SFAとは?CRM・MAとの違いやメリット、ツールの選び方を解説【2024年最新版】

SFAとは?CRM・MAとの違いやメリット、ツールの選び方を解説

「SFAという名前を聞いたことはあるけれど、詳しくはわからない」という方も多いのではないでしょうか。

SFAとは営業活動を支援するシステムのことです。

本記事では、SFAの機能やメリット、導入事例などを解説します。SFAへの理解を深めて、営業組織の業務改善を図り売上を最大化させましょう。

なお、SFAのツールの探し方・選び方がわからない!という方はお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算を弊社コンサルタントがヒアリングし、ツール選定についてアドバイスします。相談料は一切無料です。

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目次
  1. 1. SFAとは
  2. 2. SFAとMA、CRMとの違いとは
    1. 2-1. MA:見込み客の育成・選別
    2. 2-2. CRM:顧客との関係性維持
  3. 3. SFAの5つの機能
    1. 3-1. 機能1.顧客管理機能
    2. 3-2. 機能2.案件管理機能
    3. 3-3. 機能3.行動管理機能
    4. 3-4. 機能4.予実管理機能
    5. 3-5. 機能5.レポート作成機能
  4. 4. SFAツールを導入するメリット
    1. 4-1. 営業状況を可視化できる
    2. 4-2. 営業プロセスを標準化できる
    3. 4-3. 営業管理を効率化できる
    4. 4-4. 高い精度の売上予測を立てられる
  5. 5. SFAツールのデメリット
    1. 5-1. 費用が発生する
    2. 5-2. 入力作業に手間がかかる
    3. 5-3. 使いこなせるまでに時間を要する
  6. 6. SFAを導入する手順
    1. 6-1. 1.ツールに関する情報を収集する
    2. 6-2. 2.無料トライアルで試す
    3. 6-3. 3.サポート内容を確認して導入
  7. 7. SFAツールを選ぶ際のポイント
    1. 7-1. 操作が簡単
    2. 7-2. オンプレミス型ではなくクラウド型
    3. 7-3. 機能が充実していてカスタマイズ性能が高い
    4. 7-4. セキュリティ性能が高い
    5. 7-5. 実績が豊富
    6. 7-6. 価格設定が適正
  8. 8. SFAツールを効果的に運用するコツ
    1. 8-1. 営業に関するあらゆるデータはSFAツールに入力する
    2. 8-2. PDCAサイクルを回す
    3. 8-3. 従来の営業プロセスを見直す
    4. 8-4. KPIを設定する
    5. 8-5. 導入研修を行いサポート体制を構築する
  9. 9. SFA導入のよくある失敗パターン
    1. 9-1. 導入することが目的になってしまっている
    2. 9-2. 実際に利用する社員に事前ヒアリングしていない
    3. 9-3. 蓄積したデータを有効活用できていない
  10. 10. SFAツール導入の成功事例
    1. 10-1. Salesforce(株式会社荏原製作所の事例)
    2. 10-2. eセールスマネージャー(株式会社相模化学金属の事例)
    3. 10-3. Knowledge Suite(フットマーク株式会社の事例)
  11. 11. SFAツールのおすすめ5選
    1. 11-1. SalesCloud(セールスクラウド)
    2. 11-2. eセールスマネージャー
    3. 11-3. Knowledge Suite(ナレッジスイート)
    4. 11-4. kintone(キントーン)
    5. 11-5. Mazrica Sales(マツリカセールス)
  12. 12. SFAツールを導入して新しい営業モデルを確立しよう

SFAとは

SFAとは、Sales Force Automationの頭文字をとったもので、営業を支援するシステムを指します。SFAを利用することで、営業活動におけるあらゆる情報をデータ化して一元管理できます。さらに収集したデータを分析して施策の立案を行うことも可能です。

SFAが注目されているのは、企業の競争力向上に活用できるからです。競争が激化する現代で売上を拡大していくためには、いかに業務効率を上げて営業力を底上げしていけるかが鍵となります。SFAによって、効率的に案件を管理しながらコストを削減することで、営業担当者は売上を確保するアクションに注力できるのです。

SFAとMA、CRMとの違いとは

SFAとよく似た概念にMAやCRMがあり、顧客情報を蓄積して管理していくという点では共通しています。しかし、見込み客の獲得から商談・契約、関係を維持していくという一連の営業サイクルで、ツールを使用するタイミングが異なるのです。

