CRM施策とは?13個の事例と成果が出るためのポイントも解説【2024年12月最新版】
CRM施策を検討しているものの、具体的な取り組み方がわからず、お悩みではないでしょうか。
本記事では、おすすめのCRM施策から、その効果を高めるコツまで徹底的に解説します。導入事例も紹介しているので、自社の課題解決に役立つかどうかを具体的にイメージしてもらえればと思います。
なお、CRMツールの探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
【無料】CRMツールを紹介してもらうCRM施策とは?
CRM施策は、顧客と良好な関係を構築するための手法です。顧客の属性や状況を詳細に分析し、分析結果をもとに顧客のニーズにあったアプローチを行って成約率の向上をめざします。
CRMとは
CRMは「Customer Relation Management」の略で、日本語では顧客関係管理という意味です。CRMが注目されている背景には、市場の細分化や価値観の多様化があります。多様化した顧客のニーズに応えるためには、顧客のデータを蓄積し、顧客一人ひとりにあわせたコミュニケーションが有効です。CRMを使うと顧客情報の管理やデータの蓄積がやりやすくなり、顧客一人ひとりにあわせた効果的なマーケティングが実践可能です。
SFAとの違い
SFAとは「Sales Force Automation」の略で、営業支援システムを示します。商談やプロジェクトなど見える化された案件の管理が得意で、導入すれば案件をチーム全体でスムーズに進行させることが可能です。SFAは商談やプロジェクトなど案件ベースで情報を整理しますが、CRMは顧客をベースに情報を整理するという違いがあります。
MAとの違い
MA(Marketing Automation)は、マーケティング活動を自動化するツールです。見込み客の獲得から育成、商談の成立までを支援し、営業部門へ見込み客を引き渡すまでアプローチを行います。例えば、MAツールを使うと、特定のWebサイトに一定回数訪問した見込み客を抽出してメールを送ることが可能です。MAは見込み客に対しての営業活動、CRMは顧客に対しての営業活動である点で異なります。
【無料】CRMツールを紹介してもらうCRM施策が注目されている理由
LTVを向上させる必要がある
CRM施策は、LTV向上に効果があります。LTV(Life Time Value)とは顧客生涯価値のことで、一人の顧客が特定の企業のサービスや商品にかける費用を表します。業績を向上させるには、一度購入してもらった商品やサービスを長く購入し続けてもらうリピート客の確保が重要。ニーズにあったアプローチができるCRM施策は顧客満足度を高めることができるためリピーターの増加やLTVの向上に有効な手段となります。
競合が増えている
ビジネスを行ううえで増加する競合他社との争いは避けられませんが、CRM施策は他社との差別化にも有効です。需要と供給のバランスが大きく変わらないなかで商品やサービスを提供し続けていると、似たような商品やサービスを提供する競合が増え、自社への需要が減ってしまいます。商品やサービス自体で差別化をするのが難しい場合、他社よりも先に自社ブランドを想起してもらえるように、顧客との信頼関係を強めることが重要です。CRM施策は自社の強みを分析できるため、競合他社との競争で優位に立つためにも役立ちます。
見込み客を選別できるのでコミュニケーションを図りやすくなる
CRM施策では見込み客(将来的に自社の顧客となる可能性のある人)を選別できるため、それぞれの段階に適したコミュニケーションをとりやすくなります。CRMツールは主に既存顧客の分析に使われますが、見込み客の選別にも使用可能です。見込み客はリードとも呼ばれ、購買意欲によって次の3段階に分けることができます。
- アノニマスリード:電話番号や氏名などが分からず個人が特定できていないリード
- コールドリード:自社の製品やサービスに興味があるが、具体的な購買までを考えていないリード
- ホットリード:自社の製品やサービスに好感を持ち、購買に近いリード
見込み客の属性や行動履歴から点数をつけていくことで、見込み客を客観的に選別可能です。優先順位の高い見込み客にうまくアプローチできれば、自社の顧客となる可能性が高まります。
効率的に売り上げの向上を狙える
