kintoneのCRM機能や導入メリット、プランなどについて徹底解説【2024年最新版】
様々なアプリを組み合わせることでCRMツールとしても活用できるkintone。存在を知っているものの具体的なやり方がわからず、導入を迷っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、kintoneの機能やメリット、料金プランなどについて詳しく解説していきます。自社にあったCRMツールを探している方は、ぜひご覧ください。
なお、CRMツールの探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適なツールを厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
【無料】CRMのツール選びについて相談する- 1. kintone(キントーン)とは?
- 2. CRMとは?
- 3. kintone(キントーン)の料金プラン
- 4. kintone(キントーン)導入の流れ
- 5. kintone(キントーン)をCRMツールとして利用するメリット
- 6. kintone(キントーン)をCRMツールとして利用するデメリット
- 7. 【部門別】kintone(キントーン)のおすすめ機能
- 8. kintone(キントーン)の評判・口コミ
- 9. どういった企業にkintone(キントーン)が合うのか
- 10. kintone(キントーン)をCRMツールとして採用した企業の事例
- 11. 【まとめ】kintone(キントーン)について紹介しました
kintone(キントーン)とは?
画像引用:キントーン
まずはkintoneの基本情報から確認していきましょう。
kintone(キントーン)の基本情報
kintoneの基本情報をまとめると、以下の通りです。
提供会社 |
サイボウズ株式会社 |
特徴 |
|
導入実績 |
30,000社以上 |
業種や仕事内容にあわせてアプリを組み合わせられるツール
kintoneはサイボウズ株式会社が提供している、クラウド型の業務改善プラットフォームです。用意されている様々なアプリや拡張機能を駆使して自社の業務プロセスにあわせてCRMツールを構築できるのが特徴。30,000社以上の導入実績があります。
運営会社のサイボウズ株式会社とは
kintoneの運営会社であるサイボウズ株式会社は、「チームワークあふれる社会を創る」を理念に掲げ、様々なソフトウェアを開発している企業です。
社会課題に対する取り組みにも力を入れており、学生向けのチームワークに関する授業や非営利団体向けの特別プログラムなどを提供しています。
【無料】CRMのツール選びについて相談するCRMとは?
そもそもCRMとはどういうものなのか、改めて確認しておきましょう。CRMは「Customer Relationship Management」の頭文字をとった言葉で、顧客と良好な関係を築くための取り組みを意味します。
蓄積した顧客情報を分析し、顧客に合わせた施策を行うことで、顧客満足度の向上や製品の継続利用を促すのが主な手法です。
SFAとの違い
CRMと混同してしまいやすい概念がSFAです。SFAは「Sales Force Automation」の頭文字をとった言葉で、営業活動の自動化を意味します。
CRMとSFAの違いは以下の通り。
- CRM:顧客と良好な関係を築くための取り組みのこと。見込み客となってからのコミュニケーション業務が範囲となる。
- SFA:営業活動の自動化のこと。商談から受注までの業務が範囲となる
目的の違いと、対象となる業務の範囲の違いについて把握しておきましょう。
【無料】CRMのツール選びについて相談するkintone(キントーン)の料金プラン
kintoneには初期費用がなく、月額費用しかかかりません。2つの料金プランが用意されていますので、比較しながらみていきましょう。
なお、5ユーザーからしか契約できない点に注意が必要です。
|
スタンダードコース |
ライトコース |
月額費用 |
1,650円(税込) / 1ユーザー |
858円(税込) / 1ユーザー |
外部サービスとの連携、 プラグイン、および拡張機能 |
⚪︎ |
× |
アプリ数 |
〜1,000個 |
〜200個 |
スペース数 |
〜500個 |
〜100個 |
ディスク容量 |
5GB×ユーザー数 |
|
サポート |
メール・電話・チャットによるサポート |
|
言語設定 |
4言語対応(日・英・簡・繁) |
|
以下はオプション機能 |
||
ゲストユーザー月額費用 |
1,200円(税抜) / 1ユーザー |
580円(税抜) / 1ユーザー |
ゲストスペース数 |
〜500個 |
〜100個 |
セキュアアクセス月額費用 |
250円(税抜)/1ユーザー |
|
ディスク増設月額費用 |
1,000円(税抜) / 10GB |
上記が基本プランとなりますが、以下のような特定の組織・団体が割安で利用できる特別なパッケージも用意されています。
