SaaS企業におけるインサイドセールスの重要性と成功事例【2024年7月最新版】

SaaS企業におけるインサイドセールスの重要性と成功事例

本記事では

  • SaaS企業でインサイドセールス導入が増えている理由
  • SaaS企業がインサイドセールスを導入するメリット・デメリット
  • SaaS企業によるインサイドセールスの成功事例

などについて解説します。

最後まで読めば、売り上げ向上のために自社でもインサイドセールスを導入すべきかわかります。

なお、インサイドセールス代行会社の探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に合った最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。

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目次
  1. 1. インサイドセールスとは
  2. 2. インサイドセールスの種類
    1. 2-1. 反響型営業(プル型)
    2. 2-2. 新規開拓型営業(プッシュ型)
  3. 3. SaaS企業でインサイドセールス導入が増えている理由
    1. 3-1. SaaSビジネスと相性がいいため
    2. 3-2. 顧客の声をすぐに反映できるため
  4. 4. SaaS企業がインサイドセールスを導入するメリット・デメリット
    1. 4-1. メリット
    2. 4-2. デメリット
  5. 5. SaaS企業によるインサイドセールスの成功事例
    1. 5-1. 株式会社スリーシーズ
    2. 5-2. 株式会社Faber Company
    3. 5-3. Braze株式会社
  6. 6. SaaS企業がインサイドセールスを成功させるためのポイント
    1. 6-1. ペルソナを決める
    2. 6-2. カスタマージャーニーを決める
    3. 6-3. 見込み顧客との接点を増やす
  7. 7. インサイドセールスのメリット・デメリット、成功事例を紹介しました

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、自社製品に興味がある、または類似製品を検討している顧客に対してメールや電話などで行う非対面型の営業活動です。見込みの薄い顧客に対しては、成約の可能性が高まるまでリードナーチャリングを行い、フィールドセールスに代わってフォローを継続します。

テレアポ・フィールドセールスとの違いは下記の通りです。

 

テレアポ

インサイドセールス

フィールドセールス

目的

  • ・顧客獲得

  • ・顧客育成

  • ・顧客との成約

役割

  • ・資料送付

  • ・獲得したアポをフィールドセールスに伝達

  • ・見込み顧客の抽出

  • ・リードナーチャリング

  • ・情報提供やコミュニケーションを実施

  • ・高確度リードをフィールドセールスへ引継ぎ

  • ・訪問営業

  • ・商談・受注・納品

  • ・成約後のサポート

架電対象

  • ・見込み客に購入意思があるかを確認

  • ・リードに複数回のアプローチ

  • ・高確度リード

成果指標

  • ・アポイント数の増加

  • ・架電率の向上

  • ・平均架電単価の増加など

  • ・アポイント数の増加

  • ・商談化率の向上

  • ・受注額の増加など

  • ・成約率

  • ・解約率など

インサイドセールスの種類

インサイドセールスの種類・役割

インサイドセールスには、反響型営業(プル型)と新規開拓型営業(プッシュ型)があります。

反響型営業(プル型)

反響型営業とは、別名SDRともいい、問い合わせのあった顧客に対してアクションを起こします。相手はこちらを認知しているため、購入意欲が高い相手に対してスピード感をもってアクションを起こす必要があります。

反響型営業の特徴は、入手した見込み顧客情報から商談を発掘し、フィールドセールスへの引継ぐことです。顧客との直接的なコンタクトとなるため、トークスキルやヒアリング力が重要です。

新規開拓型営業(プッシュ型)

「新規開拓型営業」とは、別名BDRともいい、自社を認知していない顧客を相手にする営業方法です。

インサイドセールスはフィールドセールスと一緒に見込み顧客をターゲットにします。インサイドセールスの役割は、経営層・役員に以下のような方法でアプローチし、訪問予定を取得することです。