CRM施策の実行により、効率的に売上の向上を狙えます。顧客データを分析すれば、既存顧客の興味や関心を把握できます。ニーズを満たせる商品や一緒に購入されやすい商品を提案してアップセルやクロスセルにつなげれば、さらなる業績の向上も狙えます。
【無料】CRMツールを紹介してもらうCRM施策を実施するメリット
改善点を把握できる
CRM施策を行うと顧客情報や商談の情報を詳細に分析でき、自社の改善点を具体的に把握できます。顧客のニーズや購入傾向をデータから把握できるため、営業戦略やマーケティング施策の改善点を特定しやすくなります。見つけ出した改善点から効果的な施策を打ち出せれば、PDCAをうまく回せるようになり、持続的に改善を重ねることが可能です。
顧客情報を一元管理できる
顧客情報を一元管理できるのも、CRM施策を行う大きなメリットです。実店舗とECサイトなど異なる顧客情報が必要な場合でも、顧客情報を1つにまとめて管理できます。顧客情報を一元管理すると、管理作業の効率化や顧客ニーズの把握に役立ちます。
リピーターの増加を期待できる
CRM施策は、リピーターの獲得に効果的です。CRM施策で顧客のニーズを分析し、ニーズにあった商品やサービス、情報の提供が可能。顧客に合った提案やダイレクトメールの送付ができるため顧客満足度が向上し、リピーターの増加につながります。
ブランド力の向上につながる
CRM施策を行うと、ブランド力の向上にもつながります。競合他社と差別化を図るには、自社ブランドをすぐに想起してもらえるような施策が有効です。CRMで収集したデータをもとにニーズにあった商品やサービスを提供できれば、ブランドイメージの認知がされやすくなります。その後のマーケティング活動を通じて自社ブランドが選ばれる確率が高まるので、他社よりも優位に立つことが可能です。
CRM施策のデメリット
CRM施策はPDCAを回しながら顧客との強い関係構築や顧客満足度の向上をめざすものであり、売上向上など目に見える形で結果が出るまでに時間がかかります。社内での運用を定着させ、データを蓄積して、新たな施策にデータを反映させるまでに数ヶ月単位の時間が必要です。初期費用や月額費用がかかる場合も多いため、中長期的な視点でコスト回収ができるかを考えるようにしましょう。
また、CRMを導入する際は業務プロセスを変える必要性も出てきます。CRM施策を行うには専任のシステム運用担当者を決める、レポートの抽出方法を定めるといった手間がかかります。多くの人を巻き込みながらオペレーションを変えていくため、社内でスムーズに浸透しない可能性があります。
おすすめのCRM施策13選
CRM施策にはさまざまな方法があります。ここでは、具体的なCRM施策を13個ご紹介します。
施策 |
内容 |
メール配信 |
顧客のニーズにあわせて新商品やキャンペーン情報を送る |
ステップメール |
シナリオに沿って商品やサービスの情報を段階的に メール配信する |
特定顧客へおすすめメールを送信 |
顧客の購入履歴や閲覧履歴をもとにおすすめの商品や情報を 送信する |
メールマガジン |
企業が見込み客や顧客に対してメールを一斉配信する |
同梱物の送付 |
商品と一緒にパンフレットや挨拶状を送る |
問い合わせフォームの作成 |
Webサイトから直接問い合わせできる問い合わせフォームを 作成する |
LINE公式アカウントの運営 |
対象を絞ったメッセージ配信やクーポン機能、ショップカードの 発行などができるビジネス用のLINEアカウントを運営する |
ウェビナー |
ウェビナーに参加した顧客情報を収集して管理する |
電話ナーチャリング |
電話を使って顧客に直接アプローチする |
シナリオ設計とスコアリング |
|
営業支援 |
営業担当者の業務を効率化し、生産性の向上をさせる |
セグメンテーション分析 |
顧客を属性や行動履歴などあらゆる観点からグループ分けして、 分けたグループごとにどのようなニーズを持っているか、 競合がどのくらいいるかを分析する |
LTV分析 |
一人の顧客が特定の企業のサービスや商品にかける 費用であるLTV(顧客生涯価値)を分析する |
メール配信
通常のメールマガジンでは、顧客のニーズを反映した内容を配信できない可能性があります。しかし、CRMを使ったメール配信では顧客情報からターゲットのニーズにあわせた内容を送ることが可能です。購入履歴や問い合わせ履歴など行動履歴からのターゲッティングもできるため、さまざまな顧客属性に応じたメールを配信でき、開封率やクリック率の向上が狙えます。チラシやDMよりコストがかからない点も特徴です。
