アカウント営業とは?他の営業手法との違い・具体的なプロセスを紹介【2024年最新版】

アカウント営業とは?他の営業手法との違い・具体的なプロセスを紹介

企業の売上を高めるために、アカウント営業に取り組みたいと考えている企業もあるでしょう。いざ始めるためには、他の営業手法との違いやプロセスなどを把握する必要があります。

本記事では、アカウント営業の概要や具体的なプロセスなどを紹介します。アカウント営業を行う際の参考にしてみてください。

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目次
  1. 1. アカウント営業とは
  2. 2. アカウント営業と他の営業手法との違い
    1. 2-1. ソリューション営業
    2. 2-2. ルート営業
  3. 3. アカウント営業のプロセス
    1. 3-1. ターゲット・ビジョンを決める
    2. 3-2. ゴールを決める
    3. 3-3. 事業課題の仮説を策定する
    4. 3-4. 顧客との関係を強化する
    5. 3-5. アカウント戦略を決める
    6. 3-6. 課題を特定・共有する
    7. 3-7. ソリューションを提案する
    8. 3-8. 関係性を拡大する
  4. 4. アカウント営業のメリット
    1. 4-1. 売上につながりやすい
    2. 4-2. 顧客からの信頼を強化できる
    3. 4-3. 蓄積したノウハウを他社に活かせる
  5. 5. アカウント営業のデメリット
    1. 5-1. 業務が属人化しやすい
    2. 5-2. 営業工数がかかる
    3. 5-3. 顧客が流出すると企業への影響が大きい
  6. 6. アカウント営業に取り組むポイント
    1. 6-1. 継続的に顧客関係を強化する
    2. 6-2. 課題の優先順位をつける
    3. 6-3. 顧客情報を管理する
  7. 7. アカウント営業に必要なスキル・能力
    1. 7-1. ヒアリング能力・コミュニケーション能力
    2. 7-2. 分析力
    3. 7-3. 仮説構築力
  8. 8. 「アカウント営業とは」について紹介しました

アカウント営業とは

アカウント営業とは、ターゲット顧客を絞り、信頼関係を強化した状態で課題解決のためにソリューション提案をする営業手法です。

アカウント営業の特徴は、顧客一人ひとりに寄り添って営業活動をすることです。顧客と深い関係を築き一心同体となって、顧客が抱える問題・課題の解決を目指していきます。

顧客側は自社のことを知り尽くした営業担当者から、適切なアプローチを受けられます。さらにアカウント営業は時間をかけて商談をするため、リードタイム(検討時間)が長くなり高単価の商材でもスムーズに商談が進み受注率を高められるでしょう。

アカウント営業と他の営業手法との違い

ここからはアカウント営業と比較したソリューション営業・ルート営業との違いを紹介します。

比較項目

アカウント営業

ソリューション営業

ルート営業

顧客との関係性

深く関わる

それほど深くない

それほど深くない

顧客の数

一人ひとりに

深く向き合うため少ない

多くの顧客に

アプローチする

全ての既存顧客が

アプローチ対象になるため多い

客単価

高め

低め

低め

ソリューション営業

ソリューション営業とはお客様との対話を通して、抱えている問題やニーズをつかみ取り、解決策を提供する営業スタイルです。

一見すると、アカウント営業と一緒に感じるかもしれません。ソリューション営業は、アカウント営業よりも訪社数が求められるため、アカウント営業よりも多くの顧客にアプローチをしていくのが特徴です。

ルート営業

ルート営業は既存顧客に対して継続的にコミュニケーションを取り続け、新規受注やアップセルを狙う営業手法です。

ルート営業は企業がこれまでに取引してきた全ての既存顧客が対象です。一人ひとりの顧客と向き合うアカウント営業よりも担当する顧客数が多くなる傾向があります。

ルート営業は既存顧客にアプローチするため、すでに関係性が築かれています。しかし、顧客数が多いことから1社にかけられる時間が短く、アカウント営業よりも顧客と深い関係を築きづらい傾向があります