MA:見込み客の育成・選別

MA(Marketing Automation)とは、マーケティングを自動化するシステムのことを指します。営業サイクルの中では、見込み客を獲得・育成し、商談を獲得するまでのプロセスで利用されます。MAを利用することで、自社サイトのどのページを閲覧したか、どのくらいアクセスしているかなどを把握することが可能です。見込み客の行動が可視化できるので、商談につなげるために効率的にアプローチできます。

CRM:顧客との関係性維持

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客と良好な関係性を構築するためのシステムです。営業サイクルの中では、受注を獲得してから、継続的に売上を確保するために関係性を維持するプロセスで利用されます。具体的には、追加で商品を購入してもらえるように働きかけたり、問い合わせ対応を行ったりできます。

CRMツールには、SFAやMAの機能を備えているものが多く、SFAとして販売されているツールにもCRMやMAの機能が備わっているケースが多いです。

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SFAの5つの機能

SFA機能

SFAの代表的な機能は以下の5つです。

  1. 顧客管理機能
  2. 案件管理機能
  3. 行動管理機能
  4. 予実管理機能
  5. レポート作成機能

それぞれ詳しく解説します。

機能1.顧客管理機能

顧客の基本情報を管理する機能です。具体的には、顧客の企業名や担当者名、住所、電話番号などの情報を登録して管理します。過去の商談内容や問い合わせ内容も履歴として残せるため、営業担当者が不在でも別の社員が対応することが可能です。情報の一元管理により、情報共有のためだけのミーティングや報告メールなどを送る手間が省けます。

機能2.案件管理機能

案件に関する情報全般を管理する機能です。以下のような情報を管理できます。

  • 営業担当者
  • 取引先担当者
  • 商談の進捗状況
  • 成約確度
  • 見積もり金額

営業状況が可視化されるので、今どのような状況で、次に何をすればよいかがわかるようになります。

機能3.行動管理機能

営業活動を可視化する機能です。架電数やアポイント件数、受注率などを管理できます。上司は営業担当者の予定を把握できるので、無駄なアクションがないかなどをフィードバックできます。また、行動管理機能の情報を人事評価の参考にすることも可能です。

機能4.予実管理機能

予算に対する実績の進捗状況を管理する機能です。さらに、過去の売上や解約率などの蓄積されたデータをもとに売上予測を可視化できます。目標達成が難しい場合などは、達成させるための対応策を事前に練ることが可能です。「今から頑張っても手遅れだ」といった事態を回避しやすくなります。

機能5.レポート作成機能

日報や週報などの報告書を作成する機能です。フォーマットに入力するだけで作成できるので、事務作業の時間を短縮できます。スマホに対応しているSFAツールも多く、営業担当者が外出先の空き時間に利用できるので生産性向上に活用可能です。「報告書をWordで作成して上司にメールで提出している」ような場合、大幅な効率化が見込めます。

SFAツールを導入するメリット

SFAツールメリット

SFAツールを活用するメリットは以下の通りです。

  • 営業状況を可視化できる
  • 営業プロセスを標準化できる
  • 営業管理を効率化できる
  • 高い精度の売上予測を立てられる

それぞれ詳しく解説します。

営業状況を可視化できる

営業プロセスや案件の進捗状況、顧客との関係性などを見える化できます。上司は営業担当者の営業活動をリアルタイムで把握できるので、適切なタイミングでフィードバックすることが可能です。また、顧客対応の漏れも防止できるので、本来獲得できるはずだった売上を失うといった人的ミスも回避できます。

営業プロセスを標準化できる

担当者ごとの営業力のばらつきをなくし、営業組織全体のスキルを底上げすることが可能です。SFAには営業活動におけるあらゆる情報が蓄積されるので、成果を出している営業担当者の取り組みを共有できます。さらに、好事例は積み上がっていくので、デキる営業担当者が異動したり退職したりしても、ノウハウが組織からなくなることはありません。

営業管理を効率化できる

報告書を簡単に作成できたり、外出先でもスマホから入力作業ができたりするなど、管理業務を効率化することが可能です。また、SFAでは情報を一元的に管理できるので、報告・連絡・相談の時間を減らせます。活動報告のためだけのミーティングは不要になります。上司はリアルタイムで進捗状況を把握できるので、ミーティングでは「どのようにして売上を確保していくか」に集中してフィードバックすることが可能です。

