営業管理とは?メリットや管理項目、おすすめのSFAツールを紹介【2024年最新版】
営業マネージャーは営業チームを管理するのが仕事です。しかし、以下のような悩みもあるでしょう。
- 数値管理はしているが売上が伸びない
- 営業チームの生産性が改善させたいけどやり方がわからない
本記事では上記の悩みを解決する営業管理の基礎知識について解説します。ぜひご活用ください。
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営業管理とは
「営業管理」とは、自社の売上目標のために営業プロセスを管理する業務です。営業マネージャーといった管理者向けの業務であり、各営業担当の細かいケアまで行います。たとえば、以下の項目は営業管理の一部です。
売上目標管理 :売上目標に対して数値を見て対策する
行動管理 :営業プロセスの見直し
モチベーション管理:営業のパフォーマンスを維持する、または高める
人材育成管理 :営業の質を高める
営業マネージャーは、営業担当から上がってくる売上データや行動履歴をチェックし、より適切な営業プロセスを模索します。
営業管理をしなければ、各営業担当は独自に活動することになり、営業組織としてのパフォーマンスは上がりません。
また、営業経験やスキルは属人化しやすく、組織に還元されにくい傾向があります。そのため、営業管理によって組織の方向性を定め、各営業担当をサポートしていく必要があるのです。
営業管理を実施するメリット
営業管理を実施するメリットを5つ紹介します。
- 営業ナレッジの蓄積と共有ができる
- 目標の明確にできる
- 営業活動の標準化できる
- 営業活動の効率化できる
- 営業分析を容易にする
営業ナレッジの蓄積と共有ができる
営業管理をすることで営業活動に関するデータが蓄積・共有されます。成功パターンや失敗パターンをため込むことで類似ケースにも対応しやすくなるでしょう。
顧客情報や案件ごとの履歴データなどが営業ナレッジとして日々蓄積されていくため、営業活動が属人化されにくくなります。とくに、人事異動や退職などで担当者が離脱した場合、保有していた情報が正確に引き継がれないリスクは避けなくてはいけません。
蓄積されたノウハウは営業組織の底上げだけでなく、情報損失リスクの低減にもつながるのです。
目標を明確化にできる
営業管理で目標を明確化すると、自然と取るべき行動がはっきりします。「とにかく頑張ろう」と闇雲に動いても営業成績は伸びません。明確な目標を設定し、目標達成に必要な行動を落とし込むことが大切です。
また、目標を明確にすると、組織内でイメージを共有しやすくなるというメリットもあります。大きな目標に挑むときほど、チームプレーが求められるため、営業活動において目標のイメージ共有は非常に大きな意味を持つといえます。
営業活動を標準化できる
「営業活動の属人化」は昔から大きな課題でした。営業はある意味「個人プレー」の側面が強く、営業スキルを他者と共有するのは自分の価値を下げる可能性があったためです。
しかし属人化が進むにつれ「担当の引き継ぎがうまく行かず顧客が離れてしまった」「ノウハウが共有されず営業マンのスキルアップにつながらない」など非効率な面が目立つようになります。
営業データやノウハウを共有し、データを元に誰でも同じように立ち回れることは企業、顧客のどちらにもメリットとなるのです。
営業活動を効率化できる
営業管理でデータ共有を徹底すれば営業担当の機動力が上がり、効率的に営業活動ができます。
たとえば、営業担当はスマートフォンやパソコンを使って客先でデータにアクセスし、その場で見積書を作成するといったことも可能です。
また、顧客の属性によって営業パターンを分析すれば、どのようにアプローチすればいいのかが見えてきます。しっかり事前準備ができれば、成約率の向上につながるでしょう。
ほかにも「同じ顧客に営業をかけてしまった」「担当を引き継いだけど状況がわからない」といったことを避けられるでしょう。
営業分析を容易にする
営業管理では、各営業担当の履歴、顧客情報をデータベースに蓄積していきます。
そのため、データを元に現在の営業活動にどのような問題があるのかを容易に分析できます。
- 今月は営業メールの反応が極端に悪い
- 前月比で売上が伸びていないのは架電数が足りない
