営業インセンティブの仕組みとは?報酬相場・メリットなどを紹介【2024年最新版】
営業としてキャリアアップをしたいと考えており、インセンティブ制の会社への転職が気になっている方もいるのではないでしょうか。
本記事では営業インセンティブの仕組みや報酬相場などを解説します。営業インセンティブを導入している会社へ転職する際に、本記事をお役立てください。
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【無料】営業代行会社を紹介してもらう営業インセンティブとは
営業インセンティブとは、成果によって基本給に上乗せされる報奨制度のことです。従業員のやる気を引き出して、会社の売上をアップさせることを目的に導入されます。各人に設定されたノルマや目標達成の状況に応じて支給されるインセンティブが変動するのが特徴です。営業インセンティブの呼び名は「報奨金」「成果報酬」「出来高給」など会社によって異なります。
歩合制との違い
営業インセンティブと比較されるのが「歩合制」です。歩合制には主に「コミッション制」と「フルコミッション制」の2種類があります。コミッション制は固定給に加えて、売上実績の数字に歩合率をかけた額が支給される制度です。フルコミッション制は固定給がなく、歩合給のみが支給される制度です。
ボーナスとの違い
ボーナスはインセンティブとは異なり、全ての従業員を対象にした給与制度です。企業が上げた利益を従業員に還元するために、固定給とは別に支払われる一時金になります。企業によりますが、年に1〜2回の頻度で数ヶ月分の給与が支払われるのが特徴です。
営業インセンティブの種類
営業インセンティブには、以下のような種類があります。
インセンティブの種類 |
概要 |
物質的インセンティブ |
個人の実績に応じてモノや金銭が支給される。 例えば、現金や旅行、手当など。 |
評価的インセンティブ |
個人の成績に応じて従業員に評価を与える。 例えば、社内表彰、昇給・昇格、人前で褒めるなど。 |
人的インセンティブ |
社内の対人関係を円滑にし、良好な人間関係を構築して モチベーションや満足度を高める。 例えば「職場の人と喜びを共有したい」 「先輩のために頑張る」などの状態のこと。 |
理念的インセンティブ |
企業の理念に共感してモチベーションを高める。 例えば「社会に貢献している」 「多くの困っている人を助けている」などを実感すること。 |
自己実現的インセンティブ |
仕事を通して自分のビジョンや夢を実現させ、モチベーションを高める。 例えば「自分が身につけたいスキルを習得できる」 「興味がある仕事に携われる」など。 |
営業インセンティブの支払い条件
営業インセンティブは誰でも支給されるわけではありません。会社によって支払い条件が定められており、達成した人に対して支払われます。
ノルマに対して支給される
営業インセンティブの支払い条件の1つは、契約件数や売上目標などノルマに応じて発生することです。営業職には、各担当者に月単位・年単位でノルマが課せられることがほとんどです。達成した場合は「1件の契約につき〇円」「売上の〇%」のようにインセンティブが支給されます。
目標達成率に対して支給される
もう1つの支払い条件は、営業目標の達成率に応じて、インセンティブが決まることです。目標達成のインセンティブの場合は、1ヶ月や四半期などで期間が区切られます。目標に対する状況が「100%なら〇円」「50%なら〇円」のように、達成度に応じて支給額が決まります。
営業インセンティブの報酬相場
営業インセンティブには報酬相場があるので確認してみましょう。
ノルマ超過分の5〜20%
一人ひとりに設定されているノルマを達成した場合、ノルマ超過分の5〜20%が支給されます。例えば、1ヶ月の売上ノルマが100万円で売上実績が150万円の場合、50万円の5〜20%にあたる2万5,000〜10万円がインセンティブです。営業担当者の売上が多いほど、支給されるインセンティブが高額になります。
仲介手数料の5〜20%
営業職は、商品・サービスが契約された際に、仲介手数料の5〜20%がインセンティブとして支給されます。例えば、不動産業界で1,000万円の物件の仲介手数料が3%だった場合、仲介手数料が30万円なので1万5,000〜6万円がインセンティブです。仲介手数料でインセンティブが支払われる場合、商品・サービスの販売数が多いほど高額になります。