高い精度の売上予測を立てられる

高い精度の売上予測を立てることで、製造業であれば生産量や在庫の調整が可能になったり、売上予測にもとづいた広告宣伝を行えたりします。売上予測を立てる際に必要となるデータの一例は以下の通りです。

  • 商品別の売上
  • 月間売上や年間売上
  • 成約率
  • 解約率
  • 平均契約期間
  • 受注までの平均日数

売上予測の精度を高めるためには、正確なデータをより多く蓄積していくことが不可欠です。

SFAツールのデメリット

SFAツールデメリット

メリットの多いSFAツールにもデメリットがあります。具体的には以下をご覧ください。

  • 費用が発生する
  • 入力作業に手間がかかる
  • 使いこなせるまでに時間を要する

それぞれ詳しく解説します。

費用が発生する

初期導入費や月額使用料がかかります。一般的なSFAツールは、アカウント数に応じて料金が設定されていることが多いです。
初めて導入する際に、大量のアカウントを契約してしまうと、費用対効果が低くなるおそれがあります。まずは、必要最低限のアカウント数で契約して使い慣れていきましょう。

入力作業に手間がかかる

日々の営業活動を逐一入力しなければならないので手間がかかります。しかし、SFAはデータが蓄積されることでツール本来の効果を発揮するので、入力作業は徹底しなければなりません。使っていくうちに入力するのが当たり前になってくるので、特に導入初期はSFAツールに積極的に触れていきましょう。

使いこなせるまでに時間を要する

使いこなせるまでに時間がかかる理由は2つあります。1つはSFAツールの機能を把握したり、操作方法を理解するのに時間を要するためです。これはSFAツールに限ったことではありませんが、新しいサービスを利用する際に共通した要因です。

もう1つは、データを蓄積するのに時間がかかるからです。高い精度の売上予測を立てられたり、ベストプラクティスを蓄積したりするといったSFAの魅力を引き出すには一定の期間が必要です。導入初期は入力作業の徹底を意識し、データ量が多くなってきたら、SFAの分析機能を活用していきましょう。

SFAを導入する手順

SFA手順

SFAを導入する手順は以下の通りです。

  1. ツールに関する情報を収集する
  2. 無料トライアルで試す
  3. サポート内容を確認して導入

順番に解説します。

1.ツールに関する情報を収集する

まずはどのようなツールがあるのかを知るために情報収集から始めましょう。情報収集をする手段もいろいろあります。

  • 公式サイトを閲覧
  • 資料請求
  • セミナー参加
  • 展示会参加

SFAツールは多くの種類があるので、毎回セミナーに参加していると時間がいくらあっても足りません。まずは、ツールの提供元の公式サイトで機能や特徴、導入事例などに目を通します。気になったツールは資料請求したり、セミナーや展示会で話を聞いてみましょう。詳しくは、後述する「SFAツールを選ぶ際のポイント」を参照してください。

2.無料トライアルで試す

情報収集を行ったらトライアルで実際に使ってみましょう。ポイントは2~3社程度に絞り込んでおくことです。利用できる期間に制限はありますが、無料トライアルが設けられているケースも多いので活用してください。公式サイトの情報や資料に記載された情報だけでは使い勝手はわかりません。トライアルでチェックしておくポイントは以下です。

  • 実際に利用する社員が使いこなせそうか
  • 機能が豊富でも複雑で使いにくくないか
  • 自社の課題解決が可能なのか

無料トライアルを活用せずに導入してしまうと、ツールが合わなかった場合に時間と費用が無駄になります。必ず無料トライアルを試しましょう。

3.サポート内容を確認して導入

トライアル後はサポートの内容を確認しましょう。いくら使いやすかったとしても、困ったときに丁寧にサポートしてくれなければ継続して利用していくのが難しいといえます。サポート内容は以下のポイントをチェックして充実度を確認しましょう。

  • サポートを行う専門の部署があるか
  • ツールを効果的に活用するためのマニュアルやセミナーがあるか
  • 他社の好事例などのノウハウを共有する仕組みはあるか

