ダウンセルとは?活用事例やアップセル・クロスセルとの違いを解説【2024年11月最新版】
アップセルやクロスセルは知っているものの、ダウンセルはあまり聞いたことがない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、効果的に活用することで売上アップを期待できるダウンセルについて詳しく解説します。事例も紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
なお、売上を伸ばしたいと考えているのであれば、営業代行会社を活用するという手段もあります。営業代行会社の探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
【無料】営業代行会社を紹介してもらうダウンセルとは
ダウンセルとは、購入を見送ろうとしている顧客や契約中のサービスを解約しようとしている顧客に対して、より安価な商品やプランを提案する販売手法です。例えば、顧客が購入したいと思っているテレビがあったとします。予算が足りなくて購入を見送ろうとしていた際に、類似商品でより安価なテレビをおすすめするイメージです。
ダウンセルは値引きではないので、利益を減らすことなく、商品を販売できます。ダウンセルを適切なタイミングで行えば、売上がゼロになってしまう事態を避けることも可能です。
【無料】営業代行会社を紹介してもらうアップセルやクロスセル、パッケージセルとの違い
販売手法にはほかにも、アップセルやクロスセル、パッケージセルがあります。
販売手法 |
特徴 |
ダウンセル |
より安価な商品をおすすめする |
アップセル |
より高価な商品をおすすめする |
クロスセル |
買ってもらう商品の関連商品をおすすめする |
パッケージセル |
商品と関連商品をセットでおすすめする |
それぞれ、例を挙げて詳しく解説します。
アップセルとは
アップセルとは、購入を検討中の顧客や契約中の顧客に対して、より高価な商材を提案する販売手法です。「Sサイズのコーヒーを注文した顧客に対して、Mサイズをおすすめする」ようなことがアップセルの身近な例として挙げられます。あるいは、無料プランを使っている顧客に対して、有料プランをおすすめするのもアップセルです。ダウンセルが失注を防ぐために使われるのに対して、アップセルは顧客単価アップを目的に活用されます。
アップセルについて詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:アップセルとは?クロスセルとの違いや具体的な手法を解説
クロスセルとは
クロスセルとは、顧客が購入しようとしている、あるいは利用中の商品やサービスに関連した商材を提案する販売手法です。目的は顧客単価を上げることです。クロスセルの例としては「ハンバーガーを買った顧客にポテトやドリンクをおすすめする」ことなどが挙げられます。ネットショップで買い物している際に表示される「この商品を買った人はこんな商品も買っています」も関連商品の提案なのでクロスセルに該当します。
クロスセルについて詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:クロスセルとは「複数商品の提案」!アップセルとの違いやメリットも解説
パッケージセルとは
パッケージセルとは、顧客が買おうと思っている商品と関連商品をセットでおすすめする販売手法です。例えば、洗車用の洗剤を購入しようとしている顧客に対して、洗車用のスポンジや吹き上げタオルなどを1つのセット(パッケージ)にして販売することが挙げられます。
そのほかにも「初心者向けセット」「新社会人向けセット」「スキンケアセット」など、日常生活においても様々なパッケージセルが使われています。関連商品を販売する点でクロスセルに似ていますが「ついで買いをおすすめする」のではなく「はじめからセットで販売する」点が違いです。
【無料】営業代行会社を紹介してもらうダウンセルのメリット
失注を防げる
ダウンセルを活用すれば「購入意欲のある顧客から売上を確保できない」といった事態を避けられます。例えば、顧客が20万円のテレビを購入しようとしていたものの、予算の都合で見送ろうとしていたケースを考えてみましょう。ダウンセルを行わなければ、売上はゼロです。ダウンセルを行い、安価な商品を提案することで、購入してもらえる可能性も高まります。
LTV(顧客生涯価値)を高められる
購入を見送ろうとしている顧客がいた際に、ダウンセルで販売できれば、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を高められます。LTVとは、顧客が生涯にわたって、自社にもたらす利益のこと。失注を防げ、売上を確保できるだけでなく、将来的にアップセルやクロスセルなどを実施することも可能です。
ダウンセルを活用するタイミング
ダウンセルを活用するおすすめのタイミングは、顧客が商品やサービスの価格に対してネガティブな反応を示したときです。例えば「予算オーバーだから購入が難しい」などがよい例です。また、月額課金型のサービスなどであれば「加入しているものの、機能を使いこなせていないから解約したい」といわれるケースもあるでしょう。このような場合は下位のプランを提案すれば、踏みとどまってもらえる可能性もあります。
ダウンセルは、あくまで「価格」が、購入や継続利用のネックになっている場合に有効です。まずは顧客のニーズを把握して、解決につながるような提案を行うのが大事です。
【無料】営業代行会社を紹介してもらうダウンセルを成功させるポイント
商品開発時にダウンセルを想定しておく
