営業施策とは?目標達成に向けた取り組みの具体例・営業戦略との関係を解説【2024年最新版】
売上に有効な営業施策はなにか?効果的な営業施策の立て方は?そんな悩みを持つ営業マネージャーは多いはず。そんな方に向け、具体的な施策例から施策立案に重要な営業戦略との関係、施策の効果を高めるポイントまで、営業施策の全体像を解説していきます。
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【無料】営業支援会社を紹介してもらう営業施策の定義
そもそも「施策」とは、ある目標を達成するため、計画的に実行される具体的な対策・方策のこと。たとえば、行政の領域では「理念として掲げられる政策」に対し、政策を実現するための具体的な取り組みを「施策」と呼びます。
つまり、営業目標を達成するため、計画的に実行される具体的な対策・方策が「営業施策」の定義です。
営業の定義
それでは、営業とはなんでしょう?営業の定義は、営利を目的にした業務。広義では、営利を目的とした会社の運営も営業に該当します。これを踏まえれば、会社 / 事業の成長を促す、以下のような方策も「営業施策」だといえるでしょう。
- 個々人の営業力を高める人材育成・教育
- 営業業務標準化への取り組み
- 部門全体の営業力底上げ
ただし、上述した営業施策は、どちらかというと「人事」の領域。また、営業といった場合「営利を得るための活動、またはそのための事業部門」を意味することが一般的です。本記事でも、営業部門に限定した対策・方策である「営業施策」にフォーカスして解説していきます。
営業部門の営業施策
営業部門の役割は、会社 / 組織から求められる「売上・利益目標」を達成し続けること。つまり、営業部門の営業施策とは「営業部門に課せられた数値目標を達成するため、計画的に実行される具体的な対策・方策」です。
たとえばJR東海は、自社ホームページで「利便性向上」「観光需要喚起」への具体的な取り組みを「自社の営業施策」として紹介しています。このことからもわかるように、営業部門の営業施策とは「目標達成に向け、カスタマー・顧客へ具体的にアプローチする対策・方策」です。
参考:JR東海旅客鉄道株式会社
営業施策とマーケティング
一方、不特定多数へのアプローチがメインであるJR東海の営業施策は、どちらかというとマーケティング施策に近いことも事実。しかし、これはある意味当然です。なぜなら、マーケティングは営業の一部でもあるから。特に、公共性の高いJR東海のBtoCビジネスはマーケティングが重要なのです。
営業施策を講じる上でマーケティングが欠かせないのは、BtoBビジネスを展開する企業でも同じ。ただし「顧客へのアプローチ方法が異なる」「成約までの期間が長い」BtoBビジネスの営業施策は、BtoCのそれとは異なります。以下から、BtoBビジネスの具体的な営業施策例を紹介していきましょう。
【無料】営業支援会社を紹介してもらう営業施策の具体例:展示会・セミナー
BtoB企業にとっての展示会・セミナーは、見込み顧客(リード)を獲得するために古くから活用されている営業施策。自社商材に興味を持った人と直接コンタクトできる展示会・セミナーは、名刺交換した方をリードとして獲得できるチャンスだからです。
ただし従来の展示会・セミナーは、名刺の管理を各営業マンに任せていたため、獲得したリードへ効果的にアプローチできていないという課題がありました。こうした課題を解決する営業施策として注目されているのが「インサイドセールス」です。
【無料】営業支援会社を紹介してもらう営業施策の具体例:インサイドセールス
インサイドセールスとは、文字通り内勤で営業すること、または内勤営業する部署 / チームのこと。主に、獲得したリードの購買意欲を高め、商談へつなげる営業施策を展開していきます。そのため、インサイドセールスには大きく「インバウンド」「アウトバウンド」に分類される、さまざまな営業施策が含まれます。
インバウンドセールスとアウトバウンドセールス
インバウンドセールスとは、リードからの能動的な問い合わせを得られるよう、有益な情報を積極的に発信していく営業施策のこと。インバウンドには「外から内へ」という意味があり、成果を得られるまでに時間を必要とする一方、顧客との信頼関係を築きやすい特徴を持つ営業施策です。
アウトバウンドセールスとは、インバウンドとは逆に、自社からリードへ積極的にアプローチしていく営業施策のこと。アウトバウンドには「内から外へ」という意味があり、効率よく数多くのリードにアプローチできる一方、リード獲得という成果につながりにくい特徴を持つ営業施策です。それぞれの代表的な営業施策例を紹介しておきましょう。
インバウンドセールス |
アウトバウンドセールス |
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営業施策 |
概要 |
営業施策 |
概要 |
SEO対策 |
自社サービスページの 検索上位を狙う |
電話 / メール / DM |
リードへ情報提供して 購買意欲を高める |
オウンドメディア |
潜在顧客に 有益な情報を提供 |
手紙 |
キーマンへ直接コンタクトする エンタープライズ向け施策 |
SNS |
自社アカウントを 活用して情報発信 |
テレアポ |
アポイント獲得を目的とした 電話営業 |
ホワイトペーパー |
ダウンロードしたユーザーを リードとして獲得する |
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リードからの能動的な問い合わせを目的とするインバウンドセールスは、マーケティング部門が担当する組織も多く、インバウンドマーケティングとも呼ばれます。
営業施策の具体例:フィールドセールス
BtoBの営業施策として古くから実施されてきたのがフィールドセールス(訪問営業)です。ただし、フィールドセールスで連想しがちな「飛び込み営業」を実施する組織は少数派になりつつあります。現代のフィールドセールスは、主に以下の3つのパターンで実施される場合がほとんどです。