特に、初めてSFAツールを導入する際は自社だけでツールを使いこなすのは難しいとされています。サポートを受けながらSFAの効果を最大限に発揮していきましょう。

SFAツールを選ぶ際のポイント

SFAポイント

自社に合ったSFAツールを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

  • 操作が簡単
  • オンプレミス型ではなくクラウド型
  • 機能が充実していてカスタマイズ性能が高い
  • サポート体制が充実している
  • セキュリティ性能が高い
  • 実績が豊富
  • 価格設定が適正

それぞれ詳しく解説します。

操作が簡単

入力操作が簡単なツールを選びましょう。SFAを効果的に使うためには、日々の営業活動を地道に入力してデータとして蓄積していかなければなりません。入力操作が複雑なツールの場合、営業担当者の負荷が高くなるので、営業効率を上げるためにツールを導入しても本末転倒になってしまいます。

押さえておきたいのは、スマホなどのタブレット端末に対応しているかどうか。対応していれば、ちょっとした空き時間に手軽に入力できるので、時間を有効活用することが可能です。

オンプレミス型ではなくクラウド型

SFAの提供形態には主にオンプレミス型とクラウド型の2種類があります。オンプレミス型とは、自社でシステムを構築・運用する形式を指し、クラウド型とは、ネットを通じてシステムを利用する形式を指します。クラウドの場合、初期費用を抑えて導入できる上、サーバーの保守点検も不要なので便利です。万が一、ツールが合わなかったとしても、契約を解除してしまえば済むので導入のリスクは低いです。

機能が充実していてカスタマイズ性能が高い

現時点で自社に適したツールかという観点で見極めるのも大事ですが、将来的に必要になるであろう機能が搭載されているか確認しましょう。また、カスタマイズができるかどうかが重要なポイントです。もちろん、標準搭載の機能だけでもSFAの効果を発揮できますが、様々な顧客ニーズに応えていくためには、求める機能がない場合もあります。SFAツールを基盤として、必要な機能を連携したり、追加したりできるようなツールが望ましいです。

セキュリティ性能が高い

SFAには顧客情報や自社の機密情報、ノウハウなどの重要データが蓄積されているので、高いセキュリティ性能をもったツールを選びましょう。特に企業の規模が大きくなるほど、扱うデータ量も多くなります。万が一、情報が漏洩してしまったら甚大な損害を被ることになるので、必須要件として押さえておきましょう。

セキュリティ性能の高さは、提供元のホームページで公開されている導入企業や企業の規模を参考に判断することが可能です。

実績が豊富

ツールの信頼性は提供元が自社サイトで公開している導入実績で判断できます。SFAツールを提供している企業は「導入実績」などのカテゴリで小規模から大規模まで様々な導入実績を公開しているケースが多いです。同じ業種の事例や同程度の企業期の事例を参考にすることで、自社でもうまく活用できるかどうかを判断することが可能です。

また、実績が多ければ多いほど、導入した企業からの要望を数多く反映している可能性が高いです。使いにくさが解消され、便利な機能がすでに標準搭載されているでしょう。

価格設定が適正

初期費用や月額費用が適正かどうかも判断基準の1つです。SFAを導入してメリットを享受できたとしても、費用対効果が低ければ継続して使い続けることはできません。費用以上に効果をもたらすツールを選ばなければなりません。

SFAの価格は機能の数に比例するのが一般的です。最低限の機能しか搭載されていない場合は費用は安く、多機能であるほど費用は高くなります。導入前に、概算の費用を算出して予算に見合ったツールを選びましょう。

SFAツールを効果的に運用するコツ

SFAコツ

SFAツールを効果的に運用するコツは以下の通りです。

  • 営業に関するあらゆるデータはSFAツールに入力する
  • PDCAサイクルを回す
  • 従来の営業プロセスを見直す
  • KPIを計測する
  • 導入研修を行いサポート体制を構築する

それぞれ詳しく解説します。

営業に関するあらゆるデータはSFAツールに入力する

商談内容や案件の進捗状況、問い合わせ対応など、営業活動に関する情報はすべてSFAに入力しましょう。もしSFAとは別で、名刺管理ツールやカレンダーアプリ、エクセルの案件管理表などを並行して使っているようであれば、情報管理の効率が悪くなります。SFAのメリットでもある「一元管理」を活かすためにも情報はSFAに集約しましょう。

PDCAサイクルを回す

PDCAサイクルを回してSFAを効果的に活用しましょう。

SFAにおけるPDCAの一例は以下の通りです。

 