- 学校法人や公共団体などが対象:「アカデミック/ガバメント ライセンス」
- 特定非営利活動法人や特定の条件を満たした任意団体が対象:「チーム応援ライセンス」
30日の無料トライアルもある
30日間の無料トライアルが用意されており、全ての機能を利用可能。実際にツールを利用しながら導入検討ができるのは嬉しいポイントです。
ただ、有料プランを契約しない場合は無料トライアルが終了した約30日後にデータが全て消去される点に注意しましょう。30日以内に有料プランを契約すれば、データの引き継ぎができます。
kintone(キントーン)導入の流れ
kintoneを導入するには、
- サイボウズ株式会社から直接購入する
- オフィシャルパートナーの企業から購入する
という2つの方法があります。いずれの方法でも30日間の無料トライアルは利用可能です。
自社だけで利用を進めるのが不安な場合は、パートナー企業からの購入がおすすめ。パートナー企業から購入した場合は、導入や運用に関する相談ができ、業務改善のためのサポートを受けられます。
kintone(キントーン)をCRMツールとして利用するメリット
kintoneをCRMツールとして活用する場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。5つのメリットについてご紹介します。
知識がなくてもアプリを簡単に作成できる
kintoneには部署・業種別に100種類以上のサンプルアプリが用意されており、必要なアプリを選ぶだけですぐに利用可能。
CRMに関連するサンプルアプリには、
- 案件管理
- 問い合わせ管理
- 顧客リスト
といったものがあります。
アプリを編集する場合も、基本的な内容であればドラッグ&ドロップででき、プログラミングの知識は必要ありません。
メンバー間の情報共有も簡単にできる
テーマごとに掲示板のような形でコミュニケーションが取れるスレッド機能があり、情報共有が活発になります。また、プロジェクトに必要な情報を蓄積できる社内wikiのような機能も利用可能です。
顧客情報を一元管理できる
顧客の基本情報だけでなく、商談の進捗や会話の内容など、様々な情報を一元管理できます。蓄積した情報を項目別に検索できるため、分析も簡単です。成果の高い営業スタッフのデータを共有し、営業チーム全体の底上げにも活用できます。
様々なツールと連携できる
100種類以上の外部ツールと連携可能。例えば、「配配メール」と連携してメールの分析を強化したり、「BizteX Connetct」と連携して業務の自動化を進められます。外部ツール以外に拡張機能も用意されており、自社の業務フローに合わせたカスタマイズが可能です。
低価格で導入できる
ライトコースなら月額858円(税込)から利用できるという、価格の安さもkintoneの魅力です。最低契約数が5ユーザーからとなっているため、最低でも月額4,000円程度はかかりますが、コストパフォーマンスに非常に優れています。
【無料】CRMのツール選びについて相談するkintone(キントーン)をCRMツールとして利用するデメリット
kintone導入後に後悔しないよう、5つのデメリットについても確認しておきましょう。
仕様や使い方の変更をキャッチアップしなければならない
kintoneでは随時サービスのアップデートが行われ、機能の更新や追加が行われます。これらのアップデートにより、特定の機能が使えなくなる場合や仕様の変更が発生する場合があるため、注意が必要です。アップデートがあっても日々の業務に支障が出ないようにするために、常にキャッチアップしなければなりません。
拡張機能には追加費用がかかる
拡張機能は全て無料ではなく、費用が発生するものもあります。また、拡張機能を利用するためにはスタンダードコースを契約する必要があり、ライトコースを利用している方の場合は月額費用も上がるので注意が必要です。
そのため、複数の拡張機能を併用していくと追加費用がかかり、コストがどんどん大きくなってしまうため、しっかりと吟味しましょう。
管理が大変になる場合がある
アプリや拡張機能をどんどんと追加していくと、管理も大変になっていきます。機能が増えるたびに現場へ共有する必要があり、全体の利便性を高めるためのカスタマイズも必要に。現場のスタッフの負担を増やさないよう、機能を絞ることも重要です。
各アプリごとの連携する必要がある
アプリ同士の連携を行う際、kintoneでは1つ1つのアプリを手動で連携しなければなりません。そのため、連携の手間が生じ、連携漏れによるトラブルが発生する可能性もあります。
パソコン以外からは使いにくい
kintoneはパソコン以外のスマートフォンやタブレットにも対応しているものの、パソコンほどの使い勝手の良さはありません。特に検索機能が使いにくいという声があるため、営業先でスマートフォンから情報をチェックするのには向かないようです。
【部門別】kintone(キントーン)のおすすめ機能
kintoneには数多くの機能があるため、部門別にご紹介します。