【無料】営業代行会社を紹介してもらう営業インセンティブのメリット
営業インセンティブは「従業員側」「企業側」の両方にとってメリットがあります。
従業員側
従業員側のメリットを見ていきましょう。
実力次第で稼げる
営業インセンティブは、個人の成果に応じて報酬が支給される制度です。本人に実力があり、成果を出すほど高額なインセンティブを受け取れます。自分の頑張り次第で大きく稼げるため、従業員のモチベーションにつながります。
スキルアップにつながる
営業インセンティブは大きく稼げる可能性がありますが、実力がなければ成果につながりません。自分自身がスキルアップして成長することで、期待する成果を上げられます。インセンティブを受け取るために、成果を出そうと試行錯誤することで営業職としてスキルアップが可能です。
転職活動時のアピールになる
営業インセンティブは成果を数値で表すため自分の実績が明確になります。転職活動において、営業活動の具体的な実績を先方に伝えられます。会社に貢献していることをアピールしやすくなるため、転職活動を有利に進められる可能性があるでしょう。
企業側
会社側のメリットを見ていきましょう。
評価基準を作れる
営業インセンティブは売上をもとに従業員を評価して報酬を支払います。評価基準が明確になるため、従業員を正当に評価しやすくなります。また、従業員が評価基準を認識しやすくなるため、日々の営業活動の意識を高められるでしょう。
行動基準が作れる
営業インセンティブは売上で評価するので、営業担当者の目標がシンプルです。目標を達成するための行動が明確になります。そのため、従業員が自ら計画を立てて行動しやすい環境を整えられるでしょう。
やる気を引き出せる
営業インセンティブがあると従業員は成果次第で大きく稼げる可能性があります。従業員は目標を達成しようとするので、短期間でやる気を引き出すことが可能です。インセンティブが日々のモチベーションになったり、チームの雰囲気がよくなったりするため、組織の生産性向上にもつながります。
営業インセンティブのデメリット
営業インセンティブにはメリットだけでなくデメリットもあります。「従業員側」「企業側」のデメリットを確認しましょう。
従業員側
従業員側のデメリットを紹介します。
精神的な負担になる
営業インセンティブは売上が直接評価につながるため、従業員は成果を出さなければなりません。さらに、他者の成績と比較しやすくなるので、どうしてもプレッシャーがかかるでしょう。日々の営業活動が精神的な負担になってしまい自分のパフォーマンスを最大限に発揮できなくなる可能性があります。
毎月の収入が不安定になる
営業インセンティブは成果に応じて決まるため、固定給とは違い月ごとに支給額が異なります。成績がよいとインセンティブが数万〜数十万円支給されますが、成績が悪いと固定給しか受け取れないケースもあるでしょう。収入が低下するとモチベーションも低くなるので、成果を出す対策が必要
です。
基本給・賞与が低い傾向にある
企業によっては、営業インセンティブを支給するかわりに、基本給や賞与が低く設定されている可能性があります。成果が出せなければ、収入が低くなるので注意が必要です。営業インセンティブで収入を高めたいなら、自分の得意分野の会社を選定しましょう。
企業側
企業側の営業インセンティブのデメリットを見ていきましょう。
チームに悪影響が出る可能性がある
営業インセンティブを導入すると、組織内で自分だけが成果を出せばよいと考える人が出る可能性があります。チーム内で必要な情報が共有されなかったり、チームワークが発揮できなかったりするため、組織の業績に影響が出てしまうでしょう。インセンティブを導入するなら、チームに貢献するような目標設定をすることも大切です。
適切な制度設計が必要になる
営業インセンティブはただ単に導入すればよいわけではありません。適切な制度設計を行うことで、従業員に浸透して効果を発揮できます。
営業インセンティブを導入する際は、以下の手順で制度設計を行いましょう。
- 評価項目を決める(対象者、付与条件、付与するもの・量、付与方法)
- リスクを考える
- リスクの対策をする
- 運用するためのフローを決める
- 運用開始後に制度を見直す
営業インセンティブが導入されている代表的な業界