内容

PLAN(計画)

SFAの運用を開始する前に目標を設定しましょう。

どのようなデータや情報を収集し、

どのようなプロセスを改善するかの計画を立てます。

Do(実施)

計画にもとづいてSFAを運用しましょう。

営業担当者にはSFAへの情報入力や活用を促し、

日常的な業務にSFAを組み込みます。

Check(評価)

SFAの運用を評価しましょう。

データが正確に入力されているか、

分析結果を効果的に活用できているかを確認します。

Action(改善)

明確になった課題に対して改善策を実施しましょう。

トレーニングや運用ルールの改善、必要な機能の追加導入など、

より効果的に運用するための取り組みを行います。

SFAがもつ効果を最大限に享受するためにも、PDCAを回し続けましょう。

従来の営業プロセスを見直す

SFAを導入する際は、あわせて従来の営業プロセスも見直しましょう。営業部で成果が出ていない原因は営業プロセスに問題があるケースが多いからです。いくらSFAツールが高機能だったとしても、ベースとなる営業プロセスが機能していなかったら効果は出ません。

そのためには、まずマネージャーの役割を見直す必要があります。担当者の営業活動を管理するのはマネージャーだからです。マネジメント次第で売上が左右されるので、導入のタイミングで必ず整備しましょう。

KPIを設定する

売上に影響を及ぼすアポイント数や訪問数、成約率などに関してはKPIを設定しましょう。KPI(Key Performance Indicators)とは、日本では重要業績評価指標を指します。SFAではいろいろな種類のデータを取得できますが、活用しなければただの数字です。KPIを設定することで営業活動を明確に評価できるので、売上を確保する上で重要なプロセスには必ずKPIを設定しましょう。

導入研修を行いサポート体制を構築する

導入研修を行いサポート体制を構築することで、実際にSFAを利用する社員をフォローしましょう。特に、初めて導入する際は社内にSFAに知見をもつ人材がいないのは当たり前です。提供元のカスタマーサービスを活用してマニュアルを作成したり、実際に操作してもらったりして使いこなせるようになるまでサポートし続けることが大事です。

ツールによっては、提供元が研修を行ってくれる場合もあります。事前に確認した上で円滑に導入を進めましょう。

SFA導入のよくある失敗パターン

SFA失敗

SFAを導入してみたものの、ツールの効果を活かすことなく形骸化してしまうケースがあります。典型的な失敗パターンは以下の通りです。

  • 導入することが目的になってしまっている
  • 実際に利用する社員に事前ヒアリングしていない
  • 蓄積したデータを有効活用できていない

それぞれ詳しく解説します。

導入することが目的になってしまっている

SFAは売上を最大化したり、業務を効率化するための1つのツールにすぎないので、導入することが目的になってしまうと、成果を出すのは難しいでしょう。導入後にSFAを使ってどのくらい売上を伸ばすのか、どのくらい業務を削減するのかについて、数値目標を立てておくことが失敗しないためのコツです。そのためには、導入前に現状を把握し、課題を特定しておく必要があるでしょう。

実際に利用する社員に事前ヒアリングしていない

SFAを導入する際は、実際に利用する営業担当者に必ず事前ヒアリングを行いましょう。一般的に、導入するかどうかを決定する決裁者と実際に使用する社員が別であるケースがほとんどです。SFAは継続して使っていくことで効果を発揮するので、当事者の意見や要望に耳を傾けて、ツールを選定しましょう。特に、操作が簡単か、負担が増大しないかなどの観点は重要です。

蓄積したデータを有効活用できていない

SFAによって業務効率化はできている一方で、蓄積したデータを施策に反映できていないケースもあります。理由は以下のように様々です。

  • 入力することだけが目的になっている
  • 業務改善だけで満足している
  • データを有効活用できる人材がいない

SFAの最大の魅力は営業力の強化です。そのためには、せっかく蓄積したデータを活かさない手はありません。どのようにデータ活用すればよいかわからない場合は、提供元に相談してみてください。好事例を共有してくれたり、データの活用方法を教えてくれるでしょう。

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SFAツール導入の成功事例

SFAツールを導入して成果を出している3社の事例を見てみましょう。

  • Salesforce(株式会社荏原製作所の事例)
  • eセールスマネージャー(株式会社atsumelの事例)
  • Knowledge Suite(やまぜんホームズの事例)