営業・セールス
営業・セールス部門におすすめな主な機能の概要は以下の通りです。
機能名 |
機能概要 |
顧客リスト |
顧客の会社名や担当者名、連絡先などを登録できる機能です。 地域での絞り込みやリストのcsv入出力もできます。 |
案件管理 |
受注金額や営業活動の履歴を記録できる機能です。 集計が簡単になるため、報告業務などにも利用できます。 |
商品見積書パック |
商品リストアプリと連携することで、簡単に見積書を作成できる機能です。 ワンクリックで印刷出力もできます。 |
アンケート |
アンケートを実施し、その回答を蓄積・集計できる機能です。 アクセス権の設定や、グラフでの可視化もできます。 |
ワークフローパック |
交通費申請・出張申請・物品購入申請を効率よく処理する機能です。 申請から決裁までの業務効率化に繋がります。 |
日報 |
業務内容や報告事項を日報という形で記録する機能です。 日報に対するコメントやキーワード検索もできます。 |
顧客サービス・サポート業務
顧客サービス・サポート業務におすすめな主な機能の概要は以下の通りです。
機能名 |
機能概要 |
問い合わせ管理 |
顧客からの問い合わせ内容や対応履歴を記録できるアプリです。 対応漏れを防止できるだけでなくノウハウ共有にもなるため、 顧客満足度向上へと繋がります。 |
サポートFAQ |
カスタマーサポートへよく寄せられる質問と模範回答を蓄積できる機能です。 キーワード検索ができるため、迅速な解決へと繋がります。 |
クレーム管理 |
クレームと、それに対する対応の内容を記録できる機能です。 社内共有や発生件数の分析もできるため、 クレーム削減のための取り組みに活用できます。 |
作業依頼申請 |
他のメンバーやチームに対して作業を依頼できる機能です。 作業の依頼申請・承認ができ、作業状況の管理もできます。 |
広報・マーケティング
広報・マーケティングにおすすめな主な機能の概要は以下の通りです。
機能名 |
機能概要 |
自社セミナー管理 |
過去に実施したセミナーの内容や集客人数を管理できる機能です。 見込み客の獲得にも繋がるセミナーの効率的な運営に活用できます。 |
セミナー参加者名簿 |
セミナーに申し込んだ見込み客を管理できる機能です。 セミナーごとの集客人数や出席率も分析でき、 開催後の分析にも活用できます。 |
webサイト指標管理 |
webサイトに関する指標を日々データとして蓄積できる機能です。 問い合わせ件数と紐づけて管理することで、 効果的な施策を分析できます。 |
アイディアボックス |
チーム内で施策や業務効率化に関するアイデアを出し、 共有できる機能です。コメントで議論を深めることもできます。 |
kintone(キントーン)の評判・口コミ
実際にkintoneを利用している企業は、どのように感じているのでしょうか。良い口コミと悪い口コミをそれぞれ見ていきましょう。
kintone(キントーン)の良い評判・口コミ
ポジティブな口コミには以下のようなものがありました。
他に検討していたシステムと比べて、見た目や操作性がシンプルでした。 ヘルプ画面やサポートも充実していて、作り方がわからなくなった時に問い合わせるとすぐに対応してくれました。
引用:https://kintone-sol.cybozu.co.jp/cases/fastfitnessjapan.html
手始めに制作した実績管理アプリでは、kintoneのベーシックな使い方ながら、月間200時間ほどの工数削減を実現しています。パートナーの力を借りたものの、内製化の自信につながりました
引用:https://kintone-sol.cybozu.co.jp/cases/en-japan.html
2か月足らずでkintoneの標準機能だけで業務基盤が整備できたことは、情報システム部門にとって大きな成功体験でした
引用:https://kintone-sol.cybozu.co.jp/cases/alpen.html
kintone(キントーン)の悪い評判・口コミ
一方、改善を求める口コミとして
- 機能が多いため、使いこなすのに時間がかかる
- 検索機能が少し使いにくい
- 不必要な通知が飛んできてしまい、見るべきものを見失ってしまうことがある
といった声もありました。
どういった企業にkintone(キントーン)が合うのか
ここまでに紹介したkintoneのメリット・デメリットや機能などを踏まえると、どういった企業に向いているといえるのでしょうか。kintoneが合う企業・合わない企業を順番に見ていきましょう。
kintone(キントーン)が合う企業
次のような企業にはkintoneが合うといえるでしょう。
独自業務があり、ツールをカスタマイズしたい企業
kintoneはカスタマイズ性が高く、拡張機能を追加しても比較的低価格なツールです。そのため、パッケージ化された他のCRMツールでは対応しにくい独自業務がある企業にはおすすめだといえるでしょう。