  • 郵送のレター
  • 電話
  • メール

またBDRは、SDRとは攻略のハードルが異なるため、別のKPIを設定する必要があります

SaaS企業でインサイドセールス導入が増えている理由

SaaS企業でインサイドセールス導入が増えている理由

SaaS企業でインサイドセールス導入が増えている理由について解説します。

SaaSビジネスと相性がいいため

SaaS商材は基本的に中・長期での購入を特徴とし、顧客の購入検討期間が長い傾向にあります。そのため、インサイドセールスとフィールドセールスが連携し、顧客の課題への理解が求められます。

インサイドセールスは、長期にわたるアプローチを図れるため、SaaSビジネスにも向いています。見込み顧客が受注を決めるまで、定期的に有益情報を提供するのが重要です。

顧客の声をすぐに反映できるため

SaaS商材は、顧客に応じた(セミ)オーダーメイドの商材が多く、柔軟にカスタマイズできます。インサイドセールスの「ヒアリング重視」「顧客の声をすぐに反映」などもSaaS商材と相性がいい点です。

成約後も顧客のサポートは欠かせないでしょう。サブスクリプションが基本であるSaaSビジネスでは、顧客にサービスを継続してもらうことが必要です。解約の原因は、以下の理由によって発生します。

  • 顧客とのコミュニケーション不足
  • 有益な情報提供不足

更新期間までの間、インサイドセールスが顧客と密にコミュニケーションを取り、契約解除の要因をなくすことが重要です。

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SaaS企業がインサイドセールスを導入するメリット・デメリット

SaaS企業がインサイドセールスを導入するメリット・デメリットについて解説します。

メリット

インサイドセールスを導入すると、営業活動を分業化できるため、効率的なアプローチができます。顧客の課題に応じてアプローチを変えられるのがメリットです。

購入者は、下記のようにSaaSビジネスに対し疑問や不安を多く感じます。

  • 課題の原因
  • 課題の解決にSaaSが必要である理由
  • 検討・導入時期

顧客の課題を解消するために、SaaS企業は下記のように顧客の検討度合に応じた対応が必要です。

  • マーケティング部門による情報提供
  • インサイドセールス部門によるリードナーチャリング

またインサイドセールスを導入して営業を分業体制にすると、データによって「確度の高い顧客」であるかどうか、下記の点における見極めがしやすくなります。

  • ターゲットは合っているか
  • 顧客の興味を引く提案は何か
  • 提案はいつするべきか

デメリット

インサイドセールスでは、組織運営のほか、データ分析に優れた人材が必要です。また、営業管理ツールも必要になるでしょう。

フィールドセールスに引き継ぎをするには、情報の共有だけではなく、確度の高い顧客かどうかの事前ヒアリングも大切です。

顧客から聴きだす情報は、商談設定の条件が合うよう、フィールドセールスと合わせる必要があります。

営業人員がいないとインサイドセールスの設置は難しいでしょう。人員不足を補うには、インサイドセールスのアウトソーシングがおすすめです。

SaaS企業によるインサイドセールスの成功事例

SaaS企業によるインサイドセールスの成功事例について解説します。

株式会社スリーシーズ

株式会社スリーシーズ

画像引用:株式会社スリーシーズ

項目

内容

導入製品

V-CUBE(株式会社ブイキューブ)

