テストセールスとは|テストマーケティングとの違いや目的・手順を解説!
新たなプロダクトの開発、新規事業の立ち上げには、テストセールスが有効だと聞く。しかし、具体的にどうすればいいのかわからない。そんな企業担当者の方に向け、テストセールスの概要・目的・手順や、混同しやすいテストマーケティング / ドライテストとの違いを解説していきます。
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テストセールスとは、開発中のプロダクトを顧客にトライアル販売し、得られたフィードバックをプロダクト / プロジェクトの改善に役立てていく販売戦略のこと。主に、BtoB領域の新規事業立ち上げ時に利用される手法です。
ただし、テストセールスの定義は非常に曖昧です。そもそも、セールスは外交販売の意味合いの強い用語ですが、販売すること、営業などの意味合いもあるからです。そのため、一部の法人や現場では、テストマーケティング、もしくはドライテストをテストセールスと呼ぶ場合もあるようです。
テストマーケティングとは
テストマーケティングとは、新プロダクトを市場投入する前に規模を縮小したマーケティング活動を展開し、需要の確認や戦略の改善に活かしていくマーケティング手法のこと。狙うべきターゲット、訴求ポイントなど、プロダクトの企画時に策定した戦略との整合性を確認し「マーケティング(売れる仕組み)」の精度を高めることが目的です。
テストマーケティングは、オンライン / オフラインを問わず、さまざまな手法で実施されますが、メインの目的はあくまでも「マーケティング戦略の改善」です。そのため、テストセールスと異なり、マーケティング対象となる「販売可能なプロダクト」の存在は必ずしも必要ありません。プロダクトを販売せずに、Webモニターや会場調査で済ませる場合も少なくないです。
また、テストマーケティングでよく使われる手法は「期間 / エリアを限定した実店舗での販売(プロモーションなどのマーケティング活動含む)」です。主に、BtoC領域のテストマーケティングで採用されますが、この手法を「テストセールス」と呼ぶ場合もあるようです。
テストマーケティングについては以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:テストマーケティングとは|手法・目的・得られる効果・活用例を解説!
ドライテストとは
ドライテストとは、企画段階のプロダクトを完成前に予約販売する戦略のこと。想定以上の売上が期待できるなら開発 / 生産する一方、需要が伸び悩むようであれば開発自体を中止するのがドライテストの基本です。
販売可能なプロダクトが存在しない段階で顧客にアプローチする、という点ではテストセールスと同様。そのため、ドライテストをテストセールスの1つに分類する場合もあるようです。ただし、プロトタイプ / ベータ版を販売して製品版の改善に活かすテストセールスに対し、ドライテストの本質は需要の確認という違いがあります。
本記事では、開発中のプロダクトを顧客にトライアル販売する戦略を「テストセールス」として解説を進めていきます。
【無料】テストセールスについて相談するテストセールスの目的
新たなプロダクトを開発し、新規事業を立ち上げるプロジェクトには、不確定要素がつきもの。万全の準備を整えて企画 / 開発したプロダクトであっても、市場のニーズを捉え切れていなければプロジェクトは失敗してしまいます。
こうしたリスクを最小化することを目的にした販売戦略がテストセールスです。具体的には、製品版プロダクト / 新規事業のローンチをスムーズに進めるため、以下のような要素をテストセールスで確認します。
- テストセールスを通じてターゲット層の需要を確認する
- プロトタイプ / ベータ版のフィードバックを製品版開発に活かす
- アプローチすべきターゲット層の修正
- 新規事業 / プロダクトに最適化された営業の型を作る
テストセールスの手順・ステップ
それでは、テストセールスはどのように実践していけばいいのか?具体的な手順・ステップを簡単に紹介していきます。
マーケットリサーチ / プロダクトの分析
テストセールスの前に、自社プロダクトを取り巻く内部環境 / 外部環境を分析するためマーケットリサーチを実施しましょう。プロダクトの開発を検討する時点で実施しているはずですが、開発中に環境が変化する場合も少なくないからです。
具体的には、4C / 4P分析で内部環境を、PEST分析で外部環境を精査し、SWOT分析でまとめてみるのがおすすめ。自社プロダクトの強み / 弱み、市場における立ち位置、競合他社の存在や相違点などを再認識できます。
ターゲットの設定 / アタックリストの作成