1種類しか商品を販売していない場合、ダウンセルだけでなくアップセルも行えません。顧客のニーズに的確に応えるためにも、開発段階からアップセルやダウンセルを想定して、異なる価格帯の商品を検討しましょう。
おすすめは松竹梅のように、3種類の商品を用意することです。一般的に、真ん中のランクである竹が選ばれやすいため、ダウンセルやアップセルをしやすくなります。月額課金のサービスの場合、3つのプランに加えてオプションも用意しておけば、クロスセルも可能です。
顧客の状況を把握しておく
ダウンセルは顧客のニーズに合致してはじめて成功します。したがって、顧客の状況を把握することは不可欠です。例えば、商品やサービスの活用状況を定期的にチェックしておくのも効果的です。解約の申し出があった際に、活用されていない機能を省いた下位モデルを提案すれば、ダウンセルに成功するかもしれません。「販売して終わり」を繰り返していては、いざというときに的確な提案ができないので注意しましょう。
顧客ニーズを優先する
ダウンセルは顧客のニーズを優先した上で行う必要があります。「どのような悩みや課題を抱えているのか」をヒアリングして、より安価な商品・サービスの方がニーズに叶っていると判断すれば、ダウンセルを行うとよいでしょう。
目先の売上を追ってしまって、ニーズにあっていない商品を売り込んでも顧客満足度は上がりません。むしろ、強引に売り込まれたと思われた場合、二度と商品を購入してくれなくなる可能性も。顧客ニーズを優先することで、満足度の高い購買体験を提供できるため、LTVの向上にも期待でき
ます。
ダウンセルの事例
MacBook Air(Apple)
画像引用:MacBook Air
Apple社には「MacBook」というパソコンのブランドがあります。中には「MacBook Pro」と「MacBook Air」の2種類がありますが「MacBook Air」がダウンセルの典型的な例です。MacBook Proは、CPUやメモリが高性能なので、パソコンに負荷がかかりやすい動画編集や音楽制作などの作業をストレスなく行うことが可能です。
一方、MacBook Airは、MacBook Proよりもスペックは劣るものの、平均的なスペックは兼ね備えており、リーズナブルな価格で販売されています。「MacBookが欲しいけど、高くて買えない」「スペックはそこまで求めていないからMacBook Airでよい」といったニーズに応えています。1種類しか販売していない場合「Apple社の製品を買わない」顧客が生まれますが、下位モデルを販売することで、ニーズに答えつつ売上を確保しているのです。
Pixel aシリーズ(Google)
画像引用:Google Pixel 7a
Googleのスマホブランドである「Google Pixel」もダウンセルを活用した販売戦略を実施しています。2023年9月時点では7シリーズが最新で、ラインナップは以下の3種類です。
- 「Google Pixel 7Pro」
- 「Google Pixel 7」
- 「Google Pixel 7a」
7Proと7は搭載しているマイクが3基であるのに対して、7aは2基だったり、ワイヤレス急速充電ができなかったりします。そのため、価格はリーズナブルです。「そこまでのスペックはいらないから、安価な価格でGoogle Pixelを購入したい」という顧客のニーズに応えています。
BEAMS HEART(BEAMS)
画像引用:BEAMS HEART
アパレルで有名な「BEAMS」には「BEAMS HEART」というブランドがあります。オンラインショップやアウトレットモールなどで販売されており、BEAMSよりもリーズナブルな価格帯が特徴です。「BEAMSを着たいけれど価格的に買いづらい」方のニーズに応えています。価格を理由にBEAMSでの買い物を諦める方を取り込めており、購買意欲のある顧客を取りこぼさない役割を果たしています。
ダウンセルに向いている商品・サービス
サブスクリプションサービス
サブスクリプションサービスはダウンセルしやすい商材です。例えば以下の3つのプランを用意し
ます。
- プレミアムプラン
- ベーシックプラン
- 無料プラン
プレミアムプランを使っている顧客が解約しようとした際に、ベーシックプランをおすすめする画面を表示すれば、踏みとどまってくれるかもしれません。無料プランへの切り替えも、売上こそなくなりますが、顧客と継続して接点をもてるため、将来的に有料プランに切り替えてもらえる可能性もあります。大事なのは、売上がゼロになる事態を避けることです。
保険商品
保険商品は基本プランに、特約であるオプションがついて料金が決定します。特約をつけることはクロスセルに該当しますが、実はダウンセルも活用することが可能です。先ずはじめに特約をつけた一般的な料金を提案します。顧客の反応を伺いながら、踏みとどまっているようであれば、ヒアリングして、不要なオプションをはずします。当初の料金よりも安くなっているので、契約のハードルを下げられるのです。
【まとめ】ダウンセルを活用してLTVを高めよう
ダウンセルのメリットや活用するタイミング、事例などを紹介しました。「より安価な商品を提案する」と聞くと、売上が下がることを懸念しがちですが、失注を防げるというメリットがあります。値引きとは違うので、利益を減らすことなく商品を販売できるのも特徴です。
一度、商品を購入してもらったら、将来的にアップセルやクロスセルにつなげることも可能です。顧客が購入を見送ろうとしていたり、サービスを解約しようとしていたりする場合はダウンセルを行って、LTVを高めていきましょう。
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