課題

  • ・新規顧客開拓の見込み客を探す活動が35%もあり、

  •  本来の業務時間を圧迫していた

  • ・新商品の拡販におけるアプローチを効率的に行いたい

結果

  • ・電話による訪問アポからオンラインデモのアポに変更し、

  •  受注率が3倍になった

  • ・見込み客を探す活動を5%に削減できた

  • ・人件費と交通費のコストを削減できた

「株式会社スリーシーズ」は、営業ツール制作をメインに営業コンサルティングを提供する企業です。

同社の悩みは、新規顧客開拓の見込み客を探す活動が35%もあり、効率的な営業ができないことでした。上記の課題解決のため「V-CUBE」を導入しました。

「V-CUBE」を使った営業の仕組み作りは下記の通りです。

  • オンラインデモからアポイント獲得
  • 未経験者でも営業ができるシナリオ作成

「V-CUBE」の活用により、営業未経験のスタッフでも見込み客を探せるようになり、訪問よりもオンラインの方がアポイント獲得数も増加しています。

その結果、受注率も3倍になり、業務を圧迫していた見込み客を探す活動も5%に削減できました。

訪問のアポイントよりも、断然取りやすいオンラインのアポイント

訪問のアポイントよりも、断然取りやすいオンラインのアポイント

画像引用:V-CUBE
事例参照元:V-CUBE

株式会社Faber Company

株式会社Faber Company

画像引用:ミエルカ

項目

内容

導入サービス

法人営業支援(株式会社才流)

課題

  • ・展示会や外部イベントで得た、

  •  見込み顧客の課題をヒアリングしたい

結果

  • ・メンバー同士で情報共有し、マネージャーが個別面談を行うことで

  •  インサイドセールスの立ち上げに成功できた

「株式会社Faber Company」は、SEO全般の支援サービスを提供する企業です。

同社の課題は展示会や外部イベントなどで得た多くのリードから、見込み顧客の課題をヒアリングできないことでした。上記の課題を解決するため、BtoBマーケティング支援企業「株式会社才流」の法人営業支援のコンサルティングを受けました

同社のインサイドセールスは、マネージャー以外の10名ほどのメンバーが全員インターン生という形態で立ち上げました。

インサイドセールスのメンバーは俳優・劇団員・声優を本業にするスタッフが多く、顧客に寄り添ったコミュニケーションができ、リードナーチャリングで力を発揮しています。

展示会経由の顧客に関しては、リードタイムが長い点が特徴です。インサイドセールスを成功させるために、同社は下記の点についてヒアリングしCRMやSFAに記録しました。

  • 見込み顧客の課題感
  • 利用中の商品・サービス
  • 決算時期

また、同社は有効商談の創出数・受注金額をKPIとして設定しています。フィールドセールスからのフィードバックをベースに、インサイドセールスを細かく調整し営業活動を行っています。

事例参照元:SAIRU

Braze株式会社

Braze株式会社

画像引用:Braze

項目

内容

導入サービス

法人営業支援(株式会社才流)

課題

  • ・インサイドセールスを立ち上げたい

結果

  • ・インサイドセールスのアウトソーシングを利用し、

  •  立ち上げに成功できた

「Braze」は、消費者とブランドの間のインタラクションを強化する企業です。同社は「株式会社才流」のアウトソーシングサービスを導入し、インサイドセールスを立ち上げました。

インサイドセールスのアウトソーシングで成功するポイントは下記の通りです。

  • 自社の商材と相性のよい企業・人物情報をリストアップする
  • 所属部門や役職名も含めてアウトソーシング先に引き継ぐ
  • 疑問や懸念を解決した状態で商談を創出する
  • 自社と同等以上のパフォーマンスを期待しない

事例参照元:SAIRU

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SaaS企業がインサイドセールスを成功させるためのポイント