- ○○は商談設定率がなかなか上がらない
上記のように、データを見ながら仮説を立て、営業担当に伝えることで別の角度からアプローチできるでしょう。PDCAサイクルを素早く回しながら、課題を解決していけます。
【無料】営業代行会社を紹介してもらう営業管理で重視すべき4項目
営業管理をする上で、重視すべき項目が4つあります。
- 案件管理
- 目標管理
- モチベーション管理
- 行動管理
案件管理
案件管理では、顧客に紐付く案件情報を管理します。たとえば、以下の項目は案件管理で利用される指標です。
- 案件(顧客)情報
- 進捗状況
- 受注見込み
- 売上見込み金額
- 受注予定時期
上記の指標を元に案件状況をチェックし、今月の売上予測を立てられるようになります。また、進捗が進まない案件については営業担当にヒアリングをすることで、適切なアクションを起こせるようにサポートするのも案件管理の業務です。
しっかり案件管理ができていると、営業担当が変わることになってもスムーズに引き継ぎが行われるため、顧客に不信感を抱かれる心配もなくなるでしょう。
目標管理
「目標管理」は、企業の売上目標を達成するために、個々の営業担当に目標値を落とし込む作業です。具体的には以下の指標が利用されます。
- 企業としての目標売上金額(長期・短期)
- 目標達成に必要な契約数
- 製品・サービスの粗利率・シェア率
- 各営業担当の売上金額・契約数
目標管理は組織、個人単位で行われ、各指標を実現可能な数値に落とし込みます。
売上目標を設定する際には、注意点としては、目標値は営業担当の能力に見合った数字を設定しなくてはいけません。
適切な目標設定は営業担当のモチベーションを高め、努力の先に目標を達成すれば成功体験となって自信につながります。
あまりにも困難な売上目標を設定することは営業担当のやる気を削ぐだけでなく、自信もなくしてしまいます。反対に、簡単すぎる売上目標では組織としての目標値に届かなくなってしまうでしょう。
モチベーション管理
モチベーションは、営業担当のパフォーマンスに直結する重要な要素といえます。
そのため、いかにモチベーションを維持し、下げさせないかが営業管理の成否を決めるといっても過言ではないでしょう。
- 失敗して落ち込んでいないか
- 成果が出ずに悩んでいないか
- オーバーワークになっていないか
など、各営業を注意深く観察することが大切です。定期的にミーティングを行い、なにか抱え込んでいることがあれば引き出して一緒に解決してあげると、営業担当は安心して仕事に打ち込めるでしょう。
行動管理
営業活動におけるアクションを数値化して管理します。具体的には以下のような項目をデータ分析します。
- リード獲得数
- アプローチ数
- アポ取り数
- 提案数
- 見積もり数
- クロージング数
- 成約数
- 失注数
営業担当が日々の活動で何を行っているのかを時間軸で確認し、得手不得手を把握しましょう。営業プロセスのうち、どこでつまづいているかを把握することで、何を改善すべきかが見えてきます。たとえば、リード獲得数は多いのにアポ取りが極端に少ない営業担当は、アプローチ方法に問題があると考えられます。
進捗状況と照らし合わせながら、営業一人ひとりに適切なマネージメントをすることが重要です。
営業管理を実施する方法
営業管理を行う方法としては「エクセル・スプレッドシートなどの表計算ソフトでの管理」と「SFA(営業支援)ツールでの管理」の2通りがあります。
エクセル・スプレッドシートなどの表計算ソフトでの管理方法
エクセルやスプレッドシートなどの表計算ソフトは、多くのビジネスマンにとってなじみがあるため導入しやすい管理方法。シート上に案件管理、顧客管理、行動管理に関する項目を登録して管理していきます
表計算ソフトは導入費用や運用コスト、学習コストが安い反面、部下の人数によっては管理コストが増大するデメリットも存在します。
またエクセル・スプレッドシートなどでゼロから管理表を作ってうまく管理するにはコツが必要。データの扱いに慣れていないと、必要なデータを見やすく表にまとめることが難しい場合も多いです。さらに、データを逐一自分で入力しなくてはならず、一元管理するのにも工夫が必要です。
SFA(営業支援ツール)での管理方法
