正しい営業の目標設定とは|成果を出す目標を立てるポイントを紹介【2024年最新版】

正しい営業の目標設定とは|成果を出す目標を立てるポイントを紹介

営業のマネジメントを始めることになり、各メンバーに成果を出す目標設定をしたい方もいるでしょう。しかし、目標設定のやり方がわからず、情報収集している方もいるかもしれません。

本記事では、営業の目標設定が重要な理由や活用できるフレームワークなどを解説します。目標設定に本記事をお役立てください。

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目次
  1. 1. 営業目標とは
  2. 2. 営業の目標設定が重要な理由
    1. 2-1. 営業活動の方向性が明確になる
    2. 2-2. 営業活動のモチベーションになる
    3. 2-3. 生産性の向上につながる
    4. 2-4. 情報連携がスムーズになる
    5. 2-5. 営業スキルの向上につながる
  3. 3. 営業の目標設定に活用できるフレームワーク
    1. 3-1. SMARTの法則
    2. 3-2. ベーシック法
    3. 3-3. ベンチマーク法
    4. 3-4. OKR
    5. 3-5. KPI
    6. 3-6. GROWモデル
    7. 3-7. SWOT分析
  4. 4. 営業の正しい目標設定をするポイント
    1. 4-1. 会社のビジョン・目標を把握する
    2. 4-2. 目標を数値化する
    3. 4-3. 達成できそうな目標にする
    4. 4-4. 細分化して日々のタスクに落とし込む
    5. 4-5. メンバー同士でコミュニケーションを取る
  5. 5. 営業目標を達成するためのコツ
    1. 5-1. 定期的に達成状況を把握する
    2. 5-2. 振り返りをする
    3. 5-3. 過去のデータを活用する
  6. 6. 営業の目標設定について紹介しました

営業目標とは

営業目標とは、商品・サービスの販売数、売上金額など具体的な成果を示す指標のことです。企業は目指すべきビジョンや目標とする売上高などを設定し、営業担当者に半年単位や年単位でノルマを課します。個人に設定されたノルマを達成するために、営業担当者は営業目標を立てて行動していき
ます。

営業目標の種類は以下の2種類です。

  • チーム目標:組織で達成を目指す目標
  • 個人目標:組織の目標達成に向けて、個人が達成する目標

チーム目標を達成するには、個人ごとの目標が不可欠です。一人ひとりが適切な目標を立てて行動すれば、チーム目標を達成しやすくなります。

営業の目標設定が重要な理由

営業の目標設定が重要な理由

営業活動をする上で目標設定は重要です。なぜ営業目標の設定が重要なのかを確認しましょう。

営業活動の方向性が明確になる

営業活動は方向性がわからなければ、営業担当者が何をすればよいかイメージを掴めません。具体的な行動ができず、営業目標を達成しづらいでしょう。

営業目標を設定することで、営業活動のゴールが明確になります。ゴールを達成するために「1日100件テレアポをする」「1日20件飛び込み営業をする」など活動の方向性を検討しやすくなり、具体的な行動に落とし込めます。

営業活動のモチベーションになる

何も目標を立てずに営業活動を行うと、個人がどこを目指すのかわかりません。日々の行動が曖昧になりやすく、モチベーションが低下する可能性があります。

営業目標が明確になることで、個人のやるべきことが明確になります。達成するために「いつまでに〇〇をやる」「〇〇をやれば達成できそう」など、営業担当者のやる気が引き出されるでしょう。

また、現実的な営業目標であれば「自分でも達成できそう」と感じられます。前向きな気持ちで取り組めるため「あと1コールしよう」「あの顧客にアプローチしてみよう」と積極的な行動を促すことも可能です。

生産性の向上につながる

営業目標を設定しないと、行き当たりばったりの行動になります。何回も失敗することになり、成果を出すまでに時間がかかります。

営業目標を設定すると、営業担当者一人ひとりの行動と成果が明確になります。営業担当者は、目標達成に必要な行動を取れるようになり、無駄な行動を減らして最短ルートを進めます。生産性の向上につながるため、個人目標やチーム目標に近づくでしょう。