SaaS企業がインサイドセールスを成功させるためのポイント

SaaS企業がインサイドセールスを成功させるためのポイントは下記の通りです。

ペルソナを決める

ペルソナ設定とは一人の人物を想定し、下記のようにプロフィールの詳細設定をすることです。ペルソナを設定すると、実際の顧客が求める商品・サービスを提案できます。

人物像が明確になるため、以下の項目から顧客にあわせた営業展開ができ、アプローチ方法や情報を送るタイミングについても戦略を練ることが可能です。

BtoCとBtoBでは下記のようにペルソナ設定で決める要素が異なります。

種類

要素

BtoC

  • ・年代

  • ・性別

  • ・居住地

  • ・職業・趣味

  • ・生活習慣

BtoB

  • ・企業規模・所属部署

  • ・業界・業種

  • ・業務内容

  • ・使用しているツール・手法

ペルソナ設定では実際のリードとのイメージ乖離を避けるため、以下の点に注意するのが重要です。

  • 現実的なペルソナをイメージする
  • 自社の見込み確度が高い顧客をイメージする

カスタマージャーニーを決める

カスタマージャーニーとは、顧客に関して以下の点について整理したものです。

  • 顧客と企業・製品・サービスなどの関わり
  • 顧客の意識に関する変化・感情
  • 体験
  • モチベーション
  • 不安

カスタマージャーニーでは、顧客が商材を認知してから購入するまでの流れをシミュレーションします。ゴールは様々で、心理状態などをイメージし施策を練る必要があります

カスタマージャーニーには、以下の3つのステージがあります。

ステージ

見込み顧客について考えるべき要素

提供できるコンテンツ

認知段階

  • ・ゴールや課題についてどう思っているか

  • ・どのように学習しているのか

  • ・何もしなかったらどうなるのか

  • ・間違いやすい可能性は

  • ・優先順位は何か

  • ・ホワイトペーパー

  • ・チェックシート

  • ・How to記事

  • ・セミナー

検討段階

  • ・どんなジャンルのソリューションを調査しているか

  • ・どのように知識を得ているのか

  • ・メリット・デメリットをどう認識しているか

  • ・自社にあっているジャンルをどう決定するのか

  • ・事例

  • ・サンプル

  • ・FAQ

  • ・デモ動画

  • ・セミナー

決定段階

  • ・どんな基準で評価するのか

  • ・他より優れているか

  • ・決裁権を持った人は

  • ・どんな期待があるのか

  • ・導入計画やトレーニング期間が必要か

  • ・無料トライアル

  • ・見積り

  • ・価格表

見込み顧客との接点を増やす

見込み顧客が興味を失わないように接点を増やすのが重要です。一般的な認知度拡大のためには、以下の手段で施策を講じるのがおすすめです。

  • メルマガ配信
  • SNS運用
  • オウンドメディア運用
  • Web広告運用
  • 展示会・ウェビナー

それぞれの手段についてメリット・デメリットについて下記のようにまとめました。

施策の種類

メリット

デメリット

メルマガ配信

  • ・見込み顧客へ情報提供と教育ができる

  • ・ターゲットを分けてメルマガ配信できる

  • ・顧客の課題に合った情報を配信できる

  • ・戦略的な送付設計ができる

(タイミングを見計らってのキャンペーン)

  • ・1回の送付で成果を上げるのは難しい

SNS運用

  • ・企業SNSを運用して目にとまるようにできる

  • ・有益情報を配信できる

  • ・関心や購買意欲を高めてもらう

  • ・商品の直接売り込みはマイナスになる

オウンドメディア運用

  • ・情報の接触回数を増やせる

  • ・問い合わせフォームや資料請求フォームで接点を増やせる

  • ・SEOなどの専門知識が必要になる

  • ・リードが自社商材の強みを理解できる構造かの意識が必要になる

Web広告運用

  • ・文章だけではなく動画広告も出せる

  • ・潜在顧客へアプローチできる

  • ・1回の閲覧ではリード獲得はできない

展示会・

ウェビナー

  • ・人の目に触れる回数を増やせる

  • ・リスト獲得や名刺交換の場として活用できる

  • ・確度の高い見込み顧客に出会える

  • ・ウェビナーはコストを抑えてリードを獲得できる

  • ・商談には向かない

インサイドセールスのメリット・デメリット、成功事例を紹介しました

SaaS企業がインサイドセールスを導入した理由を知りたい方向けに、インサイドセールスを導入するメリット・デメリットやインサイドセールスの成功事例などを解説しました。

SaaS企業がインサイドセールスを成功させるためのポイントは下記の通りです。

  • ペルソナを決める
  • カスタマージャーニーを決める
  • 見込み顧客との接点を増やす

なお、インサイドセールス代行会社の探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算に合った最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。

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