ステップメール
ステップメールとは、あらかじめ決めた配信スケジュールに沿って顧客に複数のメールを配信する仕組みです。シナリオに沿って段階的にメール配信ができるため、顧客との信頼関係構築に効果があります。顧客のニーズにあったメールを配信できれば開封率が高まり、購買意欲を向上させられ、売上増加につながります。
特定顧客へおすすめメールを送信
おすすめメールとは、顧客の購入履歴や閲覧履歴、ユーザー属性をもとに、特定の顧客におすすめの商品や情報を配信するメールのことです。顧客ごとに適切なメールを送れるため、顧客が興味を持ちそうな情報を送信できるのが特徴です。おすすめメールでは、おすすめ商品の案内や商品をカートに追加したままサイトを離れた顧客への再アプローチが可能です。顧客が欲しいと思う商品を提案できれば信頼関係が高まるため、アップセルやクロスセルによる売上向上も狙えます。
メールマガジン
メールマガジンとは、企業が見込み客や顧客に対して一斉配信するメールのことです。イベントやセール情報など、顧客の属性に関係なく配信できるのが特徴です。しかし、メールマガジンの内容が低品質な場合、売り込んでいる感じが強くなりやすいため、顧客にいかに必要かと感じてもらえる内容にするかが重要です。また、配信頻度を高めすぎると不快に思う顧客が増える可能性があります。顧客とのコミュニケーションを増やすことは大切ですが、どのくらいの頻度で配信するかはよく検討しましょう。
同梱物を送付する
同梱物とは、商品と一緒に顧客に送付する印刷物や品物です。CRM施策として、購入した商品を送る際に同梱物としてパンフレットや挨拶状を送ることがあります。梱包を開封する際に目に入りやすく、高い確率で読んでもらいやすいのが特徴です。購入してもらった商品に関する新商品や顧客のニーズにあった情報を届けることができれば、リピート率が高まり、さらなる売上向上につなげられます。
問い合わせフォームの作成
問い合わせフォームを作成することで、自社が知りたい情報に絞って顧客の意見や要望を収集できます。自動返信機能を使うと顧客への一次対応もできるため、顧客に安心感を与えることが可能です。また、問い合わせフォームは電話やメールよりも問い合わせしやすいため、顧客にとってもメリットがあります。顧客の意見をもとに商品やサービスの見直しを行い、顧客満足度の向上につなげることができます。
LINE公式アカウントの運営
LINE公式アカウントとはビジネス用のLINEアカウントで、無料での運用も可能なCRMツールです。30代女性など対象を絞ったメッセージ配信やクーポン機能、ショップカードの発行など、顧客のLTVを向上させる機能が備わっています。
LINEは月間9,500万人の利用者がおり、ほとんどの人が日常的に使っているため、開封率やクリック率が高くなりやすいのがメリット。一対一のコミュニケーションのため、顧客のファン化にもつながりやすい点が特徴的です。情報収集やデータ分析機能も充実していて、顧客のニーズにあったマーケティング施策の実施のためのPDCAを効率良く回せます。
ウェビナーの実施
ウェビナーとは、オンライン上で行うセミナーのことです。ウェビナーに参加した顧客情報を収集して管理すると、今後の事業に活かせます。ウェビナーとCRMツールを連携すると顧客情報を管理しやすくなり、効率的に分析可能です。具体的なCRMの活用例として、ウェビナー終了後にCRMを使って質問受付やお礼のメールを自動配信する方法があります。
電話ナーチャリング
電話ナーチャリングとは、見込み客に電話で定期的にアプローチを行い、購買意欲の向上や成約につなげる手法です。開封されるかわからないメールと違い顧客に直接アプローチできるため、メールよりも効果の高い手法です。CRMを使うと顧客が興味・関心を持っているタイミングでアプローチできるため、より効果の高いナーチャリングが実践できます。
シナリオ設計とスコアリング
シナリオ設計とは、特定のアクションを起こした顧客に対して事前に用意したメールやコンテンツを配信する仕組みを作成することです。また、スコアリングとは、見込み客の育成を通じて行動や属性を数値化して、確度の高い見込み客に点数をつけて評価する仕組みを表します。シナリオ設計やスコアリングを行うと、顧客の興味・関心の程度を高い精度で把握できるため、購買意欲のある顧客に絞って効率的な営業アプローチが可能です。一方、現段階で興味が薄い見込み客に対しても自動でアプローチできるため、営業の手間を抑えられます。