Salesforce(株式会社荏原製作所の事例)

Salesforce(株式会社荏原製作所の事例)

画像引用:Salesforce

事業内容

インフラや産業用装置などの設計・製造

導入前の課題

・営業拠点ごとに営業プロセスが異なり属人化していた

・営業担当者が1日1時間程度しか営業活動に時間を充てられていなかった

導入後の成果

・成果が出ている営業スタイルを標準化できた

・事務処理業務を数か所に集約し、営業活動に専念できるようになった

株式会社荏原製作所は1912年創業の老舗企業です。ゆえに、営業拠点ごとに営業スタイルが異なるなど、営業プロセスの属人化を課題としていました。また、業務を可視化したところ、営業担当者は1日1時間程度しか営業活動に充てられていませんでした。

そこで、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するSalesforceを導入しました。営業プロセスを分析し、拠点ごとにばらつきがあった営業スタイルは、成果の出ているモデルに標準化。事務作業は全国で数か所の拠点に集約することで、営業担当者が注力すべき営業活動に専念できる環境を整えることに成功しました。

eセールスマネージャー(株式会社相模化学金属の事例)

eセールスマネージャー(株式会社相模化学金属の事例)

画像引用:eセールスマネージャー

事業内容

マグネットの製造・販売

導入前の課題

・売れない原因を特定できていなかった

・Excel管理による事務作業の負荷が高かった

導入後の成果

・売れない原因が可視化でき、対応策を実施して売上が増加した

・事務作業が大幅に軽減できた

株式会社相模科学金属では、営業部門が頑張っているにもかかわらず売上が上がらないという課題を抱えていました。さらに、売れない原因を特定できなかったので、効果的な改善策を実施することも難しかったのです。また、会議前はExcelの入力作業に半日を要し、事務作業の負担もネックになっていました。

そこで、ソフトブレーン株式会社が提供するeセールスマネージャーを導入しました。営業プロセスが可視化されることで、売れない原因を解明し、対応策を実施すると受注も増加し売上を伸ばすことに成功。また、リアルタイムで情報を入力するようになったことで、会議前の事務作業はなくなり、業務効率化を実現しました。

Knowledge Suite(フットマーク株式会社の事例)

Knowledge Suite(フットマーク株式会社の事例)

画像引用:Knowledge Suite

事業内容

水泳用品や体育用品などの製造・販売

導入前の課題

営業担当者が個別に案件管理していたため、営業プロセスが属人化していた

導入後の成果

全社で情報が共有できるようになり、スピーディな対応を実現した

フットマーク株式会社では、営業担当者が各々パソコンや手帳を使って案件を管理していました。さらに、1か月に1回行われる会議で情報を共有していたため、会議に参加するまで状況を把握できなかったのです。

そこで、ブルーテック株式会社が提供するKnowledge Suiteを導入しました。すべての社員がツールを活用しており、全社で案件の進捗状況をリアルタイムで確認することが可能になりました。担当者が不在だったとしても、別の社員がすぐに対応できるので顧客への対応スピードも改善。情報共有により、社員間で的確なアドバイスがなされるようになったので、顧客に効果的な提案を行えるようになりました。

SFAツールのおすすめ5選

SFAツールにはCRMの機能を搭載したサービスが多いため「SFA/CRMツール」として提供されているケースが多いです。よって、SFA単体のツールではなく、SFA/CRMツールのおすすめ5選を紹介します。

ツール名

特徴

初期費用

月額費用

SalesCloud

・世界で広く利用されている

・AIのよる精度の

高い売上予測で

成約率アップを支援

要問い合わせ

Essentials

月額3,300円/ユーザー

Professional

月額9,900円/ユーザー

Enterprise

月額19,800円/ユーザー

Unlimited

月額39,600円/ユーザー

※年間契約

※価格はすべて税込

eセールス

マネージャー

・導入実績5,500社超

・利用継続率95%

要問い合わせ

スケジュールシェア

月額3,300円/ユーザー

ナレッジシェア

月額6,600円/ユーザー

スタンダード

月額12,100円/ユーザー

※利用人数31名以上の場合

※税込み価格は要問い合わせ

Knowledge

Suite

・ユーザー数に制限がない

・マルチデバイスに対応

無料

グループウェア

月額11,000円

容量:10GB

(超過1GBあたり2,200円/月)