営業インセンティブがある会社に転職するなら、インセンティブが導入されている業界を把握しましょう。
IT業界
IT業界はハードウェアやソフトウェア、情報処理サービスなどを提供する業界です。商品・サービスが高単価のため、1件あたりのインセンティブが高い傾向にあります。近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)の注目度が高まっているので、IT業界の需要は高くなっています。長期的な目線で見ると活躍しやすい業界でしょう。
不動産業界
不動産業界はオフィスや個人住宅など様々な建物や土地を取り扱い、販売・賃貸・仲介などの業務を行う業界です。不動産売買や賃貸の契約を成立させると仲介手数料が発生します。
不動産業界の営業職は、仲介手数料の数%〜数十%がインセンティブとして支給されるケースが多くあります。契約1件が数千万円になることも珍しくなく、単価が高いので大きなインセンティブを得られる可能性があるでしょう。
保険業界
保険業界は生命保険や損害保険などを販売する業界です。保険を販売して契約が成立すると、契約金額に応じてインセンティブが発生します。保険業界は様々な企業から多くの商品が販売されています。専門知識を活用して相手を説得できる力が必要です。
自動車業界
自動車業界は自動車の完成車、部品などを販売している業界です。自動車は1台で数十万〜数百万円と高単価のため、インセンティブで稼ぎやすくなっています。営業担当者は自分から顧客へアプローチすることは少なく、店舗に来店した人に対して自動車を販売します。自分から積極的に顧客のもとへ訪問するのが苦手な方でも活躍しやすいでしょう。
営業インセンティブを受け取れる仕事を探せる求人サイト
営業インセンティブを受け取れる仕事は、転職しなくても求人サイトで探すことが可能です。自分のスキルを活かして稼げるので、試しに仕事を探してみてもよいでしょう。
セールスハブ
画像引用:セールスハブ
セールスハブは、商談アポイントのセッティングで企業を支援する顧客紹介マッチングサービスです。サービス利用者と企業をつなぐ商談アポイントをセッティングすると、企業から協力金(お礼の報酬)が贈られてきます。顧客に対して商品・サービスを売り込まず、知り合いを紹介するだけなので営業未経験の人でも活躍しやすくなっています。
ウルマップ
画像引用:ウルマップ
ウルマップは、フルコミッション(完全歩合制)の仕事を探せるビジネスマッチングサービスです。企業・人生の登録者数は1万6,699件で、掲載商材数は82件あります。デリバリー・ライフライン・回線・電話などBtoCとBtoB問わず多彩な営業案件を探すことが可能です。
コールシェア
画像引用:コールシェア
コールシェアは、在宅ワークに対応したコールセンターの営業代行サービスです。登録者数は3万人を超えており、完全在宅の電話で行う仕事を探せます。報酬は「30円もしくは50円+顧客との会話数+インセンティブ」「フルコミッション」の2種類があります。自分の実績に応じて稼ぎやすくなっています。
営業インセンティブでよくある質問
最後に営業インセンティブでよくある質問とその回答を紹介します。
確定申告は必要?
会社員の場合、会社が所得税の納税手続きをするため、給与にインセンティブが含まれていても確定申告は不要です。ただし、会社員で年収が2,000万円を超える場合は、会社が年末調整を行わないので確定申告が必要になります。
税金はかかる?
営業インセンティブは所得税の課税対象です。給与にインセンティブが含まれている場合は所得税がかかります。また、毎月の給与をもとに算出される社会保険の対象にもなります。
別途、契約書への署名は必要になる?
会社員は、別途インセンティブを受け取る契約をする必要はありません。ただし、フルコミッションの場合は業務委託契約の契約書への締結が必要です。
営業インセンティブについて紹介しました
ここまで営業インセンティブについて紹介しました。営業インセンティブは成果に応じて固定給に報酬が上乗せされて支給されます。自分の実力や頑張り次第で大きく稼げる可能性があります。営業インセンティブを受け取れる仕事が気になる人は、本記事を参考にしてみてください。
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