情報連携がスムーズになる

営業担当者一人ひとりの目標が明確になると、活動をする中で好調・不調などの情報を共有・把握しやすくなります。常に情報連携ができれば、好調の人にアドバイスをもらったり、不調の人のサポートをしたりするなど、メンバー同士の助け合いが生まれます。チーム全体が活性化するため、目標を達成しやすい環境を実現できるでしょう。

営業スキルの向上につながる

営業目標を設定すると、進捗確認を行いやすくなります。目標と現状の比較により自分の強みや弱みを分析することが可能です。「テレアポの成功率が高いから件数を増やす」「成約率が低いからトークを見直す」など、強みを伸ばして弱みを改善する対策が取れるため、営業スキルの向上につながります。営業担当者のスキルが高まれば、営業目標を達成しやすくなります。

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営業の目標設定に活用できるフレームワーク

営業の目標設定に活用できるフレームワーク

営業の目標設定をするにはフレームワークの活用が大切です。フレームワークに当てはめると、短時間で目標設定を行えます。代表的な営業の目標設定フレームワークを紹介します。

SMARTの法則

SMARTの法則は「Specific」「Measurable」「Achievable」「Relevant」「Time-related」の頭文字を取った言葉です。個人目標の設定に適しているフレームワークです。

SMARTの法則の要素は以下になります。

要素

概要

具体例

Specific

正確で具体性があるか

新規顧客を増やして1億円の売上を上げる

Measurable

達成度合いを測定できるか

テレアポを活用して新規顧客を月50件獲得する

提案数が20件で4件の受注を目標にする

Achievable

達成可能か

前年よりも新規顧客数が30%アップしている

Relevant

企業の目的・目標に関連しているか

企業全体の目標は売上を20億円アップさせること

Time-specific

明確な期限が設定されているか

年間で売上1億円を達成する

SMARTの法則では個人の目標が企業と関連していることが大切です。営業担当者の頑張りが企業のためになれば、モチベーションを高められます。

ベーシック法

ベーシック法は「目標設定」「達成基準」「期限設定」「達成計画」の4ステップで目標設定するフレームワークです。個人はもちろん営業全体の目標設定にも活用しやすくなっています。

ベーシック法の各要素は以下のとおりです。

要素

概要

具体例

目標設定

何を達成するのかを設定する

個人の売上を前年比で2倍にする

達成基準

具体的な達成基準を設定する

個人売上を月500万円にする

期限設定

達成する期限を設定する

上期中に70%達成、下期で100%達成を目指す

達成計画

具体的なプランを設定する

1日に200件のテレアポをして、10件の商談をする

各ステップの要素を細分化しながら、目標設定をしてみてください。

ベンチマーク法

ベンチマーク法は目標設定をする際にライバルを指標にする方法です。個人の目標設定に活用しやすいフレームワークです。ベンチマーク法を活用する際は、ライバル分析を行って優れている点を目標設定に取り入れ、自分の問題点を見つけて改善していきます。

要素

概要

具体例

計画

理想像のベンチマークを

対象にきめる

同じ部署で自分よりも

成果を出している人を参考にする

情報収集・分析

ベンチマークと

自分のギャップを洗い出す

ライバルは月の売上が500万円だが、

自分は売上100万円しかない

ライバルは1日にテレアポを200件こなしているが、

自分は50件しか行っていない

統合・目標設定

分析結果からギャップを

埋める目標を設定する

テレアポを1日200件以上こなす

実施検証

目標達成のために実践する

実践を評価し改善点を見つける

テレアポを実施して、

アポイントの取得率を分析する

OKR

OKRは「Objectives and Key Results(目標と主要な結果)」の頭文字を取った言葉です。組織目標の設定・管理に活用しやすいフレームワークです。OKRは達成目標と達成度を測る指標を設定し、企業目標と個人目標をリンクさせて、組織が一体となって目標達成を目指します。メンバー同士のコミュニケーションが円滑になったり、貢献度を実感できるためモチベーションが高まったりする効果が期待できます。

