた適切なアクションを自動化できます。インサイドセールスの運用を継続していくなかで蓄積されたデータを分析・活用することにより、顧客行動に対するアクションの精度を高めていくことも可能です。
短・中期的な売上予測を営業活動に活かせる
インサイドセールスで活用するCRM / MAツール、フィールドセールスで活用するSFAを統合し、データを一元管理すれば「短・中期的な売上予測」が可能。正確性の高い売上予測を今後の戦略に反映させるなど、データを営業活動に活かせるメリットが得られます。
特に、検討期間の長くなる傾向のあるBtoBビジネスでは、データ活用が重要です。目の前のリードに集中し過ぎたばかりに、ある時期に突然案件がなくなってしまう、というのはありがちなパターン。正確性の高い売上予測が可能なインサイドセールスなら、将来を見越し、都度修正しながら営業戦略 / 活動を展開できます。
インサイドセールス4つのデメリット
ここまで、インサイドセールスのメリットを解説してきましたが、その反面となるデメリット、あるいはインサイドセールスを実行に移す上での課題もあります。以下から簡単に解説していきましょう。
インサイドセールスのノウハウ / 体制構築が必須
インサイドセールスという考え方・営業手法は目新しいものではありませんが、まだまだ日本国内に浸透しているとはいえないことも事実。前例が豊富とはいえないため、インサイドセールスに関するノウハウ習得が難しく、体制構築に時間がかかってしまう場合があります。
地道にインサイドセールスへの取り組みを続けることで、自社独自のノウハウを蓄積することも可能ですが、成果を得られるまでには長期的な観点が必要。インサイドセールスを採用するにあたって、営業コンサルティング / 代行会社など、外部の知見を取り入れるのも方法です。
ツールの導入 / 活用が必須
インサイドセールスのメリットを最大化するためには、CRM / SFA / MAなどのツール導入・活用が必要不可欠。インサイドセールスで営業活動の精度を高めていくには、データ収集・活用が欠かせないからです。
ポイントとなるのは、使いやすい適切なツールを選定すること、現場での活用定着を促す仕組み作りですが、それほど簡単ではありません。マーケティングの知識が求められるMAツールは、特に使いこなすのが困難。またCRM / SFAも、定着させるには強いリーダーシップが必要です。
部門間の密な連携が必須
営業プロセスをマーケティング / インサイドセールス / フィールドセールスで役割分担する場合は、各部門間の情報共有・密接な連携が必要不可欠。これは、単に各ツールをシームレスに連携させるというだけではなく、部署間・スタッフ間のコミュニケーション問題です。
たとえば、フィールドセールスがタイミングよくリードにアプローチしてくれないというインサイドセールスの不満。インサイドセールスから渡されたリードの成約確度が低いというフィールドセールスの不満。
これらの多くはコミュニケーション不足が原因です。お互いの役割を理解し、機動的に連携できる体制を構築することが、インサイドセールスを成功へ導くポイントです。
顧客との信頼関係構築が難しい場合も
商談・クロージングも含め、すべてをインサイドセールスで完結する体制の場合、顧客との信頼関係を構築することが難しいこともあります。特に、信頼関係が重視される傾向にあるBtoBビジネスの場合、インサイドセールスのみの対応では「顧客の優良化」が難しいことも考えられるでしょう。
ビジネスモデルにもよりますが、アプローチの頻度を増やす、状況に応じてフィールドセールを取り入れるなどの対策が必要です。
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デメリット・課題はあるものの、営業効率化を含めた数々のメリットを得られるインサイドセールスは、非常に魅力的な営業手法だと思えるかもしれません。しかし、インサイドセールスはどのような状況でも効果的な、万能の営業手法というわけではありません。
それでは、どのような企業がインサイドセールスとの相性がいいのか?商材面、営業プロセス面から解説していきましょう。
インサイドセールスと相性のいい商材
メール / 電話を活用し、獲得したリードの興味度合いを高めていくインサイドセールスは、以下のようなような商材と相性がいいといわれています。
・顧客が理解しやすいシンプルな商材
・価格体系がシンプルな商材
・低価格 / 大量販売を前提とした商材
・サブスクリプション型の商材
一般的に、高価格の商材はインサイドセールスに向いていないとされていますが、商材・価格体系がシンプルであれば例外です。たとえば、不動産業などはその代表例。高価格商材ではありますが、リードの獲得からアポイント獲得まで、積極的にインサイドセールスを活用する企業が増えています。
インサイドセールスと相性のよくない商材
一方、以下のような商材は、インサイドセールスとの相性がよくないといわれています。
・付加価値が高く複雑な商材
・顧客ごとのカスタマイズが必要な大規模商材
・高価格 / 少量販売を前提とした商材
顧客との信頼関係を築きながら内容を詰めていくこれらの商材は、どちらかといえばフィールドセールスが得意とする領域だといえるでしょう。また、ニッチな市場を狙った高価格/少量販売の商材などは、インサイドセールスのメリットである営業活動の効率化・コスト削減につながらない場合もあります。
営業プロセスにインサイドセールを取り入れるには
相性のよくない商材があることは事実ですが、インサイドセールスには「データドリブンな営業活動を展開できる」というメリットもあります。
たとえば、フィールドセールスと相性のいい商材を取り扱っていても、リード創出・育成のプロセスではインサイドセールスが有効。リードを分析して顧客行動を追跡することにより、フィールドセールスの精度も高められます。
逆に、低価格 / 大量販売を前提とした商材を扱っているのなら、商談・クロージングにビデオ会議システムを利用し、インサイドセールスで完結させる方法もあります。自社取り扱い商材、ビジネスモデルの特徴を吟味し、営業プロセスのどこにインサイドセールスを活用するのか?検討することが重要です。
インサイドセールス7のメリットを紹介しました
本記事では、インサイドセールスのメリット、知っておきたいデメリットを解説するとともに、インサイドセールスがマッチする商材や業務プロセスも紹介してきました。
メリットの大きいインサイドセールスへの注目は、近年、急速に高まっていることは事実です。一方、インサイドセールスは、営利企業の大命題である「効率的に売上・利益を拡大する」ための営業手法・スタイルの1つであるに過ぎません。取り扱い商材・ビジネスモデルの特徴を見極め、自社にベストな営業手法なのかを検討することが重要です。
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