自社でカスタマイズできる体制を構築できれば、低コストかつスピーディーな改善を進められます。
部門ごとの連携を強化したい企業
kintoneには掲示板のような形でコミュニケーションが取れるスレッド機能や、施策のアイデア出しに使えるアイディアボックス機能などがあります。ただ情報共有がしやすいだけでなく、部門を超えたコミュニケーションを円滑にする機能が揃っているため、部門ごとの連携を強化したい企業にもおすすめです。
コストを抑えてCRMツールを導入したい企業
kintoneの場合、スタンダードコースを5人で利用しても年間10万円以下のコストで利用できます。CRMツールは長期間の利用が前提となるツールのため、コストを抑えてCRMツールを導入したい企業にはkintoneがおすすめです。
kintone(キントーン)が合わない企業
当然全ての会社におすすめというわけではなく、合わないであろう企業もあります。続いて、合わないであろう企業について紹介していきます。
市販のパッケージでも対応できる業務フローになっている企業
業務フローがシンプルで、市販のCRMツールをカスタマイズすることなく利用できそうな企業には合わないかもしれません。kintoneは自由度が高い反面、設定やカスタマイズに時間が取られるため、市販のCRMツールで対応できる場合はそちらをおすすめします。
設定や入力に手間をかけたくない企業
kintoneをフル活用するためには、現場の声を聞きながらカスタマイズを進める必要があります。そのため、運用が軌道に乗るまでは時間がかかるため、一刻も早くCRMツールを導入したい企業には不向きかもしれません。
kintone(キントーン)をCRMツールとして採用した企業の事例
続いて、kintoneを導入したことで業務が改善された事例を紹介します。ぜひkintoneを導入する際の参考にしてみてください。
小田急不動産株式会社
画像引用:小田急不動産株式会社
1964年に設立され、小田急沿線を中心に不動産事業を展開してきた小田急不動産株式会社の事例です。
導入以前の課題
約15年前から別のCRMツールを導入し、CRMの基盤を構築していたものの、カスタマイズを繰り返したことで属人化してしまっていたとのこと。さらに、情報が分散し、現場に負担がかかる状況だったそうです。
導入による効果
CRM基盤の刷新にあたってkintoneを採用。30を超えるアプリを活用しており、業務負担の大幅な削減に繋がっているとのこと。移行前のCRMツールと似たUIへカスタマイズしたことで、現場でも無理なく浸透しているそうです。
リノべる株式会社
画像引用:リノべる株式会社
「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に」を企業理念に掲げ、中古物件の購入とリノベーションをワンストップで支援している、リノべる株式会社の事例です。
導入以前の課題
以前までの顧客管理では紙で情報を管理することも多く、工程管理や請求書の発行などに関する情報が散らばっていたとのこと。同じ顧客の情報を、部署ごとに何度も入力している状態だったそうです。
導入による効果
kintoneの活用により、顧客情報を一元管理できるようになったそう。「案件依頼アプリ」や「進捗管理アプリ」を活用し、部署ごとの連携もスムーズになったといいます。また、データを元にしたマーケティングも可能になり、業務効率化・生産性向上に繋がっているようです。
アートネイチャー上海
画像引用:アートネイチャー上海
日本国内の育毛サービスを牽引し、2011年からは中国へと進出しているアートネイチャー上海の事例です。
導入以前の課題
店舗ごとに顧客情報を紙とExcelで管理しており、情報の一元管理どころか管理方法にもばらつきがあったとのこと。顧客管理が効率的にできていないことで、マーケティングの新たな取り組みもできていない状態だったそうです。
導入による効果
全店舗で統一した顧客管理ができるようになったとのこと。また売上や来店者数といった指標を本部へ報告する業務も効率的にできるようになったそうです。商習慣の異なる中国のスタッフも問題なく使いこなしていることからも、使い勝手の良さが伺えます。
【まとめ】kintone(キントーン)について紹介しました
kintoneの機能や導入メリット、料金プランなどを紹介しました。kintoneの特徴をまとめると、以下の通りです。
- 30,000社以上で導入されているクラウド型の業務改善プラットフォーム
- 自社の営業フローにあわせてアプリを自由にカスタマイズできる
- 低価格でも利用できるCRMツール
本記事の内容を参考に、自社に合うCRMツールはどれか、検討しましょう。
なお、CRMツールの探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適なツールを厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
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