営業支援
営業支援とは、営業担当者の業務を効率化し、生産性の向上をさせることです。CRMを導入すると、顧客管理に関するルーティンワークの一部を自動化できます。メール配信やリマインダー機能、請求書作成機能などの簡単な作業はCRMに任せて、営業担当者は重要なタスクに注力できるようになります。
セグメンテーンションの分析
セグメンテーションとは、不特定多数の顧客を属性や行動履歴などあらゆる観点からグループ分けすることを表します。分けたグループごとにどのようなニーズを持っているか、競合がどのくらいいるかを分析することをセグメンテーション分析といいます。セグメンテーション分析は、顧客のニーズが多様化した現代において、市場を細かく分類してターゲットを絞り込む際に有効です。
CRMを使うと一元管理した顧客情報を管理できるため、効率の良いセグメンテーション分析が可能です。商品やサービスの改善だけでなく、必要な業務の取捨選択にも役立つため、業務フローの再構築にも活かせます。
LTV分析
LTV分析とは、一人の顧客が特定の企業のサービスや商品にかける費用であるLTV(顧客生涯価値)を分析する手法です。新規顧客の創出よりも、既存顧客との信頼関係を強め、LTVを向上する方が早く売上向上につながります。CRMを使うと顧客のニーズを詳しく分析できるため、顧客満足度の高い商品の開発やアップセル・クロスセルでの単価向上が可能となり、LTVの増加をめざせます。
CRM施策を進める方法
顧客分析を実施し現状を把握する
まずは顧客を分析し、現状を把握することからはじめます。顧客の購入傾向やニーズを把握するために、受注データから購買履歴を分析しましょう。購買履歴を分析すれば、解約の理由を把握して離脱を防ぐ施策を実施できます。ボトルネックを改善して、売上向上につなげることが可能です。
施策を実施する
顧客の現状分析後は施策を実施します。例えば、定期購入の途中で離脱が起きている場合、顧客が解約を意識し始める前に商品を使い続けてもらえるようにフォローが必要です。また、ある商品を購入したユーザーが特定の商品を購入していることがわかれば、自社から積極的に関連商品を提案して、購買意欲を高める施策を実施すると良いでしょう。LTVの増加を意識し、売上向上につながる施策をめざしましょう。
施策の効果を検証し改善する
施策を実施した後は、効果検証をしっかりと行うことが重要です。実施した施策の良かった点と悪かった点を洗い出すことで、どこを見直すべきか検証していきます。分析結果から具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定し、アップセルやクロスセルによる客単価向上、LTV増加など戦略を立てて次回以降の施策を検討すると、業績アップにつながります。
CRM施策の成功事例11選
CRM施策の成功事例を11個ご紹介します。自社の課題を解決できるかどうか検討する際に役立つので、参考にしてみてください。
データベースの構築と分析で売上が向上
画像引用:ロクシタンジャポン株式会社
化粧品メーカーのロクシタンジャポン株式会社では、実店舗と自社サイト、ECサイトでIDを共通化して、顧客データを管理しやすいようにデータベースを構築しました。結果、顧客ごとの購入傾向や購入頻度の高い顧客の特徴がわかるようになり、顧客一人ひとりにあった適切な商品の提供ができるようになりました。「一度店頭で商品を確認してからインターネットで購入したい」というユーザーも多く、顧客の情報を統合して管理することで売上向上につながっています。
アンケート調査で顧客が必要な商品を把握
とある通販会社では、顧客にアンケート調査を実施したところ、顧客が本当に求めている商品のニーズを把握できました。CRMを使って各商品の売上やリピート率を数値化して管理できたほか、アンケートの質問内容もよりニーズにあった内容に改善できたため、正確な顧客情報を入手できました。正しいニーズを把握できるようになったため、リピート率やLTV向上につながっています。
アフターサービスによるリピート率の向上
とあるアパレルブランドでは、リピート率の向上を目的として、購入した商品のアフターケアの方法やコーディネートに関する情報をステップメールで配信しました。CRMの分析結果を反映し、顧客のニーズを満たせるような情報提供を行った結果、リピート率の向上を達成できました。
クーポンの理由率が向上した
画像引用:はなまる株式会社