要素

概要

具体例

Objectives

なりたい姿(定性目標)

メンバーの生産性を高めて売上を上げる

Key Results

定性目標を達成するために必要な数値

(定量目標)

メンバーが働きやすい環境を整える

1人あたりの売上を前月比で10%アップ

KPI

KPIは「Key Performance Indicator」の略で、重要業績評価指標(中間目標)の意味があります。組織の目標設定・管理に活用しやすいフレームワークです。KPIは最終目標の達成に向けたプロセスの目標数値であり、通過するポイントになります。例えば「組織で売上50億円を達成する」という目標がある場合、KPIは「月の新規商談を50件行う」「新規問い合わせを月200件」などのように設定できるでしょう。

KPIを設定することで、最終目標を達成するための細分化された目標が明確になります。日々のやるべきことが明確になり目標達成できる可能性が高まります

GROWモデル

GROWモデルは、現状を把握して目標に向けて自発的に考え行動させる手法です。組織の目標設定・管理に向いているフレームワークです。GROWモデルを活用すると、部下の主体性を引き出せるため、指示しなくても自ら考えて行動できるようになります。上司の負担が軽減したり、生産性が高まったりするでしょう。

GROWモデルは部下に対して質問をしながら進めていくのが特徴です。双方向のコミュニケーションを意識して、部下の自己決定を重視しましょう。

要素

概要

具体例

Goal

目標設定

成し遂げたいことは何ですか?

なぜ成し遂げたいと思いますか?

いつまでに達成しますか?

Reality/Resource

現実の把握

資源の発見

目標に対して今の状況はどうですか?

問題点は何ですか?

問題解決に何が必要ですか?

Options

選択肢の創出

どんな行動が必要になりますか?

これまでに試していない新たな方法はありますか?

他にできることはありませんか?

Will

意志の確認

何から始めますか?

いつまでにできますか?

達成後はどのような気持ちになりますか?

SWOT分析

SWOT分析は自社の内部環境と外部環境を分析して、市場機会や事業課題を発見する手法です。組織目標や事業戦略の設定に活用しやすいフレームワークです。SWOT分析は自社の現状を分析することで、現実的な目標・戦略を設定できるようになります。

要素

概要

具体例

Strength

(強み)

活かすべき強み

長年のノウハウが蓄積している

顧客数が多い

Weakness

(弱み)

克服する弱み

営業活動のコストが高い

営業担当者の数が少ない

Opportunity

(機会)

自社や商品などがプラスに働く外部環境

世界の景気が回復してきた

オンライン市場が拡大している

Threat

(脅威)

自社や商品に悪影響を与える外部環境

個人消費が減少している

新規のライバル企業が参入してきた

SWOT分析を活用する際は「強み×機会」「強み×脅威」「弱み×機会」「弱み×脅威」のように、クロス分析を行って営業目標を設定しましょう。

営業の正しい目標設定をするポイント

営業の正しい目標設定をするポイント

営業目標はただ単に設定するのではなく、ポイントを押さえることが大切です。正確な目標設定ができれば、成果につながりやすくなります。

会社のビジョン・目標を把握する

一人ひとりの目標を設定する際は、会社のビジョン・目標を把握しなければなりません。会社の目標から逆算して営業目標を設定すれば、会社への貢献度が高まります

また、会社の実績や市場動向、競合他社の状況なども確認が必要です。会社を取り巻く環境を把握すれば、会社の成長につながる営業目標を設定できます。もし現状を分析してぶつかっている課題があるなら、解決する手段も考えましょう。