さらに、関係性が深くなく商談のリードタイムも短いため、少額での取引が想定されます。

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アカウント営業のプロセス

アカウント営業のプロセス

ターゲット・ビジョンを決める

アカウント営業でどの企業をターゲットにするのかを決めましょう。また、ビジョンを決めることも大切です。ビジョンとは「顧客との関係性」「関係を築く期間」など大まかな将来像を指します。

このときに顧客の視点に立ってビジョンを決めていきましょう。顧客に必要性を感じてもらうために、どのような価値を与えられるのか、自社の商品・サービスをどのように活かすのかを明確にしてみてください。

ゴールを決める

ビジョンが決まれば、それをもとにゴールを決めます。具体的な数値を含んだ目標を設定することで、組織の目指すべき方向性が決まります。ゴールが明確なほど日々の行動を検討しやすくなり、成果を高めるアプローチにつながります

事業課題の仮説を策定する

まだ顧客と接点を持つ前ですが、収集できる顧客情報から、課題を調査して仮説を策定しましょう。

情報収集をする際は、ターゲット企業のWebサイト上にある情報、メディアなどの業界情報を活用します。顧客が抱えているだろう課題やニーズなどを見当をつけながら情報収集をしてください。

顧客との関係を強化する

事業課題の仮説を策定したら、ターゲット顧客との接点を作っていきましょう。顧客との関係強化を意識して、顧客の担当者はもちろん、上層部や関係部署などへも接触します。関係を強化して信頼度を高められると、深い課題を把握できたり、提案が通りやすくなったりします。

また、顧客担当者に接触する中で事前に立てた仮説を共有しながら、ヒアリングを行って仮説の検証や別の仮説の構築などを行いましょう。様々な角度から情報収集することで、より正確な戦略立案につながります。

アカウント戦略を決める

関係性を強化できたら、顧客の課題を解決するアカウント戦略を立てていきましょう。これまでに収集した情報や自社ソリューションの特性などから、どのように貢献できるかを明確にします。

アカウント戦略の立案では、顧客にキーパーソン、反対しそうな人、賛成の人などを確認するのが大切です。戦略に具体性が出て効果的な提案ができるようになります。

課題を特定・共有する

顧客との対話を重ねながら、戦略に基づいて、課題を特定し解決の方向性を伝えていきます。顧客担当者はもちろん、キーパーソンともコミュニケーションを取りましょう。顧客が抱える本来の課題や意欲が明確になり、適切なアプローチがしやすくなります。

ソリューションを提案する

ここまできたら、課題解決に向けたソリューションを提案していきます。ソリューションの効果に加えて、課題解決後に待ち受けているよい未来も伝えましょう。顧客の購買意欲が高まり、受注につながりやすくなります。

無理に売り込まず、顧客の手助けになることを意識して提案を行ってください

関係性を拡大する

アカウント営業はソリューションを提案して終わりではありません。課題を解決するところまで行います。ソリューション導入後は、効果測定をしてレビューを共有します。

アカウント営業の活動は、1つの課題を解決して終わりではありません。効果測定をする中で、新たに見えてきた課題を確認し、解決に向けて取り組んでいきます。

また、他部署で同様の課題を抱えているケースもあります。顧客とコミュニケーションを取って関係を強化していき、新たな提案につなげてください

アカウント営業のメリット

アカウント営業のメリット

売上につながりやすい

アカウント営業は顧客の情報を深掘りして課題を分析し、的確な提案を行います。顧客のニーズに応えられるため、高単価の商品でも契約してもらいやすいのが特徴です。

また、顧客との信頼関係を強化できると、長期的な契約にもつながります。顧客が自社を利用してから終了するまでの期間に、自社がどれだけ利益を得られるかを表す指標「LTV」を向上させやすくなります。

顧客からの信頼を強化できる

アカウント営業は他の営業手法とは異なり、一人ひとりの顧客と向き合い深く関わることが特徴です。課題解決につながる提案ができれば、信頼を獲得しやすくなります。

自社の必要性が高まるため、顧客流出を防げる効果が期待できるでしょう。

蓄積したノウハウを他社に活かせる

アカウント営業を行うと、ターゲット顧客の情報が社内に蓄積されます。データを組織内で共有すると、同じような課題を抱える顧客がいる場合、ノウハウの活用が可能です。業務効率が高まるため、スムーズな課題解決につながります。