- テレアポで商談を獲得したリードへ訪問営業
- インサイドセールスで商談を獲得したリードへ訪問営業
- インバウンドマーケティングで商談を獲得したリードへ訪問営業
マーケティング部門の有無によって、営業マンがどこまでの範囲を担当するかは異なります。しかし、近年はマーケティング / インサイドセールス / フィールドセールスで役割を分担する「The Model」を採用する組織が増えているようです。
営業施策立案のベースとなる営業戦略
それでは、営業目標を達成するための営業施策は、どのように立案すればいいのでしょう。そのベースとなるのが「営業戦略」です。
営業戦略とは、中長期的な営業目標を効率よく達成するにはどうすべきか、大局的な観点で策定した方向性や方法のこと。そして、営業戦略で定めた方向性・方法を具体的な対策・方策に落とし込んだものが営業施策です。行政における政策と施策の関係をイメージするとわかりやすいでしょう。
つまり、営業戦略がないまま営業施策は立案できません。では営業戦略はどのように立案するのか?ビジネスのステージや状況に応じて立案方法は異なりますが、営業戦略立案に必要な要素、大まかな手順を簡単に解説していきます。
営業目標の設定
まずは戦略の大前提である営業目標を設定します。ここでいう営業目標とは「なにを」「いつまでに」「どのくらい」達成するのかを決めること。たとえば、「1年後に売上高を120%にする」「そのために受注数を150%に増やす」などです。
マーケットリサーチ・分析
顧客の動向、競合他社の動向、市場におけるシェアなどを含むマーケットリサーチを実施し、結果を分析して自社課題を明らかにします。分析方法としてよく利用されるのは、3C分析、SWOT分析などのフレームワーク。
3C分析とは、「Costomer(顧客・市場)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」を分析し、自社の立ち位置を理解するフレームワーク。SWOT分析とは、自社を取り巻く外部環境、自社の強み・弱みである内部環境を分析し、営業戦略立案に役立てるフレームワークです。
画像出典:Salesforce
ターゲットの設定
アプローチすべきターゲットを設定します。BtoCビジネスであれば、自社商材の顧客を代表する具体的な人物像「ペルソナ」が、自社商材を認知してから購入するまでのカスタマージャーニーを。BtoBビジネスであれば、法人の属性、アプローチすべき担当者、成約までの決裁プロセスなどを想定します。
現状の課題を踏まえて戦略を策定
収集・分析したデータ、それをもとに明らかにした現状の課題をもとに、適切な営業戦略を策定していきます。
たとえば、BtoBビジネスの一般的な営業戦略は、リードの創出・獲得を商談につなげ、フィールドセールスで成約につなげるパターン。この場合のターゲットはSMB領域といわれる中小企業が基本ですが、最初から特定の企業を対象にしてるわけではありません。
一方、近年注目されているのはエンタープライズ企業を対象にした営業戦略。一般的なBtoB営業戦略とは異なり、最初から特定のエンタープライズ企業に狙いを定め、集中的にアプローチしていきます。当然、ベクトルの異なる両者では適切な営業施策も異なります。
また、営業戦略は中長期的な基本計画であるため、カスタマー・顧客を対象にした営業施策だけでなく、戦略を実行していくための体制づくりも含まれます。記事冒頭でも紹介した「人材育成」「業務標準化」などのほか、「組織体制の変更」なども営業戦略の一環として実施される場合があります。
エンタープライズ戦略については以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:エンタープライズ営業とは?概要・特徴・営業のステップ・成功のポイントを解説!
営業施策の効果を高めるポイント
営業戦略を推し進める中で立案された営業施策は、中長期的な営業目標から落とし込まれた短期的なKPI(重要業績評価指標)達成を目指す形で実行されます。それでは、KPIの達成に向け、営業施策を効果的に実行するにはどうしたらいいのか?ヒントとなるポイントをいくつか紹介しておきます。
効果測定と継続的な改善
営業施策の効果を高めるもっとも基本的なポイントは、効果測定と継続的な改善です。具体的には、KPIの達成度を定期的に測定・検証し、なぜその結果になったのか?仮説を立て、改善策を立案して実行します。
うまくいかなければ営業戦略を見直す
営業施策を定期的に改善しても、思ったような効果が得られないのであれば、営業施策のベースである営業戦略を見直してみましょう。なぜなら、営業施策のKPIは、営業戦略の目標であるKGI(重要目標達成指標)の中間的な指標だからです。
そもそも、営業戦略を立案する際の「仮説」が間違っていれば、KGIの達成はおろか、KPIの達成もままなりません。うまくいかないからと営業施策だけを見るのではなく、全体像を俯瞰してみることも重要です。
ツールを活用する
営業施策の進捗、KPIの達成度をリアルタイムで確認するためにも、ツールをうまく活用しましょう。リード創出・獲得から育成まではMAツールを。商談獲得から成約まではSFAツールを。優良顧客化を担うカスタマーサクセスを含め、カスタマージャーニー全体ではCRMツールを活用する場合が一般的です。
【まとめ】営業施策の具体例や営業戦略との関係を紹介しました
売上に有効な営業施策はなにか?効果的な営業施策の立て方は?そんな悩みを持つ営業マネージャーの方に向け、具体的な施策例から施策立案に重要な営業戦略との関係、施策の効果を高めるポイントまで、営業施策の全体像を解説してきました。
営業施策はそれ単体で考えるものではなく、大局的な観点で策定される営業戦略をもとに立案されるものです。つまり、効果的な営業施策を立案・実行するには、その前提となる営業戦略の策定が必須。あなたの会社では、近い将来を見据えた営業戦略はしっかり策定されていますか?
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