SFAは営業管理を支援するために作られた専門ツールです。SFAを使えば、営業データを自動で収集し、分析しやすい形に加工してくれるため、効率的に営業管理が行えます。
データが一元管理されて最新状態に保たれるのも大きなメリット。一つの値を入力するとシステム内で自動で反映されるため、同じデータを何度も入力する手間が省けます。営業担当が出先からデータを参照するときにも便利です。
また、データ連係だけでなく、営業担当のスケジュール管理機能も搭載されているものもあります。多忙な営業担当の業務を支援してくれる強力なツールとしてSFAは注目されています。
【無料】営業代行会社を紹介してもらう営業管理におすすめのSFA5選
ここからは、実際に営業管理を導入したいと考える方に向けて、おすすめのSFA5選を紹介します。
Sales Cloud
- 世界で15万社以上の導入実績
- その他CRM、MAとの連携がスムーズ
- AIによる業務支援サービス
CRM世界大手のSalesforceに提供されているSFAが「Sales Cloud」です。
商談管理や売上予測だけでなく、特定の条件を満たした場合、自動で担当者にリマインドメールを送るなどの「タスク自動化機能」なども充実しています。設定画面がシンプルで使いやすく、自社に合わせた細かいカスタマイズができます。
中小企業から大企業まで、世界中多くの企業で利用されていることからも満足度の高いSFAとなっています。
また、月額料金はユーザー単位で利用できるため、予算に合わせたプランで営業効率を改善できます。
参考価格(税込み)
- Essentials:3,300円 / ユーザー
- Professional:9,900円 / ユーザー
- Enterprise:19,800円 / ユーザー
- Unlimited:39,600円 / ユーザー
Dynamics 365 Sales
(画像:Dynamics 365 Sales)
- Microsoft製品との連携がスムーズ
- AIを活用したインサイト機能
- 中堅〜大企業向け
「Dynamics 365 Sales」はMicrosoft社が提供するSFAです。
企業の基幹システムを構築するために設計・開発された「Dynamics 365シリーズ」の1つで、財務、人事などのあらゆる分野と連携して運用が可能です。
またMicrosoft Office 365、Microsoft Teamsとのシームレスな連携ができ、既存業務を継続しながらシステム導入できる点が大きな魅力といえます。
ただし、スタートアップ企業には若干オーバースペックであり、SFAの機能だけが欲しい場合は向かない可能性があります。
参考価格(税込み)
- Dynamics 365 Sales Professional:7,070円 / ユーザー
- Dynamics 365 Sales Enterprise:10,330円 / ユーザー
- Microsoft Relationship Sales :17,576円 / ユーザー
- Dynamics 365 Sales Premium:14,680円 / ユーザー
- Microsoft Viva Sales: 4,350円 / ユーザー
Zoho CRM
(画像:Zoho CRM)
- マルチチャネルコミュニケーション機能を搭載
- タスク処理を自動化
- AI型営業アシスタント「Zia(ジア)」を搭載
Zoho CRMは、CRMとSFAを組み合わせた機能を持つツールです。価格帯が比較的安価であることから、はじめて営業管理を導入する企業に向いているツールといえます。
Zoho CRMに搭載されているAI型営業アシスタント「Zia(ジア)」は以下の特徴を持ちます。
- 自動で見込み客の確度を計算&予測
- 見込み客に製品・サービスをレコメンド
- 顧客に連絡がつきやすい時間帯を提案
さらに、マルチチャネルコミュニケーション機能でメール、電話、SNS、チャットなど複数チャネルを一元化できるため、顧客との円滑な意思疎通が可能です。
参考価格(税込み)
- スタンダード:1,848円 / ユーザー
- プロフェッショナル:3,036円 / ユーザー
- エンタープライズ:5,280円 / ユーザー
- アルティメット:6,864円 / ユーザー
eセールスマネージャー