SFAスタンダード

月額55,000円

容量:5GB

(超過1GBあたり8,750円/月)

SFAプロフェッショナル

月額88,000円

容量:50GB

(超過1GBあたり8,750円/月)

※ID数はいずれも無制限

※価格はすべて税込

kintone

・約2万社が利用

(2021年4月末)

・東証プライムの

3社に1社が導入済み

(2022年3月時点)

無料

ライトコース

月額858円/ユーザー

スタンダードコース

月額1,650円/ユーザー

※価格はすべて税込

Mazrica Sales

 (旧 Senses)

・幅広い業界で実績がある

・連携可能な

外部サービスが豊富

無料

Starter

月額30,250円/5ユーザー

Growth

月額121,000円/10ユーザー

Enterprise

月額363,000円/20ユーザー

※価格はすべて税込

SalesCloud(セールスクラウド)

SalesCloud(セールスクラウド)

画像引用:株式会社セールスフォース・ジャパン

SalesCloud(セールスクラウド)のおすすめポイント

  • 世界で広く利用されている
  • AIのよる精度の高い売上予測で成約率アップを支援

株式会社セールスフォース・ジャパンの提供するSalesCloudは世界で広く利用されているSFA/CRMツールです。富士通株式会社や株式会社日本M&Aセンター、株式会社NTTドコモなどの大企業への導入実績がありますが、小規模から中規模まで幅広く利用できます。

特徴はAIを搭載している点です。AIを活用した精度の高い分析結果で成約率アップを図ります。30日間の無料トライアルでは、ツールの活用方法や知見が公開されているコミュニティにアクセスできます。ツールは外国産ですが、日本法人があり、2日以内にサポート対応してくれるので安心です。まずは定番のSFA/CRMツールを試してみたい方におすすめです。

会社名

株式会社セールスフォース・ジャパン

導入企業

富士通株式会社

株式会社日本M&Aセンター

株式会社NTTドコモなど多数

機能

見込み客管理

顧客管理

商談管理

レポート

売上予測

モバイル対応

ワークフローの自動化

連携機能

ファイル共有など

無料トライアル

30日間

初期費用

要問い合せ

月額費用

Essentials

月額3,300円/ユーザー

Professional

月額9,900円/ユーザー

Enterprise

月額19,800円/ユーザー

Unlimited

月額39,600円/ユーザー

※年間契約

※価格はすべて税込

eセールスマネージャー

eセールスマネージャー

画像引用:ソフトブレーン株式会社

eセールスマネージャーのおすすめポイント

  • 導入実績5,500社超
  • 利用継続率95%

ソフトブレーン株式会社のeセールスマネージャーは純国産のSFA/CRMツールです。185以上の業種で5,500社超の導入実績があり、大阪ガス株式会社や全国農業協同組合連合会、株式会社ベネフィット・ワンなどの企業が導入しています。

利用継続率が95%と高いのも特徴の1つです。導入サポートだけでなく、稼働・定着までフォローしてくれるので「導入したけど実際使われていない」ような事態を回避できます。安心のサポート体制があるので、初めてSFA/CRMツールを導入する企業におすすめです。

会社名

ソフトブレーン株式会社

導入企業

大阪ガス株式会社

全国農業協同組合連合会

株式会社ベネフィット・ワンなど多数

機能

顧客管理

案件管理

商談登録

タイムライン機能

スケジュール管理

報告書作成

予実管理

連携機能など

無料トライアル

30日間

初期費用

要問い合わせ

月額費用

スケジュールシェア

月額3,000円/ユーザー

ナレッジシェア

月額6,000円/ユーザー

スタンダード

月額11,000円/ユーザー

※利用人数31名以上の場合

※税込み価格は要問い合わせ

Knowledge Suite(ナレッジスイート)

Knowledge Suite(ナレッジスイート)

画像引用:ブルーテック株式会社

Knowledge Suite(ナレッジスイート)のおすすめポイント

  • ユーザー数に制限がない
  • マルチデバイスに対応

ブルーテック株式会社のKnowledge Suiteは中小企業から上場企業まで幅広い業種で利用されているSFA/CRMツールです。株式会社東洋レーベルや東京ヴェルディ株式会社、独立行政法人国立病院機構 四国がんセンターなどの企業が導入しています。