うどん専門店を運営する株式会社はなまるでは、メールマガジンでのキャンペーン配信の反応率が良くない点が課題でした。そこで、顧客の意見を聞けるコミュニティサイトを開設し、顧客とのコミュニケーションを実施。アンケートで顧客の属性も取得することで、マーケティング精度を向上させた結果、メールマガジンで配信したときよりもクーポンの利用率が高まりました。
アプリ利用に切り替えたら売上向上
画像引用:日本ピザハット・コーポレーション株式会社
ピザの宅配やお持ち帰りを手がける日本ピザハット・コーポレーション株式会社では、メールマガジンを中心としたマーケティング活動の効果が上がらないことに課題を感じていました。CRMで顧客の行動履歴を分析した結果、アプリ経由での注文が多いことが判明。メールマガジンの配信をやめてアプリでの情報発信に注力した結果、売上向上につながりました。
CRM利用で新規顧客を獲得
画像引用:株式会社西武ライオンズ
野球球団の埼玉西武ライオンズを運営する株式会社西武ライオンズでは、観客動員数の大きな低下に悩んでいました。観客動員数の増加にあたり、ファン一人あたりの来場回数の増加やさらなるファン化をめざし、CRM施策を実施。ファンクラブのデータベースを分析・管理し、SNSやメールマガジンなどでイベントやキャンペーンを実施した結果、購買や来場の増加に成功しました。データやノウハウが蓄積された結果、大型のキャンペーンを適切なタイミングで打ち出せるようになり、さらなる売上向上を続けています。
作業効率が飛躍的にアップ
画像引用:美津濃株式会社
スポーツ用品販売会社の美津濃株式会社では、手動で顧客のフィルタリングを行い、社員の手でメールを配信していました。CRMを導入してメール配信を自動化した結果、社員の負担が大幅に軽減。他の作業に時間を使えるようになり、業務全体の効率化に大きく貢献しました。
営業の負担を減らすことに成功
画像引用:ソウルドアウト株式会社
ネットビジネスを支援するソウルドアウト株式会社では電話によるプッシュ型の営業手法を行っていましたが、営業担当の負担の大きさと効率の低さに悩んでいました。そこでCRMを導入し、プル型のインバウンドマーケティングによる営業手法へと方針転換。空いた工数で新規顧客獲得のためPDCAを回した結果、社員の負担が軽減しただけでなく、顧客単価も増加しました。顧客から感謝されることも増え、社員のモチベーション向上にもつながっています。
情報伝達のミスがなくなり円滑なコミュニケーションが可能に
画像引用:レバレジーズ株式会社
人材紹介サービスのレバレジーズ株式会社では、社内で顧客情報の共有ができていませんでした。社員間でサービスへの認識に違いがあり、事業部間での伝達ミスが起こるなどの問題が起きていました。そこでCRMを導入して顧客情報を一元管理した結果、すべての営業担当者が顧客の状況を管理できるようになり、伝達ミスが減少。顧客とより良いコミュニケーションをとれるようになりました。
見込み顧客が2倍に増加
中堅・中小企業向けにネットワークサービスを提供するエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社では、部署ごとで顧客情報管理が不十分で、既存顧客のデータが蓄積されていませんでした。業務効率化を目的としてCRMを導入した結果、顧客の流入経路や行動データの把握に成功。LTVの高い顧客の集客や新規顧客獲得といった成果を出すことができました。また、成果を社内で公開したところ、他部署からの相談も増え、社内へのCRMの浸透にも成功しました。
顧客対応履歴の管理による満足度の向上
画像引用:gf.P株式会社
雑貨やアパレルの通信販売を行うgf.P株式会社(旧ノース・モール株式会社)では、顧客対応の内容のばらつきや質を保持できていない点が課題でした。CRMを使って顧客対応履歴を確認できるシステムを構築したところ、問い合わせ窓口で対応が完結可能に。顧客満足度の向上や業務効率化につながりました。
CRM施策を最大化させるためのコツ
CRM施策の効果を増加させるには、次のポイントを押さえておくことが重要です。
- 導入目的と課題を明確にしておく
- 必要な情報にアクセスできる状態にする
- 顧客ごとに対応方法を工夫する
- 社員の負担を減らす努力をする
- 自社に見合ったものを導入する
- 成果が出そうなところから始める
- KPIを設定する
- 施策内容を改善する
それぞれ詳しく解説します。
導入目的と課題を明確にしておく