自社プロダクトの分析結果をもとに、狙うべきターゲットを設定し、テストセールスの対象をアタックリストにまとめましょう。アタックリストの作成方法は、ターゲットの所属する業界リストを利用する、展示会などで収集した名利を利用するほか、リスト購入や代行サービスを利用するなどの方法があります。
また、この時点でプロダクトを売り込むための資料も用意しておくことも肝心です。自社プロダクトの分析が済んでいれば、訴求ポイントや他社と比較した場合の優位性も明確になっているはず。手の込んだ資料は必要ありませんが、商談相手に魅力の伝わる簡潔な資料は必要です。
アウトバウンドセールス / テスト商談
アタックリストをもとにアウトバウンドセールスを実施し、アポイントを獲得できた担当者とテスト商談を実施します。テストセールスのアウトバウンドはテレアポをメインとする場合がほとんど。市場のニーズを確認したい、意見を聞きたいなど、調査目的を強調することでアポイントを獲得しやすくなるでしょう。
ただし、テスト商談の場では「購入してもらうこと」を前提に進めなければなりません。なぜなら、テストセールスには「自社プロダクトの市場ニーズを確認する」という目的があるからです。自社プロダクトの改善に向けたフィードバックという目的を達成するためにも、意見を聞くだけではなく購入してもらう必要があります。
トライアル契約
担当者から購入の意思を引き出せたら、トライアル契約を締結します。テストセールスの目的は「需要の確認」「客観的なフィードバック」であるため、利益を二の次にした価格を提示することがポイント。確実に契約できるよう、魅力的な条件を用意しておきましょう。
ただし、テストセールスの目的を満たすための「条件提示」も忘れてはなりません。たとえば、定期的に使用感を聞き取れる場を設けてもらう、製品版リリース後は自社サイトに導入事例として掲載させてもらうなどが考えられます。
テストセールスの結果を分析 / 検証
テストセールスの実践結果を分析 / 検証し、自社プロダクトの改善、マーケティング戦略、セールス手法に反映させます。テストセールスを実践することで、ユーザー / 市場のリアルな反応を確認できるため、よりよい形でプロジェクトを推進可能。プロジェクトに潜むリスク要因を大きく軽減できます。
テストセールス実践のポイント
ここまでの解説でお分かりのように、テストセールスを実践すること自体はそれほど難しくありません。ただし、テストセールスをより効果的なものとするには、留意しておきたいいくつかの実践ポイントがあります。簡単に解説しておきましょう。
分析 / 検証の前提となる仮説
テストセールスの実践結果を有意義なものにするには、分析 / 検証の前提となる仮説を立てておくことが重要。特に想定するターゲット / 業界、プロダクトの仕様 / ユーザビリティなどに関しては、詳細に仮説を立てておくことをおすすめします。
テストセールスの結果だけでも重要なデータを得られますが、仮説通りだったのか?なぜ仮説と異なったのか?など、比較対象があれば改善策を導きやすくなるからです。テストセールスを開始する前のマーケットリサーチ / プロダクト分析をしっかり実施し、明確な仮説を立てておきましょう。
オンライン / オフラインを活用したリード獲得
テストセールスの精度を高めるには、分析 / 検証に必要なデータを収集できるだけのトライアルユーザー数が必要。そのため近年では、テストセールス時でもオンライン / オフラインを活用し、リード獲得を目指す企業が増えています。
具体的には、展示会 / セミナーなどのオフライン施策、自社サイト / Web広告などのオンライン施策が挙げられるでしょう。仮に多くのトライアルユーザーを必要としないケースでも、獲得したリードは製品版の見込み顧客となり得ます。
【まとめ】テストセールスの概要・目的・手順を紹介しました
新たなプロダクトの開発、新規事業の立ち上げには、テストセールスが有効だと聞く。しかし、具体的にどうすればいいのかわからない。そんな企業担当者の方に向け、テストセールスの概要・目的・手順や、混同しやすいテストマーケティング / ドライテストとの違いを解説してきました。
新たなプロダクトの開発 / 新規事業の立ち上げにはリスクが付き物です。テストセールスやテストマーケティングは、こうしたリスクを低減させるのに有効な手法。プロジェクトの推進に確信を持ちたい方は、是非チャレンジしてみてください。
なお、テストセールスの代行会社の探し方・選び方がわからない!という方は営業幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
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