(画像:eセールスマネージャー)
- 純国産SFAツール
- 導入から運用まで安心のサポート体制
- 導入実績5,500社以上
国外企業によるSFAが多い中、純国産SFAツールとして人気なのが「eセールスマネージャー」です。日本スタイルの営業の慣習にあわせて設計されており、シンプルで使いやすいため継続率が95%を誇ります。
また国外のツールはメニューの表記が英語の直訳で書かれており、日本語がわかりにくい部分もありますが、eセールスマネージャーはその心配もありません。導入サポートも充実しているため、安心して営業管理を導入できるでしょう。
参考価格
- スタンダード:11,000円 / ユーザー
- ナレッジシェア(閲覧のみ):6,000円 / ユーザー
- スケジュールシェア(グループウェアのみ):3,000円 / ユーザー
Senses
(画像:Senses)
- AIが案件のリスク分析や類似案件をアドバイス
- 案件ボードで営業組織のリモートワークを支援
- OCR機能で名刺や議事録をスキャンしてデータ化
営業活動を時系列で視覚化し、営業チームの動きを把握できるのが「Senses」です。
直感的なUIで誰でも使えるように設計されているのがSensesの特徴で、多くの大企業が導入していることからもその人気がうかがえます。
シンプル設計に加えて、パソコン、スマートフォンでも利用できるため、営業が出先でデータ入力・参照するのも簡単。スタートアップから大企業まで導入可能な手軽さは大きな魅力といえるでしょう。
ただし、料金は若干高めとなっており、予算があればおすすめできるツールとなっています。
参考価格(税込み)
- Starter:30,250円~ / ユーザー
- Growth:121,000円~/ ユーザー
- Enterprise:363,000円〜/ ユーザー
営業管理をうまく行うコツ
営業管理をうまく行うコツは以下の3つです。
- 管理項目を必要最低限に絞る
- 情報共有・コミュニケーションの頻度を高める
- 自社に合ったツールを選び、効率化を図る
管理項目を必要最低限に絞る
営業管理を始めるときはスモールスタートで必要最小限の項目を設定しましょう。
完璧主義者な人ほど陥りやすいポイントです。営業管理をしっかりやろうとするあまり、管理項目が増えすぎてしまう可能性があります。管理項目が多いと、管理者の負担が大きくなるだけでなく、営業担当も変化に対応できないかもしれません。
営業管理は1つの手段にすぎず、重要なのは営業目標を達成することです。少ない項目で始め、必要に応じて追加していくことをおすすめします。
情報共有・コミュニケーションの頻度を高める
営業組織はチームです。複数の営業担当が集まりチームとして機能するには、スムーズな連携ができる風通しのよさが求められます。意思疎通ができていないと、情報の引き継ぎがうまく行かず、せっかくの見込み客を失う可能性もあるでしょう。
そのためにも、管理者は各営業担当と定期的なミーティングを実施し、現状の問題点やモチベーションを見極める必要があります。
日報を管理できる機能がついているSFAを導入すれば、営業担当との意思疎通もサポートしてくれるでしょう。
自社に合ったツールを選び、効率化を図る
すでに紹介したように、営業管理ツールには数多くの製品があります。しかし、自社のニーズに合ったツールを選ばないと、以下のような問題が起こってしまうでしょう。
- ツールに必要以上の機能がついていて導入コストがかかりすぎる
- ツールが複雑すぎて現場の営業に浸透しない
- 細かい設定ができずに自社の運用に合わない
適切なツールを選ぶためにも、導入前に必要な機能、目的を明確にし、可能であればトライアルでテストしてみることをおすすめします。
営業管理でお悩みなら営業幹事へご相談を
本記事では、営業管理について、メリットや事例、導入方法などについて解説しました。
営業管理は、売上目標に向かって最短で進むために必須の業務です。営業管理には表計算ソフトを使う方法とSFAの2種類がありますが、現代ビジネスではスピードがものを言います。データをリアルタイムで反映できるSFAは、導入するだけの価値があるといえるでしょう。
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