CRMを導入する前に、導入目的と自社の課題を明確にしておきましょう。なぜCRMが必要なのかを検討すると、CRMを導入した際に効果が出やすくなります。CRMを使い、目的に向かってPDCAを繰り返していけば、自社がアプローチすべき顧客を把握可能です。売上向上に有効な施策を実施できるため、収益の改善が期待できます。
必要な情報にアクセスできる状態にする
CRM施策で顧客データを蓄積したら、問い合わせに迅速に対応できるようにいつでも確認できる状態にしておきましょう。成功事例でも紹介しましたが、問い合わせ対応で顧客が必要とする情報をすぐに提供できれば、顧客満足度の向上につながります。良好な関係を構築できればアップセルやクロスセルによる売上向上も狙えるため、顧客の情報にすぐにアクセスできる環境を整えることが重要です。
顧客ごとに対応方法を工夫する
CRMでの情報収集も大切ですが、顧客ごとに対応方法を工夫することも意識しましょう。蓄積したデータをもとに顧客一人ひとりに適したコミュニケーションをとれば、顧客満足度の向上につながります。自社に愛着のある顧客の獲得も期待できるので、顧客のニーズにあった適切な対応を心がけてみてください。
社員の負担を減らす努力をする
CRMを導入する際は、時間やコストの負担が大きいものです。新しい操作を覚える必要があるため社員の負担も増えてしまい、不満や反発の声が上がりやすくなります。ツール導入前にCRMのメリットや目的を十分に説明して、社員にとって利益があることを事前に理解してもらう必要があります。なぜ導入するかわからない状態よりも、CRMの導入が意味のあることだとわかっているだけで、心的負担は軽減されるでしょう。また、導入スケジュールは無理のないものにして、トライアル期間を設けて社員が負担なく導入を進められるように責任者が調整することも必要です。
自社に見合ったものを導入する
自社に見合ったCRMを導入しましょう。自社の課題解決や自社にとって不足している要素を明確にして、改善につながるCRMを選定するのが望ましいといえます。例えば、一度しか購入していない顧客への営業活動が目的であればデータの分析機能が優れたCRMを選定するのがおすすめです。導入目的に優先順位をつけ、自社にあったCRMを選ぶようにしましょう。
成果が出そうなところから始める
CRMを導入してから効果を実感できるまで、時間がかかることが一般的です。まずは、成果が出そうなところからCRM施策を実施するのがおすすめです。CRM導入開始直後は、新規顧客ではなく既存顧客を対象に施策を行い、信頼関係の強化を目的にしましょう。データが蓄積すると徐々に成果が出やすい施策がわかってくるため、新規顧客の獲得のノウハウも明確になります。焦らずできることから始めましょう。
KPIを設定する
CRM施策を行う際は、KPIを設定しましょう。KPI設定により施策を評価できるようにすれば、達成基準が明確になり、組織全体のやる気向上につながります。KPIは、定量的な目標と定性的な目標で設定する必要があります。定量的な目標は、売上高やリード獲得率、商談化率、受注率、リピート率を設定すると効果を測定しやすいでしょう。定性的な目標は数値化できないため設定するのが難しいですが、現状からどう変わりたいかを考えて設定してみてください。
施策内容を改善する
設定したKPIを達成できなかったときは、原因がどこかにあるはずです。CRMを使うと顧客データを可視化できますが、あくまでデータによる傾向がわかるものであり、原因を示してくれるわけではありません。CRMをうまく使って原因追求を行い、効果的にPDCAを回すようにしましょう。
【まとめ】CRM施策の効果や効果を高めるコツを紹介しました
本記事では、CRM施策の効果や成功事例、効果を高めるコツを紹介しました。内容を簡単にまとめると、次の通りです。
- CRM施策は顧客との信頼関係の構築に有効
- 顧客情報を一元管理でき、簡単に分析できる
- PDCAの精度が上がり、ロイヤルカスタマーの獲得に役立つ
CRM施策の効果を高めるには、導入目的の明確化などいくつかのポイントを押さえる必要があります。CRM施策の実施を予定しているのであれば、ぜひお役立てください。
なお、CRMツールの探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
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