目標を数値化する

営業の目標設定をする際は、数値を活用することが重要です。目標が抽象的すぎると、メンバーの行動が曖昧になりやすくなります。目標に対する行動がブレてしまう恐れがあるため、どんなに行動しても成果につながらなくなるでしょう。

目標設定には「売上を20%アップさせる」「1億円の売上を達成する」など、数値を使用します。注力することが明確になり、最短で目標達成するための行動が取れます。

また、目標を数値化していると「〇%達成」というように、達成度を容易に測定可能です。目標の進捗管理がしやすくなり、課題を分析しやすくなります。

達成できそうな目標にする

営業の目標設定は、一人ひとりが達成できそうな現実的なものにしましょう。あまりにも達成できなそうな目標だと、部下のモチベーションが下がる原因になるからです。営業活動が消極的になり、成果が出しづらくなります。

また、目標設定は公平であることも大切です。一部のメンバーが有利な目標だと、他のメンバーに不信感を与えてしまいます。モチベーションに影響してしまうため、組織内の全メンバーにとって公平な目標を検討してみてください。

細分化して日々のタスクに落とし込む

目標設定は最終的なゴールを決めるだけではありません。目標を細分化して日々のタスクに落とし込むことで、行動目標が明確になります。毎日を無駄にせず目標達成を実現する行動が取れるようになります。

また、大きな目標のみだと、人によってはハードルが高いと感じてしまうでしょう。心理的なプレッシャーがかかるため、行動が消極的になります。目標を細分化してあげることで、心的負担が減り「自分でもできそう」と前向きな気持ちで営業活動に取り組んでもらえます。

メンバー同士でコミュニケーションを取る

目標設定では、組織内のコミュニケーションが欠かせません。目標設定を個人任せにすると、組織の考えからズレてしまう可能性があります。さらに、自分の考えに固執してしまうため、視野が狭くなってしまいます。

目標設定をする際は、メンバー同士のコミュニケーションを意識しましょう。他のメンバーの意見を聞くと、視野が広がってより正確な目標設定ができます。

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営業目標を達成するためのコツ

営業目標を達成するためのコツ

営業目標は設定して終わりではなく、達成しなければ意味がありません。コツを把握して、設定した目標を達成しましょう。

定期的に達成状況を把握する

営業目標は設定して終わりではありません。目標に対する達成状況を把握し、日々の行動を修正する必要があります。特にうまくいっていない部分は改善しなければ、思うような成果が出しづらくなります。

日頃からアプローチ数、アポイント数、商談数、成約数など営業活動を数値化しておくと、達成状況を瞬時に把握可能です。問題点を発見できるため、改善しやすくなります。

振り返りをする

営業活動をしていると、思うようにいかないことが出てきます。振り返りをして、改善していくことで目標達成につながります。PDCA(Plan、Do、Check、Action)を回して、振り返りと改善を繰り返しましょう

振り返りをする中で、プロセスの未達成を認めないように意識します。設定したことができなければ最終的なゴール達成に影響が出ます。さらに未達成を認めると、真面目に行動したメンバーが不公平感を覚えてしまい、モチベーションが低下するでしょう。メンバーが決めたプロセスは、達成するようにしてみてください。

また、メンバーの振り返りをする際は、プロセスを評価しましょう。目標達成に向けた行動の中でよいところを褒めてあげると、メンバーが認められたと実感しモチベーションを高められます。

過去のデータを活用する

企業には過去の営業担当者のデータが蓄積されているはずです。過去のデータを参考に目標設定を行うと、より高精度な目標設定につながります。特に成果を出している担当者の情報を参考にすると、新たな発見が生まれるきっかけになります。

営業の目標設定について紹介しました

ここまで営業の目標設定について紹介しました。

営業目標にはチーム目標と個人目標の2種類があります。個人に設定する目標は、一人ひとりが達成すると組織目標の実現につながります。本記事を参考に、成果につながる目標設定をして、営業活動に取り組んでみてください。

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