アカウント営業のデメリット

アカウント営業のデメリット

業務が属人化しやすい

アカウント営業は、専任の担当者が顧客と深く関わって関係を築いていきます。社内で情報が共有されないと、属人化する可能性があるので注意が必要です。

営業活動が属人化した場合、専任担当者がいなければ状況がわからず何も対応できなくなります。顧客に対して適切な対応ができなくなるため、信頼性が低下する恐れがあります。

アカウント営業に取り組むなら、情報共有する仕組みを構築しましょう。

営業工数がかかる

アカウント営業はソリューション提案までに、ターゲットの絞り込みや課題の調査など中長期的なアプローチが必要です。顧客一人ひとりにかける営業工数が多くなるため、他の営業手法よりも効率が低下します

関係を強化できれば徐々に取引単価は上がっていきますが、効率が低いと生産性が高まりません。データ活用やツール導入などを行って、効率化も意識してみてください。

顧客が流出すると企業への影響が大きい

アカウント営業は担当する顧客数が少ない代わりに、客単価が高くなります。万が一、顧客が流出してしまうと、その分大きな影響が出やすくなります。

顧客の流出を防ぐために、日頃からコミュニケーションを取って関係強化を行いましょう。

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アカウント営業に取り組むポイント

アカウント営業に取り組むポイント

アカウント営業は、ただ単に取り組むだけでは成果につながりません。ポイントを意識することで、成果につながりやすくなります。

継続的に顧客関係を強化する

アカウント営業で成果を出すには顧客との関係強化が不可欠です。継続的にアプローチして顧客との関係を強化しましょう

顧客担当者と本音で話せるような関係性を築けると、情報の深掘りができるため、課題解決につながる提案をしやすくなります。

課題の優先順位をつける

顧客は様々な課題を抱えていますが、全てを解決するには時間がかかります。顧客の課題に優先順位をつけて、重要なものから解決していきましょう。

重要度・緊急度が高い課題であれば、顧客側はすぐにでも解決したいと考えています。自社の提案を受け入れてもらいやすく、スムーズに解決に向けて取り組めます。

顧客情報を管理する

アカウント営業に取り組む上で、収集した顧客情報は厳重管理することが大切です。万が一、不手際によって顧客情報が外部に漏洩すると、信頼が低下する恐れがあります。今後の取引に影響が出るため避けなければなりません。

適切な情報の管理方法を検討したり、セキュリティ対策を行ったりしましょう。

アカウント営業に必要なスキル・能力

アカウント営業に必要なスキル・能力

アカウント営業を行うには必要になるスキル・能力があります。成果を出すために、スキル・能力を把握しましょう。

ヒアリング能力・コミュニケーション能力

アカウント営業は相手の課題を解決することが目的です。顧客から情報を引き出して、課題を共有・認識するには、ヒアリング能力・コミュニケーション能力が必要です。

アカウント営業は新規顧客も対象になるため、一から関係性を構築する場合もあります。ヒアリング能力・コミュニケーション能力があれば、初対面の顧客とよい関係を築いて情報を引き出しやすくなります

分析力

アカウント営業は、顧客が抱える課題の仮説を立てたり、特定したりします。収集した情報の分析力がなければ、的確な課題を洗い出せません。

分析力を身につけて、顧客目線でデータ分析できるようになりましょう。

仮説構築力

アカウント営業はソリューションを提案する前に、顧客が抱える課題の仮説を構築します。仮説を元に関係性を強化したり、課題を特定したりします。

アカウント営業に取り組む際には、顧客の状況に基づいて論理的に考えられる仮説構築力が欠かせません。さらに、顧客には複数の課題があると考えられるため、課題ごとに仮説を立てることも求められます。

「アカウント営業とは」について紹介しました

ここまでアカウント営業の概要を紹介しました。

アカウント営業は一人ひとりの顧客と深く向き合って、課題を解決するソリューションを提案していきます。他の営業手法よりも、商談のリードタイムが長く、高単価の案件を受注しやすくなります。

これからアカウント営業に取り組むなら、本記事をお役立てください。

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