一般的なSFAツールは利用人数に応じて課金される料金体系が多いですが、Knowledge Suiteの場合IDに制限はありません
スマホやタブレットなどのモバイルデバイスにも対応しているので、外出先でのちょっとした空き時間を有効活用できます。ツールを利用する人数が多い企業におすすめです。

会社名

ブルーテック株式会社

導入企業

株式会社東洋レーベル

東京ヴェルディ株式会社

独立行政法人国立病院機構 四国がんセンターなど多数

機能

顧客管理

商談管理

商品管理

集計・分析

連携機能など

無料トライアル

あり(詳細は要問い合わせ)

初期費用

無料

月額費用

グループウェア

月額11,000円

容量:10GB

(超過1GBあたり2,200円/月)

SFAスタンダード

月額55,000円

容量:5GB

(超過1GBあたり8,750円/月)

SFAプロフェッショナル

月額88,000円

容量:50GB

(超過1GBあたり8,750円/月)

※ID数はいずれも無制限

※価格はすべて税込

kintone(キントーン)

kintone(キントーン)

画像引用:サイボウズ株式会社

kintone(キントーン)のおすすめポイント

  • 約2万社が利用(2021年4月末)
  • 東証プライムの3社に1社が導入済み(2022年3月時点)

サイボウズ株式会社の提供するkintoneは2021年4月末時点で約2万社が導入しています。さらに、東証プライム上場企業の3社に1社に利用される(2022年3月時点)など、多くの企業から支持されています。代表的な導入企業は株式会社ディー・エヌ・エーや株式会社朝日新聞社、株式会社ジュピターテレコムなどです。

業種や部署にあわせて必要なアプリを自由に追加できるのが特徴です。アプリの種類は豊富で、ルートセールスの方向けに「アルコールチェック記録アプリ」などもあります。1ユーザーあたりの価格もリーズナブルなので、コストを抑えてSFA/CRMツールを導入したい企業におすすめです。

会社名

サイボウズ株式会社

導入企業

株式会社ディー・エヌ・エー

株式会社朝日新聞社

株式会社ジュピターテレコムなど多数

機能

顧客管理

案件管理

ワークフロー管理

日報作成

問い合わせ管理

タスク管理など用途にあわせたアプリが多数

無料トライアル

30日間

初期費用

無料

月額費用

ライトコース

月額858円/ユーザー

スタンダードコース

月額1,650円/ユーザー

※価格はすべて税込

Mazrica Sales(マツリカセールス)

Mazrica Sales(マツリカセールス

画像引用:株式会社マツリカ

Mazrica Sales(マツリカセールス)のおすすめポイント

  • 幅広い業界で実績がある
  • 連携可能な外部サービスが豊富

株式会社マツリカのMazrica Salesは幅広い業界で実績があるSFA/CRMツールです。神戸市役所や株式会社ファンケル、アコム株式会社などの企業が導入しています。AIを搭載しており、過去のデータをもとに成約率アップにつながる提案をしてくれます。

連携可能な外部ツールが豊富である点も特徴です。メールやチャット、請求管理ツールなど様々な外部サービスと連携できます。初めて導入を検討している方向けにセミナーを開催しているので、まずは参加して話を聞いてみるとよいでしょう。

会社名

株式会社マツリカ

導入企業

神戸市役所

株式会社ファンケル

アコム株式会社

機能

顧客管理

案件管理

行動管理

レポート

マーケティング

名刺管理

モバイル対応

連携機能など

無料トライアル

あり(詳細は要問い合わせ)

初期費用

無料

月額費用

Starter

月額30,250円/5ユーザー

Growth

月額121,000円/10ユーザー

Enterprise

月額363,000円/20ユーザー

※価格はすべて税込

SFAツールを導入して新しい営業モデルを確立しよう

SFAの機能やツール選びのポイント、導入事例などを解説しました。

SFAとCRMは利用する目的の違いはあれど、ツールとしては両方の機能を備えたSFA/CRMツールとして提供されているのが一般的です。無料トライアルを活用しながら自社に合ったツールを見つけてみてください。継続して使っていくことで、業務効率を改善し、売上をアップさせることができるでしょう。

なお、SFAのツールの探し方・選び方がわからない!という方はお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算を弊社コンサルタントがヒアリングし、ツール選定についてアドバイスします。相談料は一切無料です。

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